(また寝てるよ)
(夜の方が忙しいんじゃないの(笑))
(なんか、また誰か見たみたいだよマスクしててもバレるよね)

うっさいな・・休み時間なんだから静かに寝かせてよね(怒)

夜の仕事は当たってるから反論しない
だから静かに寝かせて欲しいのに
聞こえるようにコソコソ話するからイライラする

唯一のストレス発散が
お客さんの忘れて行ったたばこをくすねて
吸う事だったのにあのチビに言われてからは吸うのをやめた

だからなのかイライラが積もり積もって今日は失敗ばかり

「小嶋さんオーダー間違えすぎ」

「すいません(汗)」

「私頼んでませんけど」

「それこっちです!」

「すいません(汗)」


「あまりひどいと辞めてもらうよ」

「すいません気を付けます」


はぁ・・・・最悪・・・

そういう日に限ってもう一つのバイトが入っていた

「あ、小嶋ちゃんも今日だったの」

「はい、今日のペアよろしくお願いします」

22時から二時間だけのバイトで時給がいいからやめられない

部屋の掃除とベットメイキング
初めは見るものすべて初めてで恥ずかしくて
戸惑ってたけどもう慣れた(笑)


「お疲れ様でした(бвб)」

なんとか終電に間に合い電車に飛び乗る

「ふぅ・・・・」

終電なのに人が沢山、あ、終電だから多いのか(笑)

んん・・・眠い・・・後三駅
少しだけ目を閉じよう

そう思ったのがいけなかった

「お客さん電車車庫に入りますから降りて下さい」

やっちゃった・・・

帰りの電車無いのにどうすんの(涙)

タクシーはあるけど乗ったら
何のために遅くまで働いてるのかわかんないじゃん・・

なんで陽菜がこんな目に合わないといけないの
もうヤダ・・・

そう考えると涙がどんどん出てきて何もかもが嫌になった

どこかへ行きたい・・行こうかな・・・
そう思った時

ピロン

スマホが鳴った

(にゃんにゃんどこにいるの?大丈夫?なにかあった?)

終電のいつもの時間に家に帰らない陽菜を心配して
あっちゃんがラインを送ってきた

(寝過ごしちゃった)

(タクシー使っていいから早く帰って来てね)

絵文字も何も使ってない文字だけのLINEなのに
涙がまた出て来た

陽菜何考えてんの
こんな妹達を捨てて行けるわけないじゃん

(ごめんね)

(もっと節約するから大丈夫だよ)

そういうごめんじゃないんだけどね(笑)

涙をぬぐいタクシー乗り場へ向かった