優子

その日の夕方

「優子」

「あ、佐江」

「今日は顔色良いな」

「うん、午前中で投与終わったからね」

「そっか」

佐江は三日前にも来てくれたんだけど
その時は話すのも無理なくらい弱っていたから
何も言わずにそばにいてくれて
身の回りの事を少しして帰って行った

佐江だから見せれた姿・・・こじぱには見て欲しくない

「そのー・・小嶋なんだけどさ」

「こじぱがどうしたの?」

「いや、毎日毎日佐江の所へ来て
今日はどうなのか、まだ行ったらいけないのかって
聞いてくるんだよ(汗)」

「・・・・・」

「昨日と今日なんて休みだから30分おきに
メールしてくるし・・・明日来させてもいいか?」

「明日は検査だけだからいいよ」

「そっか、小嶋喜ぶぞ(笑)」

「テストどうだったの?」

「今回頑張ってたぞ」

「へえー」

「才加に聞いたんだけどいつも赤点4つぐらいあるのに
今回はなんとゼロ!だったんだって」

「凄い、私が教えなくても出来るんじゃん!」

「うーん・・・でも優子のおかげなんだろうな」

「なんで?」

「それは直接本人から聞けよ」

ニヤニヤしてもったいぶる佐江

「さーて帰るかな」

「え?何しに来たの?」

「様子見に来ただけだよ」

「メールで十分なのに」

「佐江の大切な人なんだから顔みたいじゃん(笑)」

「っ・・・佐江」

「だ・か・ら、自分は一人ぼっちだなんて思うなよ」

「ありがとう・・・(涙)」

「ゆきも才加もそう思ってるからさ」

「うん」

「じゃーな、今度は3人で来るから」

「うん、今度は差し入れ持ってきてよ(笑)」

「アハハそうだな、それでこそ優子だ!」

「当たり前(-∀-`) 」

そう言って笑い合った