次の日

寝たのが遅かったはずなのに朝早く目が覚めた

何時ごろ来てくれるんだろうか・・・
ベッドに入ったまま何もせず待つ事2時間

ピンポーン!

下の入口のチャイムが鳴る

すぐドアを開け玄関のドアも開けて待ち構えていると

昨日よりラフな洋服を着た可愛い小嶋さんがエレベーターから降り
こっちに向かって歩いてくる

綺麗なのに可愛いだなんて・・・
どれだけ私を虜にすれば気が済むんだろう

それからおじやを作ってくれて
幸せに浸っていたら一本の電話が・・・

玄関先に行って話してるけど
狭い部屋だからまる聞こえで・・・

片想いの人からだってすぐに分かった

そして会う約束をしてる

いやだ、まだ行かないでほしい
もう少しだけでいいからいて欲しい

「行かない方がいいんじゃない」

つい口に出てしまった言葉
そんな事言われたくない!
と怒らせてしまった

何やってんだよ(怒)

このままだともう会えないかもしえないから
電話番号を聞こうと思ったけど
やっぱり聞けなくて・・・

小嶋さんの事になると何でこんなんなんだろう・・・

「一駅しか違わないんだからまた会えるよ」

今まで会わなかったじゃん・・・
会える確立なんて無いに等しいんだから・・・

やっぱり縁がないんだ・・・

出て行く後ろ姿をボーと見送り

食べ終わるとまたベッドへもぐりこんだ

夕方

じっと寝ていてもお腹はすくみたいで
冷蔵庫に小嶋さんが買ってきてくれたゼリーは入ってるけど
お腹の足しになる物は何もないし
スーパーまで行くのもおっくうだからコンビニですまそうと外に出ると

小嶋さんがぼボーと歩いて来た

「小嶋さん?」

私の顔を見て泣きそうな小嶋さんを
部屋へ連れて行く

何故泣きそうなのかは大体見当はつくけど
尋ねてみると


友達としてでも一緒にいたかったのに
海外へ行ってしまうと聞かされ
嫌いと言って逃げてきてしまった事を後悔している

そう言いながら泣く小嶋さんをほおっておけなくて
抱きしめてしまった

私なら絶対に離れないのに・・・
ずっとそばにいてあげれるのに・・・


「こういう日は一人でいたくないでしょ」

私はずるい、小嶋さんの弱みに付け込み一緒に居ようとしてるから

昨日は断った小嶋さんもやはり今日は一人でいたくないらしい

そして思わぬひと言が・・・

「・・・・ねえ、優子の片思いはどんな人なの?」

「私のことは良いじゃん
それよりお風呂はいる?」

咄嗟に誤魔化したけど大丈夫だったかな・・・

その夜は学生の時のように笑い会う事が出来た

この笑顔が見れるなら
こうやって相談に乗ったり励まし合ったりできるなら
これからもいい友達でいよう

私の思いは封印しよう


そう思わされた夜だった