とうとう、欲しいものを聞き出せないままイブを迎えた

バッシュとかジャージにしようかとも思ったんだけど
好みもあるしサイズもわかんないし・・・

だから唯一得意なお菓子作りをいかして
優ちゃんの大好きなチョコレートたっぷりのチーズケーキを作った

イルミネーションは夕方にならないと点灯しないから
それまでブラブラして回ることに

「あーこれ可愛い(бвб)」

「うん、にゃんにゃんに似合いそう」

「これオシャレ―」

「にゃんにゃんなら似合うよ(-∀-`) 」

ニコニコしながら何でも陽菜に似合うとしか言わない優ちゃん

「これ似合いそう」

「絶対似合うよ」

「優ちゃんにだよ?」

「え!?」

「むぅ・・・さっきからちゃんと見てないでしょう」

「み、見てるよ(汗)」

「・・・・・(бвб) 」

「だって、にゃんにゃんは何着ても
何つけても可愛いんだから仕方ないじゃんかー」

「もう、大きな声出さないで、恥ずかしいでしょ(汗)」

「あぅ・・・ごめん(汗)」

それから早めのディナーを食べ目的の場所へ

「人いっぱいだね」

「仕方ないよクリスマスイブだもん」

そこにはいかにも恋人同士ですって言うカップルが沢山いて
手を繋いだり肩を組んだり座って寄り添っていたり・・・

もちろん女の子同士や男の子同士で来ている人もいたけど
多分友達だと思う数人で来て騒いでいるから

陽菜と優ちゃんは女の子同士だけど恋人だもん・・・
だって好きになっちゃったんだから仕方ないじゃん

そんな事を思っていたら手が急に暖かくなって
優ちゃんの手に握られてるんだとすぐわかった

「綺麗だね」

そうだよ、今日は二人での初めてのデート
他の人なんて関係ない

「うん、こんなに綺麗だと思わなかった」

「陽菜と二人で見てるからいつもより綺麗なんだと思うんだ」

「え?」

「友達と見るのと好きな人と見るのとでは感じ方が違うもん」

「ゆうちゃん」

「これから二人でたーくさんの物を見て一緒に感動して共感し合おう」

「うん(бвб)」

優ちゃんの方を見ると肩に手を置き
精一杯背伸びをしてチュッとキスをしてきた

「指切りのかわり!アハッ(-∀-`) 」

「バカッ(бвб)」

それから少し歩き回り

「寒くなってきたからそろそろ帰ろうか」

「うん・・・えーとねプレゼント家にあるから
陽菜のお家に来てくれる?」

「夜にお邪魔しちゃってもいいの?」

「うん、パパとママも今日はデートするから
夕飯なしよって言ってたから遅くなると思う」

「仲いいんだね」

「そうかな、普通だよ?」

「うちはお父さんしかいないから・・」

そう言えば優ちゃんが小さいころ離婚したんだった

「行こう!」

これからは陽菜が居るよって言う思いを込めて手を握り
駅へ向かった