「はい・・・わかりました今から行きます」

「あれ、大島もう帰るの?」

「お仕事行くんだよなぁ〜(笑)」

「・・・・・・」

「なあ、俺にも抱かせてくれよ」

「・・・・・」

「あ、金なら払うぜ千円だけど(笑)」

「こいつ女ともやってるらしいぜ」

「マジか(笑)」


女子は遠巻きにコソコソ話をしてる


「うっざ、そこどいて」

「イテぇなお前こそうざいから」


そんな奴らを無視して教室を出て靴箱を目指していると


「大島さんまだこれから私の授業があるのにどこへ行くの」

「小嶋先生・・・・さようなら」

「さようならじゃないわよ
ちゃんと授業に出ないと出席日数足りなくなるわよ」

「説教はまた今度聞きます、今は急いでるんで」

「説教じゃないわ可愛い大島さんの顔を見ていたいから言ってるの」

「はぁ?(;´-∀-)」


そう言って頭を撫でてくる先生


「そうやってすぐ赤くなるところも可愛いのに(бвб) 」


「ばっかじゃないの(;´-∀-)もういくから」


この先生といると調子を狂わされてしまうから
すぐ逃げだした




コンコン


「どうぞ」

「すみません」

「あっお姉さん、麻友ちゃん熱があったみたいで
体育の時間に倒れてしまって(汗)」

「体育したんですか?」

「見学してたんだけど移動する時に・・・」

「そうですか、ご迷惑をおかけしました
家へ連れて帰ります」

「お姉さん一人で大丈夫?」

「はい・・・・
ありがとうございました」


寝てる麻友をおんぶして家へ向かう


「お姉ちゃん・・・」

「ん?起きたの」

「うん・・・ごめんね」

「謝らなくていいよ、帰ったらお姉ちゃん特製の
お粥さん作ってあげるから」

「うん、麻友それ好き」

「沢山食べて早く元気になろうね」

「うん」



お父さんは私が小学生の時
麻友はまだお母さんのお腹にいる時に死んじゃったから
麻友はお父さんの顔は写真でしか見たことがない

私たち二人を女手一つで育ててくれていたお母さんも
去年の冬あっけなく逝ってしまって
今は遺族年金と少し残してくれていたお金で暮らしてるんだけど
元々体の弱かった麻友は入退院を繰り返していて
ひと月ほど前には膠原病が見つかり
それは保険が利かなくて治療費でお金がどんどんなくなってる

だから



「手作りのお弁当なんだ(бвб)」

「悪い(怒)」


だって節約しないといけないから


「ううん、美味しそうだなーと思って」

「・・・そういう先生はコンビニかよ」

「そう、容姿端麗でも苦手な事はあるって事」

「はぁ?自分で言う(笑)」

「あぁ・・・笑った(бвб) 」

「うっ・・・」

「ずっと笑ってればもっと可愛いのに」

「別に可愛くなくてもいいから
て言うか、なんでここにいるの」

「え、どこで食べようと自由でしょ?」

「そうだけど・・・・・」

「大島さん見てると実家で飼ってたマメ柴思い出すの」

「犬?」

「そう、私ひとりっ子だったから妹のようにかわいがってたんだけど
ここに勤めるようになって一人暮らししだしたから寂しくて
だからちゃんと授業出て顔見せてね」

「私は犬じゃないし」

「もちろん、もっと可愛いよ(бвб) 」

「私よりまゆゆの方が可愛いから」

「まゆゆちゃん?だれ、クラスの子?」

「私の妹で、麻友って言うの
お人形さんみたいに色が白くて可愛いんだから」

「へぇ〜大島さんにそんな顔させる妹さんに一度会ってみたい」

「だめ!先生にあわせたらバカが移りそう」

「ひどーいこれでも教師なんだからね
それに大人なんだから悩みがあるならなんでも相談して」


そう言って頭をクシャクシャっと撫でるから


「やばっ、先生みたいな事言ってる」

「だから、教師です!」


小嶋先生ならって思ってたのに