陽菜・・・陽菜無事でいて

部屋の隠してある鍵を取り中へ入る

「陽菜どこ・・・陽菜!」

テレビの音が漏れていて作りかけの夕食と
食べかけの昼食が置いてあった

カタッ・・・

音に身構える

「クゥ〜ン・・・」

「うさ・・・お前は無事だったのか
陽菜はどうした?どこだ」

くるっと方向を変えリビングへ入って行き倒れた椅子の周りを
クルクル回る

「血・・・」

少しだけど血が床に落ちていた

「陽菜・・・すぐ助けに行くから」

隠し扉を開け
服を着替えカバンにかつらと変装用のメイク道具を詰め込む
もちろん銃などは持って入れないから置いて行く

最後に自分名義じゃないパスポートを入れると
仕掛けてあったトラップが作動し誰かが上がってきたことを告げた

「くそ、早かったな」

ドアが破られ突入してきた才加と特殊部隊

私は窓から外の壁をつたい三軒先の部屋へ降りたっていた

「こんにちは」

「こんにちは」

「お母さんは?」

「今日はお仕事なの」

「一人でお勉強してたんだ偉いね」

「えへへ」

「この子はうさぎって言う名前の犬なの」

「知ってるよ、陽菜ちゃんがいつも散歩させてたから」

「少しの間この子を預かっていてくれるかな」

「いいの?」

「お母さんに怒られるかな(汗)」

「大丈夫私が面倒見るって言うから」

「ありがとう頼むね」

「うん(*^^)」


外を覗くと部屋を調べてるのか誰もいないから急いで下へ降りた


帽子を深くかぶりリュックを背負いゆっくり歩いているのに

「いたぞ!」

流石才加だ、見つかってしまった

必死で逃げる

「止まらないと撃つぞ!」

「やめて下さい!優子投降しろ」

佐江が怒鳴る
でもここで捕まったら陽菜は殺されてしまう
捕まらなくても私が課せられた仕事に失敗すれば
きっと・・・

追い詰められる

「やめろ!撃つな(汗)」

「こっちへ来い!」

「撃つな!」

「早く来い!」

高架の下を走るトラックが見えた

一か八か・・・乗り越え荷台に上手く落ちた時銃声が


「ウッ・・・」


腹部に痛みがはしった