「全然変わってないじゃん、懐かしー(-∀-`)
あの縁側でよくスイカ食べてたよね」

「うん・・・」

「そうだ、お祖母ちゃんの容態はどうなの?
どこの病院へ入院したの、この辺だと大きい病院無いから
町のほうかな?」

「え!?あぁ・・・う〜ん・・」

「ん?どうかした、まさか病院の名前忘れたとか言わ・・・」

「おやまあ、よく来たねぇ暑かったろう
早く中入んなさい」


え!?・・・・・・えぇ??


「にゃんにゃん?」


俯いて何も言わない陽菜


「何してるんだい、ちょうど梨を頂いたから切ってあげるよ」

「おばあちゃん・・・大丈夫なの?」

「何の話だね」

「え・・・だから入院・・・は・る・なぁ(怒)」

「知らなーい(汗)」


慌てて中へ入って行ったにゃんにゃん
こういう時だけ逃げ足が速いんだからまったく・・・

怒りよりも昔のままの陽菜で笑みがこぼれた


昔ながらの居間で梨を食べながら


「本当に冗談はやめてよね
私仕事休んできたんだよ
元気なんだったら今日の最終で東京に「優ちゃんのバカ!!」

「イテッ、ちょっとにゃんにゃん(汗)」


梨を私にぶつけ部屋を出て行ってしまった


「なんなんだよ・・・まったく」

「許してやっておくれ
あの子ずっと待ってたんだよ
あんたが来てくれるのを・・・」

「・・・・・・」


おばあちゃんにあれからの話を聞いた



「にゃんにゃん入るよ」

「入ってくんなバカ!」

「ごめん・・・思い出した」



ここを出て行く日泣きじゃくる陽菜に


「大人になったら必ず来るから、にゃんにゃんに会いに来るから
おばあちゃんの言う事を聞いていい子でいるんだよ」


その約束を守り何もしなかったにゃんにゃんが
おばあちゃんのお手伝いをするようになり
近所の人にも優しくなって可愛がられていた

そしていつまでも来ない私の事を
いつか来てくれると信じて待っていたんだと・・・



「学生時代は勉強とクラブとバイトで忙しくて
就職したらしたで仕事を覚えるのに必死で・・・
て言うのは言い訳だよね・・・」

「陽菜の事忘れてたんでしょ(怒)」

「え、いや・・・う〜ん・すこし・・ごめん・・」

「もういい・・正直なとこ変わってないね優ちゃん」

「アハッ・・そうだ、昔よく行ってた浜辺行こうよ」

「今日帰るんでしょ・・・」

「せっかく休みとったし
リフレッシュも大切だからここにいる」


途端に嬉しそうな顔をしてハニカム陽菜
昔の面影はあるけど、どれだけ綺麗になってるんだよ・・・
会いに来なかった私はバカ野郎だ


「仕方ないから行ってあげる(бвб)」

「嬉しい(-∀-`) でも、その服だと汚れちゃうから着替えなよ」

「うん」


いきなり目の前で着替えだすから目のやり場に困った

お風呂にも一緒に入ってたけど
最後に見たのは確か・・・11歳?
胸もあまり出ていなかったのに
今では私より大きいんじゃないかな(汗)


「今日暑いからタンクトップでいいかな」

「だ、ダメでしょ(汗)」

「なんで?」

「ほ、ほら日差しがきついから日焼けするよ
シャツにしとけば?」

「うん、そうするね(бвб) 」


素直で屈託のない笑顔は昔のままだった(-∀-`)


砂浜を歩いていると


「キャッ(汗)」

「危なっかしいなぁ、ほら」


右手を差し出すと嬉しそうに掴んでくる


「昔もこうやって歩いてたよね
すぐ私の手を掴んできて離さなかったもんね」

「だって優ちゃんがドンドン歩いて行っちゃうんだもん」

「にゃんにゃんが遅いからでしょ」

「むぅ・・・あれが精一杯だったの」

「アハハ、そうだったよね
必死な顔して追いかけてくるにゃんにゃん可愛かったな」

「今は?」

「え!?」

「もう可愛くない?」

「そんなことないよ今も可愛いしそれに」

「それに?」

「綺麗になった」

「・・・・・・優ちゃんも・・・」

「アハッあがとう(-∀-`)
そろそろ戻ろっか」


私より大きくなった手をしっかり握りしめ
繋いだまま家へ帰った