「こじぱは親の愛情を知らずに育ってきた」

「どういうことですか?小さい時に亡くなったとか?」

「二人共健在だよ」

「生きていても海外にいるんだからいないのと同じ(*`ω´)」

「じゃー小嶋さんはどうやって・・・」

「ニャロは産まれて一年もしないうちに祖父母に預けられ
両親は海外へ移住」

「どうして小嶋さんも一緒に連れて行かなかったんですか」

「二人は研究者だから赤ちゃんは邪魔だったんだよ」

「そんな・・・・・」

「そんなニャロを哀れんだ祖父母は甘やかして育てた
でも最低限のマナーと教養は教えてたみたいだね」


そう言えばお母さんが礼儀正しい人だって言ってたっけ


「どうして篠田さんがそんな事を知ってるんですか」

「篠田の母親とニャロの父親は従兄弟になるんだ
家も近かったから小さいころからよく遊んでた
でも、篠田の親が離婚して家が離れちゃってからは
遊ぶ機会も少なくなっちゃってさ」

親戚だったんだ・・・


「でもおじいさんが中学卒業する頃に亡くなって
それを追うよにおばあさんも一年後に・・・・」

「お葬式で一時帰国していた両親が
一緒に来るかと言ったみたいなんだけど
産んですぐ捨てた人たちとは一緒に住めないって言って
日本に残ったんだけどあの広い家で1人は寂しいよね」


だから男の人を呼んだりしてたの?・・・


「そんなニャロに近づいてきたのが高校の時の一つ上の先輩
学校でも人気のある人で優しくて頼りがいがあって
ニャロものめり込んでいった
でも優しかったのは初めだけ
ニャロが自分のモノになると冷たくなって・・
体だけ求めて浮気し放題
あの時のニャロは見ていられなかった
それからだよ、人を信じなくなって
寂しさを埋めるためだけに男を漁るようになったのは」


そうだったんだ・・・だからあの時怒って帰れって・・・
私が悪かったんじゃん


「そんなこじぱが麻里子と男以外を家にあげたのはゆっぴーだけ
私でさえ家の中までは入れてもらえなかったんだぞ」

「それは・・・採寸に行った時に私が勝手に上がっただけで・・・」

「それからも呼び出されてたでしょ
それにこじぱが他人の家へそれも後輩の家へ行くなんてあり得ないから
例え採寸であったとしてもね」


「それに決まった人以外はあまり話さないし
自分の事を他人にさせないでいたこじぱが
大島にだけはさせてたからびっくりだよ」

「・・・・・・・」

「だから少しでも心開きかけてるのかなって思ったんだけどな」

「私が悪いんです、
私が怒らせるようなことを言ったから、だから・・・」

「こじぱは言いだしたら聞かない所があるから・・
とりあえず大島の世話係は解除と言う事で」

「小嶋さんは・・・」

「いつでも戻って来れるように籍は置いておく」

「ニャロがいないと演劇部はやっていけないし
篠田も面白くないからね」

「・・・・私、小嶋さんの世話係辞めません!」

「ゆ、優子(汗)」

「そして小嶋さんも辞めさせませんから!!」

「ほらね(*`ω´) 」


秋元さんに向かってニヤニヤしてる篠田さん


「ああ・・・・・じゃーこじぱの事は
大島に任せていいかな」

「はい!今日小嶋さん大学に来られてますか?」

「それが講義に来なくて峯岸が連絡しても
連絡つかないらしい」

「また男でも連れ込んでるんじゃない(*`ω´) 」

「今日クラブ休んでいいですか」

「ニャロをを連れて来るまで
来なくていいよ(*`ω´) 」

「麻里子(汗)」

「そのつもりです(-∀-`) 」


カッコいいよゆっぴーと言って立ち上がると
私の頭を撫で二人は出て行った


「優ちゃん大丈夫なん(汗)」

「そうだよ、あの小嶋さんだよ
一筋縄ではいきそうにないよ」

「うん、でも頑張ってみる」

「手伝えることがあるなら言って」

「ありがとう」


その日講義が終わると小嶋さんの家へ向かった