「後は選ぶだけだね」

「凄い枚数だから明日にしよう」

「でも陽菜夕方から仕事だから
お昼にはここを出なきゃいけないの」


「私がまず選んでその中から陽菜が選べばいいよ」

「ヤダ、一緒に選びたい」

「だったらまた休みの日に一緒に選ぼ」

「そんな事してたらドンドン遅くなっちゃうから今から選ぶ」

「仕事に差し支えるよ(;´-∀-)」

「移動中に寝るから大丈夫」


一度言いだしたら聞かないから今からする事に

高校の時は目立たない生徒だったらしいのに
こうも変わるものなの?

いろんな事を経験してこうなったんだろうけど・・・

まずいいと思った写真をホルダーに入れて行き
それをまた選ぶという作業を三回繰り返していると
外が明るくなってきた


「少し寝てから最後の選択をしよう
一度リセットした方がいいから」

「わかった」


朝ご飯の時間だけど夜食をつまんだり
御菓子を食べながら選んでいたからお腹は空いていない


「ねえ、こっちのホルダーには何が入ってるの?」

「え・・・・・これは、風景だよアハッ」

「・・・・・見せて」

「ほ、ほら私の趣味だから見ても面白くないよ(;´-∀-)」

「いいから見せて!(怒)」

「怒らないでね(;´-∀-)」


見せるまでずっと言われるだろうから仕方ない

思いでよさようなら(。-∀-)


「どうぞ・・・・」


画面をクリックして映像を出す


「・・・・・・ごめん、ちょっとした出来心で残してた(;´-∀-)」

「・・・・・・」

「消した方がいいよね・・・消します(。-∀-)」

「陽菜いい顔してるでしょ(бвб) 」

「え?」

「一番初めの動画だよね」

「う、うん」

「初めて好きな人に抱かれて嬉しかったんだ
でもこの後二度は無いと思ってたから・・・・」

「陽菜」

「本当に好きだったんだよ優子の事」


優ちゃんじゃなく優子と言われると真剣さがより伝わってくる


「過去形?」

「過去も現在もこれからの未来もずっと好き」

「過去には戻れないけど
私だって今もこれからもずっと好きだよ陽菜(´-∀-)」

「優子・・・・」



仮眠どころか運動しちゃったよね(;´-∀-)


結局陽菜は寝ないまま東京へ戻ることに


「明後日、朝一の仕事でお昼には終わるから
陽菜のマンションで仕上げをしよう」

「まだマンション張られてるんじゃないの?」

「写真集出すんだしそろそろ撮られてもいいかなって」

「だったらさ・・・・」


迎えに来たマネージャーに何かと理由をつけて
二人で車に乗ってる所を
フロントガラス越しに撮ってもらう

もちろん場所はわからないように


そして信頼している友達に
マンションへ行く日に合わせて
SNSに二枚の画像をあげてもらった


”スクープ”

こじはるの密会を目撃


マネージャーに撮ってもらった写真と
キスしてる写真

キスはちゃんと見れば自撮りとわかるんだけどね(笑)


もちろん今度は私の顔もはっきり写っていたから
この女性は誰だって騒ぎになり

すぐ先輩から連絡が来た


(公表してもいいのか!?)

「いいですよ、その代わり謝礼は貰いますけどね(笑)」

(なんの謝礼だよ)

「名前を使う謝礼ですよ
ダメなら名前は伏せておいてくださいね
一般人なんですから(笑)」

(編集長に掛け合ってみるよ
OKが出たら名前を出すからな)

「期待してますね(´-∀-)」


電話を切る


「謝礼なんていらないのに」

「いいのいいの、散々言われたから
貰えるものは貰わないと(笑)
それより早く決めちゃおう」

「そうだね」


陽菜の携帯にマネージャーから
何度も電話がかかって来てたのに
しつこいからって電源落としてる(笑)


「あぁぁーもうこれ以上削れない」

「写真集には多すぎだって(汗)」

「とりあえずこれ全部持って行く
ダメなら二冊出して貰う」


どう考えても無理でしょ(;´-∀-)
まあ、事務所が考える事だから
陽菜が騒いでどうなることでも無いと思うけど


トイレに行こうと廊下に出た時玄関のドアが開いて
女性の人と目が合いお互い固まってしまった