授業が終わって出ていく先生を追いかける
「先生!」
ビクンと肩を震わせる先生
こっちを見ようとしないから腕をとって誰もいない
廊下の端へ連れていく
「あのさ・・・・」
「・・・・の?」
「え?」
「噂広がってるの・・・」
「・・・・あぁ・・・・そんな噂ないよ
私だって70%そう思ってただけで確信はなかったから」
「70%・・・・結構だね・・・だったら他の子も」
「それは大丈夫だと思う」
私が気づいたのはずっと先生を見てきたから
入学式で先生に一目惚れをしてしまったから
そして
「私は同類だから気づいただけ」
「大島さん・・・・も?」
困った顔をしてるのも可愛いと思うんだから
私はだいぶいかれてる
「そう、だから気づいてるのは私だけ(-∀-`) 」
「そう・・・・」
「アハッ安心した?」
「・・・・・・」
「ん?なに」
「大島さんて明るいよね」
「そうかな、普通だと思うよ」
「私は高校生の時に気づいてずっと悩んでたから・・・・
元々人付き合いは苦手だったけど
もっと人と距離を置くようになった」
「なのに先生してるんだ」
「それは・・・いい先生に出会えて・・・」
「出会えて?」
「私の話はもういい、六時間目始まっちゃうよ」
「ねえ、私の相談に乗ってよ」
「悩みがあるようには見えないけど」
「酷いな〜これでも悩めるJKなんだから〜」
「ふふふこんな私で役に立つならいつでも来て」
「いつでも来ていいって言ったけど
毎日来ていいとは言ってない!」
「いいじゃんねぇ野呂ちゃんからもなんか言ってよ」
「こら!野呂先生と言え」
「またまた〜クラス全員が野呂ちゃん呼びしてるの
悦んでたくせにー(-∀-`) 」
「あの時は担任だったから許したけど
大島ももう三年生なんだから
目上の人への口の利き方を覚えろ」
「他の先生にはちゃんとしてまーす(笑)」
あの日からお昼休みは
理科準備室に入り浸るようになった
迷惑だと言いながら
いつのまにか私用のカップを用意してくれて
お茶も入れて待っててくれてる?先生
「でもさ私、科学って苦手だったんだ
でも野呂ちゃんの授業すごく面白くて
実験なんて超最高で今凄く好きだもん」
「くぁ〜大島がそんな事を言うなんて
俺は感無量だ(涙)」
「え、じゃー私の授業は?(бвб) 」
「先生の授業は・・・・普通かな」
「え〜なにそれー頑張って予習して行ってるのに」
「完璧すぎて面白みがないんだよね
その点野呂ちゃんはたまに失敗はするし
慌てすぎて備品は割るしで最高だった(笑)」
「・・・・それ、褒めてるのか?」
「褒めてる褒めてる(笑)」
「なんだかな〜・・・(汗)」
野呂先生もいるけどたまに二人の時もある
二人の時はやっぱり緊張して話が途切れがちだけど
必死に話題を見つけて先生を笑わせる
そんな毎日が楽しくて
ずっとこのままだったらいいのにって思った