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そばにいて 2

プップッー!!

うっさいなー、全然邪魔じゃないでしょ(怒)

クラクションを鳴らす車を睨んでいたら
ピタッと横に止まった

うそ・・・睨んだから怒られる?それとも連れ込まれる?
あ、陽菜今男だった、大丈夫じゃん(бвб)

それにしても遅いなー、三分も過ぎてるし(怒)

カチャッ・・・バン!

車のドアが開き運転席に居た人がこっちへ回ってきた

「・・・・見たことあるような・・・誰だっけ?」

「リクさんお待たせしました」

リクさん?えっ、お兄ちゃん何処にいるの

「リクさん?」

・・・・・・今は陽菜のことじゃん(汗)

「いえ、全然待ってませんよアハハ」

なるべく低く小さい声で話す

ちょっとまってよ自分で運転してきたじゃん
何が運転手がいるよ、パパの嘘つき

「今日は自家用車で来たので私が運転します
どうぞ乗って下さい」

助かった(ホッ)

車が音もなく発進する
なんて車種だっけ?音も静かだし振動も感じない

「朝、体調がすぐれないと連絡を受けていましたが
大丈夫なんですか」

「喉が少しだけ・・・心配をおかけしてしまいすいません」

「いえ、来ていただけて嬉しいです」

「・・・・・」

来たくなかったけどね

「結婚するんですし今からデートなので敬語やめませんか」

「僕はどっちでもいいけど」

「アハッよかった私の方が年下だから
嫌だったらどうしようと思ってたんだ」

お兄ちゃん確か今年30歳だったよね
年下っていくつなんだろう
どう見ても陽菜より下に見えるけど

それからは一人でべらべら喋ってて
陽菜は相槌を打つだけでよかった

運転するのが好きだけど仕事の時はさせて貰えなくて
休みの日になると自分で運転してドライブに行くらしい
だから今もドライブ中みたい

どこ走っているのか全然わかんないんだけどね

「車酔いとか大丈夫?」

今更聞く?もう1時間位走ってるよね

「大丈夫」

「よかった、こうやって移りゆく景色を見てると
なんだか癒やされるの」

それだったら電車とかのほうが良くない
言わないけど・・・

あ、嫌われるためには言ったほうが良いのか・・・

「なあ、どこまで行くつもりなんだ」

「後20分ほどかな、私のお気に入りの場所があるんだ」

「お腹すいた」

「食事、予約してあるから」

レストランなのか・・・

どんどん坂道を登って行き着いた先は・・・

「可愛い・・・(бвб)」


しまった、男が可愛いなんて言わないよね(汗)
慌てて横を見ると聞こえてなかったのか
ドアを開けて出ていくから
慌てて追いかける

高級レストランではなく丘の上の小さなレストラン?
みたいな感じのすごく可愛いお店
中に入ると奥行きがあって外から見た感じより広い

「いらっしゃいませ
大島様こちらへどうぞ」

「やっとこれたよ」

「先月はお忙しかったみたいですね」

「色々あってね」

よく来ているのか顔なじみみたい

「何を飲まれますか」

「私はいつもので、リクはお酒飲む?」

「いや、まだお昼だし今日はやめとく」

飲んだらボロが出ちゃいそうだもん

「こちらにも同じ物といつものコースをお願い」

「かしこまりました」

「見て景色いいでしょ」

確かに・・・林の向こうに海が見えていて
自然の中で食事を味わえる感じがする

運ばれてきたのは・・お水?

「これ湧き水でこの少し下で汲んで来るらしいんだけど
すごく美味しいんだよ」

飲もうとしたら

「あ、待って」

グラスを手に取ると差し出してきた

「お水で乾杯(笑)」

「あぁ・・・」

コツンと音をさせてから口へ運ぶと

「美味しい・・・」

水なのに少し甘いようなきがする

「でしょ、体にいいらしくて
いつも少し分けてもらって帰るんだ」

ずっとニコニコしてるんだけどこの人・・・
お兄ちゃんのこと好きなのかな
どうしよう嫌われなきゃいけないのに
全然だめじゃん

どうしよう・・・
話無視すればいいか
あと、嫌われそうなこと言わなきゃ(汗)




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