講義が終わって部室へ行くと先輩方がいて
その中に小嶋さんもいたからホッとした

「ゆっぴーさすがだね(*`ω´) 」

「大島よくやった!」

「いえ、私は何も・・・・(-∀-`) 」


褒められるのはやっぱりうれしし照れる


「よし、全員揃ったところでクリスマス公演の配役を発表する
構想的にはこの前言ったとおりだ」


何故かたかみながオドオドしてる

「準主役の町娘、長女役の前田敦子と次女小嶋陽菜」


女性が準と言う事は篠田さんが主役なのかな

「W主役の双子の王子として」


双子設定なんだ、もちろん篠田さんと秋元さんか・・・
あ、もしかしたら佐江が抜擢されたりして

佐江の方を見るとニコニコして私の方を見ていた

やっぱりそうか、佐江ガンバ♪


なーんて考えていたら

「大島と高橋にやって貰う」

「ねえ、たかみな今大島と高橋って聞こえたんだけど
黒子の発表が先なの?」

「ゆっぴーはすぐ現実逃避をする癖があるね(*`ω´) 」

「で、ペアとして陽菜は優ちゃんとなんでしょうね」

「優ちゃん?え、ニャロいつの間に」

「だって付き合ってるんだからいいじゃん」

「・・・・・・えぇぇぇぇぇ!!?」


全員の大合唱


「優子、どういうこと?」

「え、なんかわかんないけどそう言う事になってて(汗)」

「ちゃんと告白されたから受けただけだし(怒)」

「告白したの?」

「わかんない(汗)」

「え〜篠田狙ってたのにぃー
篠田と付き合おうよ」

「お前は話をややこしくするだけだから黙ってろ」

「ずっとそばにいますって言ったし(бвб) 」

「それプロポーズじゃん(∵)」

「仕事が安定するまでは結婚させません(*`ω´)」

「だからお前は黙ってろ!」


なんか話が大きくなってるよ(涙)


「その話は置いておいて
身分を隠して町へ遊びにやって来た双子の王子が
町酒屋の美人姉妹に惚れて振り向いてもらい
妃にするまでの物語だ」

王様役に野呂さんそのお妃に大堀さん
佐江は私達に付きそう衛兵

秋元さんは娘たちの父親役

常連客の遊び人に篠田さん
パン屋の娘で女友達の柏木さん


台本を渡されしっかり読んでくるようにと言わた


「たかみなどうしよう(汗)」

「うち、ムリやから言ってって敦子に何度もお願いしたのに
私と恋人役やりたくないのかよぅて怒られた」

「優子はもう恋人同士なんだからやりやすいんじゃない(笑)
まじびっくりしたよ」

「私だってびっくりだもん
はぁ・・・どうしよう・・・私達素人だよ!
無理だよ、絶対迷惑かける自信しかない(涙)」


「うじうじしないの!
今日から陽菜がびっちり指導してあげるから、ほら帰るよ」


「あ、はい・・・」

「優子小嶋さんと帰るの?」

「恋人なんだから当たり前でしょ(怒)」

「そうですよねすみません(汗)」


「たかみなも帰るよ(∵)」

「敦子(泣)」


その日からクラブと家での特訓が始まった

「違う、そこはもう少し感情を押し殺して・・・
そこはもっと激しく・・・もう少し男らしく」


台本に言われたことを書き込んでいく


私は自分のセリフだけを言うんだけど
小嶋さんはすべての役をこなしていた
それもいい加減じゃなく、ん?この言い方は違うか
とかその役になり切って・・・

努力してなかったんじゃないんだ
人に見せなかっただけだったんだ・・・

私はなんてことを言っちゃったんだろう

「ねえ、思ってる事が顔に出過ぎ
そんなだと良い演技できないよ
辛くて悲しい時でも笑う演技をしないといけないし
その反対もあるんだよ」


だって・・・・・無理だって言ったのに・・・(涙)


「自分を変えたくて入って来たんでしょ
だったらもっともっと頑張らなきゃ
いつまでたっても変われないよ」


そうだよ、今までの自分から抜け出したかったんじゃん


「どうしたらいいですか、どうしたら変われますか」

「思った事を飲み込まないで言葉にしなよ
言わないとわからない事沢山あるし
もしかしたら誤解かもしれないでしょ」

「わかりました、でも・・・怒らないでくださいね」

「なに」

「前に努力もしてないとか言っちゃってごめんなさい」

「あぁ・・・・そんな事で落ち込んでるの(笑)
別に怒ってないよ、だってホントに努力してないもん」


努力を努力と思ってないこの人はやっぱり凄いよ

その時帰る時間のアラームがなった

いつも熱中しすぎて遅くなっちゃうから
昨日からアラームを鳴らしてるんだけど
もっともっと小嶋さんからいろんな事を吸収したい
教えて貰いたい、そう思えて・・・


「明日から小嶋さんの家に泊まり込んでもいいですか
そしたらもっと遅くまで教えて貰えるし」

「いいけど・・・・」

「あ、ご飯とかは気にしないでください
明日カップ麺とかレトルト食品か冷凍食品買いますし
朝は大学で食べますから」

「そんな事しなくても優ちゃんの分も作ってもらうようにするから」

「でも、悪いし・・・」

「陽菜のお金じゃないしうちお金持ちみたいだから気にしないで(笑)」


バイトしてないしお金がないから助かるけど

「本当にいいんですか?」

「そんなに気を遣うんだったらそうだな・・・・」

「何でもするので言って下さい!」

「付き合ってるんだから小嶋さん呼びは嫌かも」

「うぇっ・・でも・・・じゃーなんて呼んだら・・・」

「陽菜かな」

「む、ムリです!呼び捨てなんて絶対無理です(汗)」

「たかみなだってあっちゃんの事敦子って呼び捨てにしてるじゃん」

「それは幼馴染で前から呼び捨てだったからで(汗)」

「むぅ・・・じゃー自分で決めて」

「にゃろ?」

「それヤダ(怒)」

なんで、篠田さんそう呼んでるじゃん

「こじぱ」

「それもヤダ」


えぇぇぇーじゃーどうしたら(汗)

「にゃんにゃん・・・・」

「うーん、もう一声」


もう一声って何ですか(泣)


「陽菜ちゃん!
お願いしますもうこれが精一杯です(汗)」

「仕方ないからそれでいいや」


次の日から無事泊まれるようになった