朝目が覚めたら隣には誰もいなくて
リビングの机の上には朝食と
紙と鍵が置いてあった


(ポストに入れておいて)


遠慮なく朝食をいただきちゃんと洗って部屋を出て
鍵をポストへ・・・・・・・落とさなかった

今日ガスが通る
だからもう関わる事は無いかもしれない
だからかな

もう一度会うための口実を残しておく


それから三日後


「どう、少しは片付いたの?」

「うーん、ボチボチ?」

「さっさと片付けてしまわないと
あっという間に年末が来ちゃうわよ」

「わかってる」


まだ三カ月あるのに大袈裟なんだから


「わぁおはぎ作ったんだ」

「そこの折に入れてあるの
持って帰りなさい」

「・・・・・いくら好きでもこんなに食べれないよ」

「当たり前でしょ、一つは優子ちゃんの分よ」

「陽菜が持って行くの?」

「同じマンションなのはあなたよ」

「・・・・・はーい」


仕方ないよね
お母さんの用事だもん(бвб) 

嬉しいけど会っちゃったらまた辛くなるかな・・・


自分の部屋に戻らず先に優ちゃんの部屋へ行った


どれだけ会いたいんだろう・・・笑っちゃう


ピンポーン


「はーい」


ん?優ちゃんの声じゃないよね
ドアを開けて出てきたのは


「わぉー可愛子ちゃん♪」

「ちょっと勝手に出ないでよ、あ、陽菜」

「えーと・・・・これお母さんが
優ちゃんに持って行けって言うから」

「え・・・わあおはぎじゃん(-∀-`) 」

「え、マジか俺好きなんだよな」

「ありがとう陽菜ちゃん」

「ちょっと勝手に名前呼ばないでよ
陽菜がびっくりしてるでしょ」

「ごめんごめん、おれ秋元って言いうんだ
こんな可愛い子が友達とか教えといてくれよ」

「言う必要ないでしょ
ほら、これもって中に入ってて」


何も言えずに突っ立ったままの私に


「彼氏なんだ」

「そうなんだ・・・・お邪魔してごめんね」

「ちょっと、陽菜(;´-∀-)」


そのまま走ってちょうど来ていたエレベーターへ飛び乗った


そうだよね・・・彼氏くらいいるよね
私何期待してたんだろう
もしかしたらって、心のどこかにあって・・・・

バカみたい

あの時フラれてるのに

あ、鍵も返しそびれちゃった・・・・


でも・・・・好きな気持ちを抑える事は出来ないから

片想いしててもいいよね優ちゃん