目を開けると見たことのない天井があって
いつものせんべい布団じゃなくふかふかな感覚・・・

視線に気づき横を向くと

「じょ、常務(汗)」

どうやら常務の部屋のベットで寝てるらしい

「大島さん」

「はい・・・・」

「感じやすいんだね(бвб)」

「なっ(汗)」

「もう10時だけどいいの?」

「え!?」

部屋は薄暗いからまだ明け方かと思ったのに・・・

そっか光が入らないようにしてるから暗いんだ

どうしよう一度帰ってたら遅れる・・・ていうかもう遅刻だけど(汗)

今日の予定はどんなだったっけ・・・
頭をフル回転で働かせていると

「フッ、今日は何曜日?」

「昨日が金曜日でしたので今日は・・・あっ」

休みじゃんかぁー

「体が大丈夫なら帰っていいよ」

そうだ、昨日始めて常務に・・・
あんな感覚初めてだった
離れた時もう終わってしまうのかと悲しくなったから・・・

その後の記憶はまったくないけど(汗)

「常務が運んで下さったんですか?」

「全然起きないし会社においておくのは可哀想だから
連れて帰ってきてあげたんだよ
ここに入ったのは大島が初めて(бвб)」

家には呼ばないんだ
だから会社でしてるのか・・・

「申し訳ありませんでした
以後意識を失わないように気をつけます」

「まあ私が吸いすぎたのがいけなかったんだけどね」

それだけ切羽詰ってたってことだよね・・・
これからはクリスチャンには気をつけないと(汗)



それから身支度だけパパっと整え部屋を出た

ここが常務の住んでるところなんだ・・・
覚えておかなきゃ
もしもの時はまた私の血を・・・・・て、何考えてるんだ優子!
私が気をつけてさえいればそういうことは二度とないんだから

そう二度と・・・・・



何事もなかったように毎日仕事をこなす日々

「以上が今日のスケジュールです、何かございますか?」

「色気がない!」

「はぁ?」

「この私が色気のない秘書と一緒だなんてありえないんだけど」

「その件に関しましては何度も申し上げた通り
努力はしておりますが何分限度というものがございまして(汗)」

「うそつき(бвб)」

顎をくいっとあげられ

「このメガネ、度が入ってないよね」

「うっ・・・(汗)」

「この前近くで見た時わかっちゃった」

「そ、それはですね気付かない程度の矯正とそのう・・・
パソコン用の防止になっておりまして(汗)

「いつも冷静沈着な秘書さんが
随分動揺してるようにみえるけど・・・
毎日そのスタイルでいる意味ってあるの?」

「これが秘書としてベストだからです」

本当は童顔を隠すため、社会人として見せるため

「御用がないのなら失礼致します」

急いで部屋を出る

どうしようドキドキが止まらない
あんな近くで見つめられたら私・・・・

あの時の快感が蘇ってくる(汗)


でも私はただの繋
大切にされている彼女たちとは違う・・・
ただ、緊急時に血を提供するだけの人間だから・・・

「ふーさぁ・・・仕事しなくちゃ」

気合を入れ仕事に戻る



夕方専務と一緒に出ていかれた常務から電話がかかってきた

『私の机の二段目の引き出しの中の封筒を
サロン・ザ・ワタナベの本社まで持ってきて、至急だから』

「かしこまりました」

タクシーで向かうけど夕方の渋滞といきなり降り出した雨とで
車が全然動かない

「すいません、急いでるんですけど(汗)」

「無理ですねここ、抜け道もないですし」

でも急がなきゃ

「ここで降ります」

多分走ったほうが早い

封筒を濡れないように服の下へ隠し
雨の中を走ると10分で着いた