「ハァハァハァ・・・・あのうハァハァ
株式会社シノダの者なんですが・・はぁはぁ」
「・・・・・・・」
怪訝そうな顔で私を見る受付嬢
何を言っても通してもらえなくて・・・
伝言だけでもお願いします!と土下座して頼むと
「お名前をこちらに書いて下さい」
伝言用紙に大島優子と名前を書くとそれだけ持っていってくれた
通る人通る人にジロジロ見られる中、端の方で待っていると
「おおし・・・ま?」
「常務、遅くなって申し訳ありません
どうやっても入れてもらえなくて(汗)」
話しているのを見た受付の人が
「申し訳ございません
ずぶ濡れの上どう見ても中学生くらいにしか見えなかったもので(汗)」
「アハハハハ確かに中学生にしか見えないかも(笑)」
くっう・・・(怒)
「あ、これ持って来ました」
「ん、ありがとう・・・車で待っててくれていいから」
「え?」
「そのままだとタクシーに乗れないし
電車でも帰れないでしょ」
「はい・・・ありがとうございます」
野呂さんがタオルを貸してくれて顔と髪の毛を拭いて待つこと1時間
専務と常務が出てこられた
急いで車から降り
「お疲れ様でした」
「あれ?ゆっぴー・・・だよね
随分イメージが違うから別人かと思っちゃった(*`ω´)」
「雨の中を走ったのでメガネは見えにくくて外した時に落としてしまい
それを自分で踏んでしまいまして・・・(汗)」
「髪の毛もいつもと違う」
「髪はムースが取れてしまっておろしました(汗)」
「その方が可愛いよ(*`ω´)」
「ありがとうございます(-∀-`)」
「・・・帰る」
「常務(汗)、専務それでは失礼致します」
「また明日ねー」
車に乗り込むのを見送り常務の方に乗り込むと・・・
なんか怒ってるようなきがするのは気のせい?
もしかして書類が間に合わなかったとか?
それとも中身間違ってたとか?(汗)
「あのう・・・何か粗相があったのでしょうか(汗)」
「あこがれの人に可愛いって言って貰えてよかったね」
「へぇッ?」
思いもよらなかった言葉に変な声が出てしまった
「はじめからそのヘアースタイルと容姿で仕事してれば
もっと早くから可愛がって貰えたのに」
「先程のロビー対応でお分かりの通り
この姿は秘書としてふさわしくありませんので」
「確かに子供みたいだもんね(笑)」
「うっ・・・・」
ほらーやっぱりそうなるでしょ(汗)
「野呂、眼鏡屋に寄って」
「かしこまりました」
「常務?」
「仕事に必要なんでしょ」
「ありがとうございます!」
専務に可愛いと言われた事より
常務に秘書としての姿を分かってもらえた方が
凄く嬉しいのは何故なんだろうか・・・