優子が来てから30分

「えぇ〜宴もたけなわですが
そろそろお時間となりますので
この辺でしめたいと思います」

(二次会行こうぜ!)
(カラオケ行こう!)

「出来ればこれから一年に一度は
こうやって集まりたいと思いますので
みんな、また集まってねぇ〜(´-∀-)」

「今度は始めからちゃんと来いよ(笑)」

「おう!それと二次会行きたい人は勝手に行って下さーい」

「優子はいかないの?」

「私は用事あるから(汗)」

「陽菜も行くよね(ΘωΘ) 」

「ん〜結構飲んで気分悪いからやめとく」

「大丈夫?」

「夜風にあたりながらゆっくり帰るから」

「じゃーまた連絡するから近いうちに会おう」

「うん、待ってる(бвб)」

ぞろぞろ出て行く中トイレに行ってから帰ろうとお手洗いへ行くと

「あ、にゃんにゃん(´-∀-)」

「優子」

そういえば用事あるって言ってたっけ・・・

「みーちゃんから聞いたけど失恋したんだって?」

・・・お喋り(怒)

「でもみんなと会ってだいぶ癒されたから」

「そっか・・・ねえ、私のところで飲みなおさない?」

「え?用事あるんじゃないの」

「別に今日じゃなくてもいいんだ・・・
それに私も失恋したみたいだから一人でいたくないし」

「え?優子もなの(汗)」

でも、失恋したみたいってどういう意味だろう・・・?


「それにあんまり話せなかったしさ」

確かに・・一人だといろいろ考えちゃいそうだから・・

「どこに住んでるの?」

「ここから二駅の所」

「うそ・・・私三駅・・・」

「わぁー近いじゃんよく会わなかったよね」

「ほんとだね(笑)」

それからコンビニでお酒とおつまみを買って優子のマンションへ

「ここ知ってる通った事あるもん」

「そうなんだ暇だったらいつでも来て良いからね」


優子の部屋は1DK
女性の部屋とは思えないくらいシックで
物も少ない

「狭いけど1人だしほとんど仕事でいないからこれで十分なんだ」

「彼氏泊まりに来なかったの?」

「彼氏なんていないよー」

「でも失恋したって・・・」

「ああ・・・片思いで言う前に失恋て感じかな」

「私と同じだ・・・」

「うそ、にゃんにゃんが片思いだなんて
どれだけイケメンだったの
人気ありすぎて声かけにくかったとか?」

「入社した時に色々教えてくれた先輩で・・・
一緒に遊んだり家にだって泊まりにいってたのに・・・
たった二ヶ月つきあった人と出来ちった婚(怒)」

「泊まりにって・・・(汗)」

「あ、変なこと想像しないでよ
何もなかったんだから」

「そっか・・・こんな美人を目の前にして
手を出さないだなんて出来た人だったんだね(笑)」

だって男じゃないから・・・・

「七年間思い続けてきたのは何だったんだろう・・・」

「にゃんにゃんから言えばよかったのに」

言えたなら・・・堂々と告白できたのなら
こんなに苦しまずに済んだけど・・・

「陽菜のことはいいの!
そういう優子の片思いの人はどんな人だったの」

「私は・・・・にゃんにゃんよりもっと長い間好きだった人」

「なんで告白しなかったの?」

「何度も言ったよ!
でも本気にされなくて・・・
そのうちに会わなくなって・・・
でもある日街で見かけたら無性に会いたくなってさ」

「会えたの?」

「会った途端に失恋決定アハッ(笑)」

あの頃よく見たハの字眉で作り笑いするから

「今からでも言えばいいじゃん
陽菜と同じじゃなくてまだ結婚してないんでしょ?」

「そうだけど・・・・」

「絶対に大丈夫だよ、だって優子って
良く気がつくし面白いしそれに・・・・」

「それに?」

「自分も傷ついてるのに
陽菜のためにこうやって付き合ってくれる優しさもあるじゃん
優子が恋人だったら楽しいのにな〜て思うよ」

「にゃんにゃん・・・それ本気で言ってる?」

なんかまじになってきてない(汗)?

「本気って・・・例えばの話だよ(汗)
あ、もうこんな時間だそろそろ帰んなきゃ電車なくなっちゃう」

「泊まっていけば・・・」

「いいよ、だいぶ酔も冷めたし帰る(汗)」

「男の家なら泊まれるのに
私の家は泊まれない?」

「ムッ、男の人の家になんか泊まったことないもん(怒)」

「・・・・・・え?」

「・・・・・・・あっ(汗)」

「好きな人って・・・・」

「どうでもいいでしょ(汗)じゃーね」

立ち上がろうとしたら

「待って!」

腕を掴まれその場に組みひしがれた・・・

「付き合ってみる?」

「な、なに言ってるの(汗)」

「結構本気なんだけど・・・」

赤い顔して冷や汗かいて・・・・・

「ちょっと(汗)」

「うわぁっ(汗)」

形勢逆転、優子を床にしておでこに手を当てる

「やっぱり・・・・」

「な、なんだよ(汗)」

「熱あるじゃん
おかしいと思ったんだよねほとんど飲んでないのに
いつまでも顔赤いしずっと汗かいてるし・・・」

「これくらい大丈夫だよ(汗)」

「そう言えば高校の時もよく風引いてたよね」

「うぐっ・・・」

「ほら、薬飲んでもう寝な」

「帰っちゃうの?」

そんな小動物みたいな顔で見ないでよ・・・

「布団ないでしょ」

「セミダブルベット・・・」

「風邪うつるでしょ」

「そうだよね・・・ごめん・・・・」

そんな顔しないでよ(汗)

「はぁ・・・明日来てあげるから」

「ホントに!!?」

「御飯作りに来てあげるから大人しく寝てるんだよ」

「アハッ(-∀-`)ありがとう♪」

嬉しそうに服を脱いでパジャマに着替えだす優子

「ちょっと、陽菜が帰ってから着替えてくれる(怒)」

「あ、ごめんつい・・・」

「水分しっかり取るんだよ」

「うん、また明日ね(-∀-`)」

カバンを持ち部屋を出た


・・・・・なんで来てあげるって言っちゃったんだろ・・・

学校では話したりしていたけど外で遊んだりしたことなかったのに・・・

でもあんな顔されたら仕方ないよね

そう自分に言い聞かせ酔いを覚ますために
家まで歩いて帰った