俺とお前と時々親友♂ V-41

優子

徐々に下がっていく他の選手、先頭は今6人

ラスト2周で行けって言われたけど・・・

楽しすぎて調子がいいしもっと早く仕掛けたい(-∀-`)

でも我慢、スタミナ残しとかなきゃ

スタンドをちらっと見ると陽菜と野呂姉が何か話してる
私のこと話してるのかな?うぬぼれ?

ラスト三周、ダッシュしやすいように前に行く

ラスト2周!ラインを越えたと同時にぐんぐん加速する

風が気持ちいい(-∀-`) 全力での二周はいつも練習してる
これで追いつかれたらまだまだ世界には通用しないって事

でも今は自分の持っている力を100%ううんそれ以上出し切りたい

ラスト一周の鐘が鳴る

野呂姉に言われてたから決して後ろは振り向かない

前だけ向いて走り抜けろって

あぁー陽菜立ち上がって何か叫んでる

「イケェー優子!」

うん、行く!ゴールしたら陽菜のところに一番に行くからね♪

すごい歓声が聞こえてくる・・・

後ろから誰か迫ってきてるのかな・・・

でもこれ以上スピードあげれないや・・・

もうすぐなのになー抜かれちゃうのかなー・・・

あれ?おかしいな歓声が聞こえなくなった?
目の前が真っ白だ・・・・?

ゴールどこだろう・・・

あっ!陽菜だ、 迎えに来てくれたの?

降りてきたらダメなのに(笑)

手を大きく広げて待ってくれてる(´-∀-)

はるなあぁー(-∀-`)

飛び込んだはずなのに私の体は空を切っていた

M 転校生はマジ女だった 31

優子さんが跡目だった・・・・

私は女だから組の幹部にはなれない
でもずっと優子さんのそばで守って行きたい・・・
どうすればいいんだ?

「麻里子」

「お母さん・・・」

「優子さんの事が好き?」

「・・・・・・」

「私もあの人が好きだったのよ」

「あの人?」

「組長」

「うそ・・・・」

「私は前組長に助けてもらってここに引き取られてきたの
年が近かった事もあってあの人とすぐ仲良くなったは
やくざの子供だと言うだけであまり友達が出来なかったあの人の
唯一の親友といってもおかしくなかったわね
だから自然と魅かれて行った」

「もしかして・・・寝たの・・・?」

「いいえ、あの人の親友以上にはなれなかった
それを見ていて相談に乗ってくれたり優しくしてくれたのが」

「お父さん?」

「そう、僕と結婚すれば一生近くにいれるよって」

「そんな理由で結婚したの?」

「まさか(笑)ちゃんと好きになって結婚したのよ
その結果あの人をこうやってお世話しながら
大切な家族も出来て幸せな毎日を送る事が出来てるの
お父さんにはいくら感謝してもしきれないわね」

「でも、私は・・・・」

「あなたはまだ若いは、それに優子さんは
男だ、女だ、と言う人じゃないでしょ?
あなたも頑張れば幹部になれるかもしれないわね」

「うん・・・・そうだね、ありがとうお母さん」

「ただ・・・」

「ん?」

「好きな人が大切な人を見つけて愛を注いでいるのを
見続けるのは並大抵の覚悟じゃできないわよ」

「わかってる・・・」

「頑張りなさい」

「ありがとう」

優子さんは小嶋が運命の人じゃなくてもそばに置いておくつもりでいる
姐さんになる人がそれを許すのかはわからないけど
結婚の条件に小嶋を入れるのだろう・・・

女が二人いようが三人いようが私には関係ない

一番長く優子さんのそばにいるのは私なんだから
これからもずっとそばで命をかけて守って行く

それが私の人生だから
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