「遅いよニャロ」

「むぅ・・・まだ五分しか遅刻してないし」

「遅刻は遅刻(笑)」

「今日は部屋でウックリしようと思ってたのに
麻里ちゃんがいきなり呼び出したからじゃん(怒)」

「篠田のせいなの(笑)」

「そう、全部麻里ちゃんのせい
だからたっかいの奢って貰う(бвб)」

「アハハハ承知しましたお姫様」

「ふふふ」

それからホテルのバイキングへ


「昨日はニャロいなくて寂しかったなー」

「麻里ちゃんのお祝いなんだから寂しくないでしょ」

「みんなから質問攻めにあってさ
どうやって知り合ったとか
どんな人なのかとか
仕事は何してるんだとか
写真見せろだとかうるさくて困ったよ」


そんな話聞きたくない・・・


「みんなには教えなかったんだけどさ
初めて会ったのは・・・
ニャロも一度連れて行ってあげた事のあるバー覚えてる?」

「うん」


隠れ家だから陽菜しか連れてきたことないって言ってたバーでしょ?


「そこで意気投合しちゃってさ
その流れで部屋へついて行っちゃったんだよねー(*`ω´)」


やだ!聞きたくない(汗)


「話も合うけどあっちの相性もばっちりでさ(*`ω´)」

「・・・・」

「LINE交換して2・3回会っただけなんだけどね・・・」


いつ会ってたの?
休みの日は陽菜とショッピングとか行ってたのに・・・


「なんか、月の物が来なくてさ調べたら陽性で
どうしたものか悩んだんだけど」


何で相談してくれなかったの?
それだけの仲でしかなかったって事?


「出来たかもってLINEしたら既読だけで全然返事無くて
あ〜やっぱりなーて思ってたらいきなり玄関のチャイムが鳴って
ビックリして開けると
抱きしめられててさ、結婚しようって・・・
もうね、頷く事しか出来なかったよね(*`ω´) 」

「そうなんだ・・・」


料理の味なんてわかんない・・・


「私も来年は30歳でしょ丁度いいかなって
それから仕事は何してるのかとか
出身地はどこなのかとか・・・普通は逆だよね(笑)」

「そうだね・・・」

「凄くいい人だからニャロにも会って欲しいなー
明日とか時間空いてない?」

「明日は・・・用事入ってる」

「そっかー残念(*`ω´) 」


泣きそうになったけど気持ちがばれない様に我慢した

それから二人でいつものようにショッピングして
ケーキ食べたてそろそろ帰ろうかって時に


「ニャロとこうして遊ぶのも後なんかい出来るかなー」

「なんで?結婚しても仕事辞めるんだからいつでも遊べるじゃん」

「実はね・・・彼外資系の会社で今度海外赴任することになったんだ」

「じゃーもっと遊べるじゃん」

「子供もできるしせっかくだからついて行こうかなって
だから会社を辞めるんだ」

「うそ・・・・陽菜聞いてない(怒)」

「これはまだ誰も知らない事なんだ
陽菜に今初めて話したんだよ」

「あり得ない・・・可愛がるだけ可愛がって
恋人が出来たらはいさようならって捨てるの?」

「捨てるわけじゃないよどこにいてもニャロの事は気にかけてるから」

「でも何かあってもすぐ相談できないし
すぐ来れないし行けないでしょ(怒)」

「ニャロ・・・・」

「麻里ちゃんなんて嫌い!
バカ!どこへでも行っちゃえ(泣)」

そう吐き捨て何も考えずに走った