「にしても小さくて可愛いスニーカーだな」
「それに見たことある」
まさか・・・
カチャッ
「優ちゃんおかえりぃぃぃ!!!」
「うわっと(汗)」
走ってきて抱き付くから倒れそうになってるじゃん
「危ないでしょ(怒)」
「お姉ちゃんはいつもうるさいなぁ」
優子のことは優ちゃんと呼ぶのに陽菜のことはお姉ちゃんと呼ぶ
私達の妹
「どうやって入ったんだ」
「ママに鍵貸して貰ったの」
「一人で来たの?」
「ママとパパが半年海外に出張するから
お姉ちゃん達のマンションから高校に通いなさいって」
「陽菜聞いてた?」
「ううん、聞いてない(汗)」
急いでママに電話してみる
「けむしも久しぶり」
「にゃぁ」
「え、もう空港なの?出張の話聞いてないよ(怒)
言うの忘れてたって、ちょっとまっ・・・・切られた」
「仕方ない、衣装部屋片付けて十夢の部屋にしよう」
「私は優ちゃんと同じ部屋で良いよ」
「何言ってんの優子は陽菜と一緒に寝てるし(怒)」
「じゃーお姉ちゃんが衣装部屋へ行けば」
「はぁ?」
「まあまあまあ落ち着いて(;´-∀-)
ベッド大きいから三人で寝れば良いじゃん」
「私真ん中ね」
「あり得ないんだけど(怒)」
協議の末優子が真ん中で寝ることになった
「十夢のおかげで酔いが覚めたからお風呂入ってくる」
「私も一緒にはいる!」
「はぁ?駄目だし(怒)」
「どうして?昔は毎日入ってたのに」
「小学生の頃でしょ、今はもうダーメ」
「別に良いよ陽菜とだってたまにはいるんだし(-∀-`) 」
「ずっるーい、いつもお姉ちゃんが優ちゃんを独り占めしようとする(怒)」
「陽菜は生まれる前から一緒だったからいいの!」
「三人ではいろう(;´-∀-)」
『イヤ』
「アハッやっと意見があったね(笑)」
「十夢が先に入りな」
「仕方ない今日はいいや、これからチャンスはいくらでもある事だし」
入れさせるわけないでしょ
何としてでも死守してやるんだから
十夢がお風呂に入ったのを見計らって持って帰って来たデザートを出す
「美味しそう・・・・だけど十夢に置いててあげようかな」
「ダメだよ、明日感想聞かれたらどうするの」
「正直に妹が来たのであげましたって言う」
「はぁ・・・陽菜のを上げるから優子は食べて」
「ダメだよにゃんにゃんこういうの好きじゃん」
「文乃さんの所で一回食べてるからいい」
「じゃー私のを半分こしよう(-∀-`) 」
「うん(бвб) 」
本当に優しい優子、狂犬刑事と言われてるのが未だに信じられない
かくして幸せだった二人暮らしから三人になった生活
妹なんだからそんなに変わんないよねなーんて思っていた陽菜を殴ってやりたい
「ただいまぁー(бвб) 」
「おかえりぃ〜」
声はするけど姿は見えない
今までなら必ずお出迎えしてくれてたのに
「きゃっ、危なかったぁ(笑)」
「投げ入れたら危ないでしょ、ほらこうやって滑らせれば大丈夫」
どうしても帰りが遅くなる陽菜には出来なかった・・・
と言うかやらなかった、やりたくなかった夕飯のお手伝いを
毎日十夢がしていてすごく楽しそうに作ってるのを
見せ付けられてるのはムカつくんですけど(怒)
「十夢、机の上の宿題片付けて」
「後でする」
「片付けないとご飯食べれないでしょ」
「だったら片付けて」
「はぁ?なんで私がしないといけないの(怒)」
「ごめんごめん宿題見てたらあっという間に時間経っちゃってさ
慌てて夕飯の用意したからそのままになっちゃった
重ねてその辺に置いといてあげて」
優子に言われたら嫌だとは言えないじゃん
仕方なく片付けていたらご愁傷様と言う目をして見て来るけむし
はぁ、後五カ月の辛抱
・・・・・ちょっと待ってさすがに年末年始は戻って来るよね?
「十夢、ママ達お正月は日本に帰ってくるんだよね?」
「せっかくだから向うで迎えるって言ってたよ」
嘘でしょ(汗)けむし預けて旅行へ行こうと思ってたのに
勿論二人で
「じゃー冬休みに入ったら十夢が向こうへ行けばいいじゃん(бвб) 」
「どうしてそう言う事言うの、私邪魔なの」
「そんな事無いだろ
陽菜は十夢が寂しいんじゃないかと思って言ってくれてるんだよ」
そんな事あるんだけど(бвб)
「私は優ちゃん達がいるから寂しくない
なんならずっと優ちゃん達と暮らしたいくらいなんだから」
「そう言う事言うとパパが泣くよ(笑)」
「大丈夫、パパは毎日ママとイチャイチャしてるから」
「イチャイチャって(;´-∀-)」
「今は落ち着いてるけど優子だって事件が起きたら
時間が不規則になるし十夢の面倒なんて見れなくなるんだよ」
「お姉ちゃんがいるじゃん」
「私は自分の事で精一杯なの!」
「私だって自分の事は自分で出来るもん」
「ご飯とかどうする気」
「お姉ちゃんはどうしてるの?」
「私は会社の人達と食べに行ったりしてる」
「私もマックやコンビニ弁当でいいもん」
「ダメダメ、高校生は成長期なのに
そんなものばかり食べさせられない
時間のある時に作り置きしといてあげるから安心して(-∀-`) 」
「だから優ちゃんスキー」
甘やかせすぎだし(怒)
そんな話をした二日後
殺人事件が発生、犯人は凶器を所持して逃走中
優子達も寝る暇を惜しんで捜索していた