陽菜
ウトウトしてたら聞こえて来た優ちゃんの声・・・
溢れそうになる涙を必死に我慢する
きっとそれが本音だよね、死なないで優ちゃん・・・
静かな部屋に優ちゃんの寝息だけが聞こえて来る
眠れなくてぼーとしてたら
あれ?雨降って来た?
何処かにビニールがあるのかボタボタと
雨音が聞こえて来た
・・・・あっ!傘持ってくるの忘れた
優ちゃんの傘なのに・・・・
布団からそっと抜け出し
家に取に帰る準備をして
玄関に置いてあるビニール傘を借りて外に出ると
「さむっ!(汗)」
いつもは二人で出かけるから
一人だと余計に寒さが身に染みる
早く行って帰ってこよーと
家に帰ると誰もいなくて傘だけ持ってすぐ家を出る
途中、朝のパンを買ってアパートに戻る頃には
辺りは暗くなっていて雨の音だけが異様に響いていた
鍵を差し込みドアを開けようとすると
「ガラガラガッシャーン!!」
慌てて中に入るとキッチンにうずくまってる優ちゃんを見つけ
「優ちゃん(汗)」て叫ぶと
ゆっくりこっちを見て
「あ、にゃんにゃん帰って来てくれたんだ・・・」
「忘れ物家に取に帰ってただけだし」
「もう帰ってこないかなーて思ってたから嬉しい(-∀-`) 」
青い顔をしてふわっと微笑む優ちゃんが
今にも消えちゃいそうで怖くなる
傍に行くと
「ちょっとふらついちゃった
ごめんね、すぐ片づけてご飯作るから」
「今日は休んで、パン買ってきたしそれ食べよ」
その時
ポタッ・・・ポタッ
「優ちゃん鼻血が(汗)」
「っ・・・・」
ティッシュを渡すけど追いつかなくて・・・
タオルで押さえても止まんなくて・・・
「優ちゃん病院行かなきゃ(汗)」
「歩いていけないや・・ごめん救急車呼んでく・・・」
そのまま意識を失った優ちゃんを抱きしめながら
119番した