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アンブレラ  37

陽菜

ウトウトしてたら聞こえて来た優ちゃんの声・・・

溢れそうになる涙を必死に我慢する

きっとそれが本音だよね、死なないで優ちゃん・・・

静かな部屋に優ちゃんの寝息だけが聞こえて来る

眠れなくてぼーとしてたら

あれ?雨降って来た?

何処かにビニールがあるのかボタボタと
雨音が聞こえて来た

・・・・あっ!傘持ってくるの忘れた
優ちゃんの傘なのに・・・・

布団からそっと抜け出し
家に取に帰る準備をして
玄関に置いてあるビニール傘を借りて外に出ると

「さむっ!(汗)」

いつもは二人で出かけるから
一人だと余計に寒さが身に染みる

早く行って帰ってこよーと

家に帰ると誰もいなくて傘だけ持ってすぐ家を出る

途中、朝のパンを買ってアパートに戻る頃には
辺りは暗くなっていて雨の音だけが異様に響いていた

鍵を差し込みドアを開けようとすると

「ガラガラガッシャーン!!」

慌てて中に入るとキッチンにうずくまってる優ちゃんを見つけ

「優ちゃん(汗)」て叫ぶと

ゆっくりこっちを見て

「あ、にゃんにゃん帰って来てくれたんだ・・・」

「忘れ物家に取に帰ってただけだし」

「もう帰ってこないかなーて思ってたから嬉しい(-∀-`) 」

青い顔をしてふわっと微笑む優ちゃんが
今にも消えちゃいそうで怖くなる

傍に行くと

「ちょっとふらついちゃった
ごめんね、すぐ片づけてご飯作るから」

「今日は休んで、パン買ってきたしそれ食べよ」

その時

ポタッ・・・ポタッ

「優ちゃん鼻血が(汗)」

「っ・・・・」

ティッシュを渡すけど追いつかなくて・・・

タオルで押さえても止まんなくて・・・

「優ちゃん病院行かなきゃ(汗)」

「歩いていけないや・・ごめん救急車呼んでく・・・」

そのまま意識を失った優ちゃんを抱きしめながら
119番した
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