トイレもお風呂も共同で普通の家(笑)

でもお風呂は少し大きめで
大人三人までなら入れそう


部屋へ戻ると隣では夕食の用意がされていた


「お飲み物はどうされますか?」

「なにがありますか?」

「アルコールは瓶ビールか日本酒で
ソフトドリンクはウーロン茶とコーラです」


きっと海鮮だから・・・


「熱燗でお願いします」
あと常温のお水も」

「かしこまりました」


ニコッと笑って出て行った


「お待たせしました」


持って来たのは熱燗もだけど前菜と小鉢と・・・・・舟盛り?


「あのう・・・・これは頼んでませんが(;´-∀-)」

「新鮮な魚が手に入ったのに
急にキャンセルが入って
今日お出しする予定がないもので・・・
追加料金は頂きませんのでどうぞ」


そう言われても、はいそうですかと貰える量じゃないし
宿泊料金より高いんじゃないかな(;´-∀-)



「あと何が出てきますか?」

「天婦羅と茶碗蒸しと大鉢に煮物・・・
最後に鯛めしとお吸い物の後にデザートのフルーツを用意しております」


凄くない?これ何かのドッキリじゃないよね?
一般人の私にこんなドッキリは無いか

・・・・・そうだ


「女将さん・・・でいいのかな
ここ二人でされてるんですよね」

「そうです」

「三人で一緒に食べませんか?
私一人でこんなに食べれないし
一緒の方が楽しいし」

「いいんですか?」

「ぜひ!」

「あの人に聞いてきますね」

「ご飯以外は全部持ってきてください」

「面白い方ですね」


微笑むと先に食べててくださいねと言い残し
部屋を出て行った


まず写真を撮って・・・
それにしても凄いよこれ
何種類入ってるんだろう


「いち、にい、さん・・・・・・7種類」

一万円以上はするでしょ
下手したら二万円行くよね(;´-∀-)

今日はツイてるのかもしれない

まずは真ん中にドンと陣取ってる伊勢エビから


「・・・・・んん・・・美味しい(-∀-`) 」


新鮮で色も鮮やかだし、陽菜にも食べさせてあげたかった


それにこのお酒・・・旨口のとてもマイルドで
飲みやすい(-∀-`)


「はぁ・・・とろける美味しさ」


お刺身だけじゃなく小鉢の料理も美味しい


「お待たせしました」


大きなお盆を持って
二人の女性が入って来た

・・・・女性だよね?


「こちらが料理長です」

「料理担当です(笑)
本当にご一緒させていただいていいんですか?」

「是非!こんな美味しい料理を作られる方と
一緒に食事できるなんて光栄です」

「嬉しい事を言って下さるんですね」

「本当の事ですから、それに料理の事とか聞きたいですし」


天婦羅は冷めないうちにどうぞと言われて
先に食べる


「一人旅ですか?」

「一応カメラマンをしていまして
撮影で回ってます」

「そうでしたか、
今日はお天気が良くないので星も見えませんが
良い時は月明かりに照らされた海が凄く綺麗なんですよ」

「見てみたい・・・・」

携帯で明日の天気を見ると快晴


「もう一泊したいんですが、部屋空いてませんか?」

「明日は一組だけなので大丈夫ですよ(笑)」

「やったー(-∀-`) 」

「可愛らしい方ですね」

「アハッ有難うございます」


2人はどういう関係なんだろう

ふとそう思ったのが顔いに出たのかもしれない


「ここの宿はね元々私が主人と住んでいた家なんです
その主人とは早くに死に別れて・・・
で、この人と一緒になりました」

「私はずっと独身だったのにちゃっちゃと結婚したあげく
死んじゃったから一緒に民宿しない?て、言ってきたんですよ
酷いと思いませんか(笑)」

「・・・・・・(-∀-`) 」

「今はやりの事実婚みたいな感じです」

「私達最先端を行ってたのね(笑)」

「凄い!」

「こんな事人様にお話したのは初めてだわ
どうしてお客様に話してしまったのかしら」

「私もパートナーは女性だからじゃないですかね」

「あら・・・そうだったんですね
なにか通じ合うものがあったのかしら」


ずっと話しているのはご主人を亡くされた女将さんの方で
それをにこにこしながら聞いている料理長さん

きっとずっと好きだったんだろうな・・・
なのに結婚しちゃって・・・
辛かっただろうな