(有給休暇?)

「はい、一日でいいのでいただけませんか?
もちろん食事の用意とか全てして行って
次の日の朝には戻ってきますので(;´-∀-)」

(大島さんの今の直属の上司はにゃんにゃんだから
にゃんにゃんがいいと言えばいいよ)

「でも、私には取る権利があるはずです(;´-∀-)」

(負債分・・・・・)

「ウグッ・・・・」


それを言われると何も言えなくなる(。-∀-)


(にゃんにゃんもさ鬼じゃないんだから
大島さんが必死で訴えればきっとくれる・・・・・・
はずだから頑張って)



その間は何ですか室長・・・・


「わかりました」


(わかってくれてうれしいよ
いやぁー大島さんが世話をしてくれるようになってから
私の仕事が一つ減って会社の仕事が捗る捗る♪)


そりゃそうでしょ、その代わり私が大変なんですけど


(それに陽菜も・・・・・・
それより陽菜のこと他に何かわかった?)


「英語で仕事をしてるところを見るとデザイナーさんですかね?
それと同い年と知ってたまにため口で話してるんですが・・・
ダメでしたか?」

(本人がいいって言うならいいよ)

「別に怒られはしてないです」

(ちなみに名字は聞いた?)

「いえ、陽菜としか言わないので」

(だよねフルネームで自分の事呼ぶ人いないもんね)

「そうですね・・・・なんて言う名字なんですか」

(それも本人から聞いて)

「わかりました」


変な名字なのかな?猫 陽菜!とか(笑)

だからにゃんにゃんなのかも(´-∀-)


会議があるからって電話が切れた

私が世話し出してからどんな変化があったんだろう
これでいいのかな・・・・・



「ニャァァァア!!」

「今行く」


私の部屋の前でひと鳴きするけむし
これは陽菜が起きてお腹すいたというサイン
もちろんけむしも自分がお腹すいた時は
陽菜がいなくてもやってくるからみわけが大変


でも最近やっと鳴き方の違いを習得しつつあるんだ


有給の事はお腹が膨れて穏やかな時に言おう
その方が機嫌もいいしくれる確率はアップするはずだから


昨日は早く寝たのか起きて来るのが早いな

「10時か・・・・・」


朝ご飯にしたら遅いし昼ごはんにしたら早い
ブランチと言いたいところだけど
2時くらいにまたお腹すいたと言われる確率が高いから
軽めのブランチだね


野菜ジュースを作りながらけむしのご飯を入れてあげると
むしゃむしゃ食べだした


食べてる時と寝てる時は可愛いのに・・・


それからアサイーボウルを作り
小さめのロールパンを添えて出来上がり


私もおしゃれになったよね(-∀-`)

アサイーボウルなんて聞いたことも無かったのに
作るように言われ知らないと言ったらバカにされちょっとむかついて
いろんなレシピや動画を見て研究したよね

そしたら三回目くらいから一切文句を言われないようになったから
美味しいんだと思う

この人は絶対に美味しいなんて私に向かって言わないだろうから



出した物を全部平らげいつもの定位置に座り
スマホをいじりだす陽菜

食器を片付け満を持して・・・・・


「ちょっといいかな(-∀-`) 」

「・・・・・・やだ(бвб)」


ムカッときたけどここはグッとこらえ


「友達とご飯食べに行きたいから
一泊だけお休みが欲しいんだけど」

「はぁ?ご飯食べに行くのに何で一泊しないといけないの」

「それは・・・積もる話もあるし
友達と飲みながら一晩中語り明かしたいなって」

「語り明かすんじゃなくてセックスし明かすの間違いじゃ無いの」

「な、女の子の友達だよ(;´-∀-)」

「考え方古、今どき女の子同士なんて普通だし」

「そうなの?・・・・もしかして陽菜(;´-∀-)」

「そうだったら悪い(怒)」

「いや・・・その・・・恋愛は自由だから(;´-∀-)」


その時無意識に後ずさっていたようで


「優子にはそんな気微塵も無いから自惚れないでよね(怒)」

「わ、分かってるよ」


ほら、絶対にあの麻里ちゃんていう人と出来てたんだよ


「友達と電話で話しながらここで飲めばいいでしょ」

「それじゃ一人宅飲みじゃん」

「陽菜とけむしがいるから一人じゃないし」

「陽菜がそばに居たら話が出来ないから
結局は自分の狭い部屋に閉じこもって
飲みながら電話することになるんじゃん」

「狭くて悪かったわね(怒)
それにどうせ陽菜の悪口でも言いたいんでしょ
陰で愚痴をこぼすんなら堂々と本人の前で言えばいいでしょ」

「言ってるよ!言ってもヤダ!とか無理!とか言って却下するし
喧嘩し出したら仕事部屋へ逃げるし
話にならないんじゃん」

「そんな事無いし(怒)」

「あるよ、わがままでケチで心のせまーい人間なんじゃん
だから麻里ちゃんに振られるんだよ」

「・・・・・・」

「ほーらやっぱりね、図星だ
そんな我儘だからフラれるんだよ
どうせ浮気とかされたんじゃないの?
あ、もしかして陽菜の方がしたとか?
浮ついた女だもんね(笑)」

「・・・・・・(涙)」

「え・・・・・ちょっと(;´-∀-)」


まさか泣くとは思って無くて・・・

いつもみたいに言い返してくると思っていたから
溜まってたうっぷんを晴らすかのように沢山言っちゃったよ


「出ていって」

「え?」

「荷物全部持って出ていって二度とここへは来ないで
て言うか陽菜の前に姿を見せないで
もし目に入ってきたら何するかわかんないからね」

「いや・・・一泊だけでいいんだけど」


何言ってるんだ私、出て行くチャンスじゃないか


でもこんな陽菜を見捨てて出ていけない



「早く出ていけ!!」

「グルグルグル!!」


そこらにある物を投げつけながら出て行けと泣く陽菜と
威嚇しながら飛びつこうとしてるけむし


「危ないって(;´-∀-)
けむしもおちついて」

「優子が出て行かないなら陽菜が出て行く
けむし行くよ」

「にゃぁー」

「ちょっと、まってよ(-∀-`;)」


部屋着のまま部屋を出て行こうとするから腕を掴むと


「シャァァァァ!!」

「イッタ(汗)」


飛びかかって来たけむしに腕を引っかかれ
傷がみるみる腫れてくる


「痛いな、ちゃんと爪切っといてよ」

「もっと傷つけられればいいし」

「酷い(怒)」


「酷いと思うんだでもね体の傷は目に見えてわかるけど
心の傷は人には見えない
優子は今陽菜の心の傷に塩を塗り付けて
えぐる様にすり込んだんだよ
陽菜の心はもっともっと傷ついたんだからぁー(泣)」


座り込み声を出して泣きだしてしまった