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好きにならずにいられない 13

優ちゃんが陽菜の事を好きだって言うのは
うすうす気づいていた

じゃ無かったら毎日ここへ来ないよね?


優ちゃんのコロコロ変わる表情
一生懸命陽菜の事を笑わそうとふざけた態度
毎日違う話題を持ってきて飽きさせないようにしてるの
全部全部わかってた

だからかな

少しずつ好きになって行ってたと思う
可愛いなって思うようになってた

ちゃんと気づいたのは文化祭の時
遅いよね(笑)

男装して人気者になってた時
凄くイライラしてこの気持ちって何かなって
考えた時すぐ嫉妬だってわかった

さっきはカッコ良かったのに
お化け屋敷に入って陽菜に捕まり
号泣しているギャップを見て
愛おしいってさえ思った

あぁ・・・陽菜
優ちゃんの事好きなんだってね

だから麻里ちゃんが野呂先生と婚約したと知っても
心からおめでとうって言えたんだ

なのに次の週からお昼に来なくなって・・・
授業でも殆ど目を合せてくれなくなって・・・

ドンドン胸が苦しくなってたのに
陽菜に彼女がいるから諦めた?

陽菜に彼女いたっけ?

ショートボブの可愛い子


その言葉で思い当たるのは一人しかいない



泣きそうな顔をして出て行こうとする優ちゃんを
後ろからそっと抱きしめた


「めてください!」

「やだ」

「同情は嫌です」

「同情なんてしてない」

「それでも離れて下さい」


そう言いながらも無理やり離れようとせず
じっと抱きしめられてる優ちゃん


「好きな子を抱きしめて何がいけないの?」

「彼女さんに悪いと思わないんですか」

「だから、彼女なんていないし」

「いたじゃないですか!黒髪のかわいい・・・」

「あっちゃん(бвб) 」

「そう、あっちゃん・・・・て、ほらいるじゃん(怒)」

「いるよ小嶋敦子、陽菜の可愛い妹」

「いもう・・・と?」

「陽菜の良き理解者で変な虫がつかないようにって
いつもついて来てくれるの」

「・・・・」

「妹にヤキモチ妬いてくれたんだね」

「だからって先生が私の事
なんとも思ってないって事には変わりないんだから
離してください」

「好き(бвб) 」

「へっ?」

「優ちゃんの事が好きだから離してあげない」


途端に肩が震え出し嗚咽が聞こえて来た


「うっ・・・うえっ・・・ううっ・・」

「だから毎日会いに来てね」


コクコク頷く優ちゃんの身体をそっと離し
反転させこっちに向けると凄い顔(笑)


「汚い(笑)」

「だっでぇー(泣)」


少しかがみ唇に軽くチュッとしてあげると
一瞬目を見開き
またクシャクシャな顔をして泣き始めた
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