陽菜
最近、て言うかあれから優子の様子がおかしい
麻里子にからかわれ恥ずかしかったから
少しだけ冷たくしちゃったけど
すぐ普通に戻ったのに
休みが合った時どこかへ行きたいって言うから
外へ出かけると、どこかで見ているんじゃないかって言タイミングで
かかってくる仕事の電話
付き合う時の条件だったから陽菜は仕事へ行く
飲んで送ってもらった時も必ず外で待ってるし・・・
タクシーを降りてお礼を言って振り向くと眉毛を下げ
悲しそうな顔をしてこっちを見てる
辛いなら部屋で待ってればいいのに・・・
部屋でテレビを見ている時も
横目でこっちをチラチラ見てるのが
テレビの画面が暗くなった時写るから見える
陽菜が優子の方を向くと気づかないふりして
テレビを必死で見てますアピールをする
それ以外は普通だから別に嫌じゃないんだけどなんかね
仕事場ではどうなのかをきこうと思って
麻里子を食事に誘った
「篠田には恋人がいるからいくらにゃろの頼みでも
浮気はしないよ」
「・・・・冗談はいいから・・・何食べたい?」
「食事中に相談されると美味しくないじゃん
だからここで先に聞くけど、なんか悩み?」
「悩みって言うか、優子仕事どう?」
「ゆっぴーは筋がいいからね
それに話術にもたけてるし
可愛い顔なのにしゃがれた声のギャップに
ゆっぴー目当ての常連さんも増えてきてるよ(*`ω´)」
「それって・・・いい事?」
「当たり前でしょ、カリスマは技術だけでは成れないからね」
「そっか、仕事は順調なのか・・・」
「お客様がいる時は完璧なんだけどね
誰もいない時は空っぽゆっぴー(笑)」
「どういう事?」
「誰かさんの事ばっかり考えてんじゃないの
ため息ばかりついてるし
独り言で、なんでないんだろう、とか
なんて言えばいいんだろうなーんて事ばっかり言ってるよ」
「・・・・・・」
「今頃うちの才加に相談してるんじゃないかなー・・・
なんで抱いてあげないの?」
「それは・・・優子が一番になってからじゃないと嫌だって言うから・・・」
「まだ、一番じゃないの?」
「わかんない・・・
仕事の電話があるとそっちに行くし
歩いてても興味の魅かれるものを見たら
そのお店に入っちゃう・・・
でも、仕事と恋愛は違うじゃん」
「そうだね、それはゆっぴーもわかってると思うけど
やっぱり言葉で聞きたいんじゃないかな」
「言ったもん、でも仕事よりも一番になりたいって言うんだもん
仕事も大事、だから陽菜にはどうする事も出来ない」
「じゃーニャロが仕事辞めるまでムリだね(*`ω´)」
「それは・・・・」
「もしもだよ、大きな商談中にゆっぴーが事故で
病院に運ばれたって連絡入ったらどうする?」
「商談中は携帯見ない」
「だから、もしも!」
「ありえない事は想像できない」
「めんどくさいなー」
「むぅ・・・仕方ないじゃん」
「わかった、じゃー商談に向かう車の中で
連絡入ったらどうする?」
「それは・・・相手に会って謝罪してすぐ駆けつけるかも」
「どんな怪我かもわかんないんだよ?」
「だからだよ、もしかしたら死ぬかもしれないじゃん
軽かったらそれはそれでいいし・・・」
「なーんだ」
「え?」
「とっくに一番になってんじゃん」
「どういう事?」
「今自分で言ったでしょ
仕事よりゆっぴーを選んでんじゃん
それが答え」
「・・・・・・そう言われたらそうかも」
「よし、じゃーご飯食べに行こう
篠田のお勧めの場所でいい?」
「いいよ」
だからっていきなり抱くのもねぇ
本当に優子がどう思ってるのかわからないし・・・・