陽菜

「仕方ないちゃっちゃと診察して出て行くとするか
カーテン閉めるから外に出ててくれるかなニャロ(*`ω´)」

「・・・・・(бвб)」

少しだけ睨んでベットから離れる

この間にトイレ行こうーと

病室に戻る廊下を歩いていると反対から歩いてくる長身・・・

「あのう・・・」

「あれ?篠田に用?何々(*`ω´)」

「陽菜ドナーになりたいんだけど」

「・・・・ゆっぴーの病名知ってるんだ」

「・・・・・」

「本人からじゃないよね?」

「さえ・・・宮澤先生から聞いた」

「まったく・・・あいつは美人に弱いんだから」

「知ってるんでっすか?」

「ゆっぴーの親代わりだからね」

そうなんだ・・・・

「残念だけどドナー登録は18歳からで
骨髄バンクは20才にならないと無理なんだよ」

「そんなぁー・・・」

「その気持ちだけでゆっぴーは喜ぶよ
良い彼女持ったね」

「陽菜は・・・彼女じゃないし・・・
それにこの事は言わないで!」

「ふーん・・・・わかった
知ってるんだったら言っちゃうけど
後2回抗がん剤と化学治療があるんだよね
今回よりもさらに辛くなるから
ニャロにはそばで支えてあげて欲しい」

「でも、来るなって言われるから・・・」

「弱ってる姿を見せたくないんだと思うけど
ゆっぴーの事を愛してる人がそばにいるだけで
気力がわいてくるって言うか・・・
きっと頑張れると思うから篠田が許可します(笑)」

「その時はどうやってお世話したらいいのか
教えてください」

心からそう思ったから頭を下げた

「ちょっと頭あげてよ(汗)
篠田もねゆっぴーには生きててほしいし
治療が終われば退院できるからさ」

「治るんですか?」

「うーん・・・前回もそうだったんだけど
やっぱり再発のリスクが高いからね
もちろん中には何年も再発しない人もいるし
すぐ再発してしまう人もいる
ただ、一番の薬は生きたいと思う気持ちと
よく笑う事!」

「優ちゃんいつも笑ってるよ?」

「ゆっぴーはね必死に笑ってるんだよ
だからにゃろが心の底から笑えるようにしてあげてね」

「陽菜に出来るかな・・・」

「ニャロにしか出来ないよ
自信を持って(*`ω´)」

こくんと頷くと

「あ、それからもうすぐクリスマスだし
年末年始もあるから一時帰宅の許可だしといたよ
頑張ってね(*`ω´)」

肩をポンとたたくと手をひらひらさせて歩いて行った

思ったよりいい先生かも・・・
それに完全にニャロ呼びになってたし・・・ま、いっか

踵をかえし優ちゃんのいる病室へ急いだ