「あ、この曲懐かしぃ」

「そうなんですか?」

「高校生くらいかな、流行ってたでしょ」

「私、歌とか特にアイドルとか興味ないんですよね」

「どう・・・して?」

「ああいうのって現実世界じゃないじゃないですか」

「そうかな・・・・」

「いくら追いかけても私達が交わうことなんて
殆どないですしましてや結婚したいだなんて
おこがましいにもほどがあると思いません?」

「そうだけど・・・・
結婚は無理でも
もしかしたら知り合いになれるかも知れないでしょ」



私の推しは女性だから結婚は無理だとしても
友達になりたいって言う夢くらい持ってたっていいじゃん(怒)


「あのう・・・・もしかして」

「すみませーん酎ハイおかわり」

「小嶋さん?」

「友達になれないなら追いかけたらいけないわけ?
認知してもらえないならヲタクしてちゃいけないの?」


「あのう・・・(;´-∀-)」

「陽菜だって認知して欲しかったけど
くじ運悪くてそういう行事に行けなかったし
握手だって木偶の某で・・・・
写メ会だって緊張しすぎて顔が死んでるし・・・
それでも好きだったのにいきなり卒業しちゃって
芸能界に居なくなるとか酷いよ(涙)」


「小嶋さん落ち着いて(;´-∀-)」

「ここまで話しちゃったんだから
今日はとことん付き合って貰うからね!」


それから溜まってたうっぷんを全部晴らすかのように
話したんだけど、それを嫌な顔せず
ずっと聞いてくれてた大島さん

お昼のお礼だったのに
また御礼しなくちゃいけなくなっちゃったかも(汗)




「頭痛い・・・・」


頭が痛くて目が覚める


「なんで昨日の服のまま寝てるの?」


痛む頭で思い出し自分のしでかした事の大きさに
違う意味でもっと頭が痛くなった


「口止めしなきゃ(汗)」


どうやって帰って来たのかは後にして
まずお風呂に入り身支度を整え会社に行く準備

大島さんは出社が早いらしいから少しでも早く行って
直接会って口止めしに行く事に


「はぁ・・・・お腹すいた」


満員電車の中でなるお腹が恥ずかしい

会社近くのコンビニでサンドイッチとカフェラテを買い出勤


「おはようございます、今日はお早いですね」


毎日見る受付の女の子

この人達は何時に来てるんだろう・・
退社時間にはもういないから
早く来て早く帰ってるんだろうな


「いつもありがとう(бвб) 」

「・・・・・お仕事頑張ってください」


一瞬驚いた顔をしてまたいつもの笑顔に戻る


大島さんはもう来てるのかな?そう思った時


「おはようございます(-∀-`) 」


元気に挨拶する声が聞こえ振り返る


「小嶋さんおはようございます
昨日はありがとうございました(-∀-`) 」

「ちょっと、こっちへ来て(汗)」


コーヒーを片手に女子トイレへ


「どうしたんですか?」

「昨日の事無かったことにして」

「飲みに行った事ですか?」

「違う、私がそのう・・・色々話した事!」

「・・・・あぁ・・・ヲタクでずっと追っかけしていて
みんなにバレないよう必死に、ウグッ・・・・」

「言わなくていいから(汗)」


コクコク頷くから口から手を放す


「プハッ・・・・小嶋さんの秘密ゲット(笑)」


大丈夫かな(汗)


「あ、コーヒー大丈夫ですか?(笑)」

「持って入っただけだから大丈夫・・・だよね?」

「嫌なら私が飲みますけど(-∀-`) 」

「いいよ、また買いに行くの面倒だしお腹すいたから早く食べたい」

「と言う事はお昼は外ですか?」

「そうだけど」

「ランチ一緒に行きましょう」

「え、今日はお弁当じゃないの?」

「昨日飲み過ぎたみたいで少し寝坊して
作れなかったんですよね(;´-∀-)」

「なんか・・・ごめんね」

「奢って貰っちゃったし気にしないでください」


私ちゃんと払ってたんだ・・・覚えてないけど

でも


「せっかく誘って貰ったのに悪いんだけど
なんか二日酔いみたいで体調がイマイチだから
食べに行くのは無理かも」

「え、大丈夫なんですか?
薬買ってきましょうか?」

「ご飯食べたら飲もうと思って持ってきてるから大丈夫」

「だったら早く上に上がりましょう」


そう言うと何故か私の荷物を奪いトイレを出て行った


「大島さん(汗)」

「同じ部署なので気にしないでください」


持ってもらう意味が分かんないんだけど(汗)