優子
家の前まで送ってもらって荷物を持って
玄関を入るとお父さんたちが帰って来てて
「お父さんお兄ちゃんお帰りなさい 」
「優子もおかえり 」
二人に抱き付くと頭をくしゃくしゃって撫でてくれるから好き
「グアム行ってたんだってな」
「うん、友達の別荘だったからほとんどお金かからなかったんだ」
「すげーな、今度お兄ちゃんも連れて行って欲しいな」
「頼んどいてあげるね」
「ついでにお父さんとお母さんも頼む 」
「えーそれは図々しいかも(汗) 」
「だな 」
いつもお母さんと二人だから4人揃うと凄く楽しい♪
「そうそう、優子に彼氏が出来たんだって?」
「うん」
「なにー俺の可愛い優子に彼氏が出来たなんて・・ 父さんは悲しいぞ 」
「どんな奴なんだ?」
「えーと・・・日曜日に挨拶に来るって 」
「へー律儀な奴だな、どれ品定めしてやるか 」
来たら絶対腰抜かすよね
タダのあいさつじゃないし・・・陽菜の家の事もあるし・・・
大丈夫かな(汗)
家族4人での温泉は楽しかった(-∀-`)
お母さんにその痣どうしたの?って言われたときは焦ったけど
何とか誤魔化せたと思う・・・たぶん
日曜日
もうすぐ10時だ 落ち着かない3人をあきれ顔で見るお母さん
やっぱり母は強し!かな(笑)
ピンポーン!
「はーい」
急いで玄関を開けるとスーツに身を包んだ陽菜が立っていた
「いらっしゃい、どうぞ」
「お邪魔します(бвб)」
クス
「何笑ってんだよ(怒) 」
「だって陽菜がお邪魔しますだって 」
「今日はちゃんと話すから」
「うん」
「お父さん来たよー(-∀-`) 」
陽菜が凄い緊張してる その緊張が伝わってきちゃうよ (汗)
「初めまして、お嬢さんとお付き合いをさせていただいてる小嶋陽菜です」
「小嶋さんて・・・まさかなぁ? 」
「お父さんそのまさかであってるよ 」
「あの小嶋財閥の坊ちゃん? 」
「坊ちゃんじゃなくて陽菜です 」
「あっ!どうも、こんな狭苦しい所に・・・どうぞお座りください」
「ありがとうございます」
座布団に座ると
「今日は優子さんと結婚を前提にお付き合いさせて頂きたくお願いに参りました」
陽菜こんな言葉も使えるんだ・・練習したのかな・・・
固まってる3人 (笑)
「いやーうちの優子が小嶋の坊ちゃんとだなんて・・・
なんかの間違いじゃーないですか?」
「僕が卒業・・・いや、18歳になってら結婚したいと思っています 」
「これは何かのドッキリですか こんなちんちくりんで色気のいの字も無いやつに
小嶋財閥の坊ちゃんが・・・誰かと間違ってるとか」
「あーもう無理!
いくら優子のお父さんでもこれ以上優子を侮辱するのは許せない(怒) 」
あっ、やっぱり出ちゃった・・・
でもこっちの陽菜の方が好きだなー 何て思っていると
また固まってしまった男二人を尻目に
「陽菜さん、優子はね私達が愛情込めてここまで育ててきたんですよ
それを半年も付き合っていない人に下さいと言われても信じられませんよ」
「それは・・・優子を生んでくれて育ててくれてありがたいと思ってます
急だと言うのもわかってます、でも俺の人生の中に優子がいないなんて
考えられなくて、離れたくなくて・・・優子が必要なんです
絶対に幸せにしますから、だから・・・お願いします! 」
土下座しておでこを畳に擦り付けてる陽菜を見て泣きそうになった
「お父さんお母さんお願い、私も陽菜が好きなの 」
隣に座って頭を下げる
「ですって、もうあきらめたら、あなた」
「優子 ・・くうー・・・娘を、優子をよろしくお願いします」
シャー! てガッツポーズをする陽菜の前でうな垂れてる父と兄・・・
陽菜が帰ってからお母さんにありがとうて言ったら
最近のあなたを見ていたら幸せがにじみ出ていたからね
て頭をポンポンされて
「あなたが幸せならそれでいいのよ 」
て言われて涙が出そうになった