「だからね、私の亡き後ここを継いでほしいの」

「そんな重大な事、私にはできません(汗)」

「ユッピーの為でも?」

「どういうことですか?」

「確かに戦いでは死なない、でもね
ある物がないと体が腐ってきて死んじゃうだよねぇー
細胞が死ぬんだから生き返れないでしょ」

「・・・・あるモノって何ですか」

「私が作るこの薬、これはね誰でも作れる薬じゃないの
少しでも調合が狂うと死の薬になるから」

「それなら尚更出来ません(汗)」

「ハルナなら大丈夫(*`ω´)」

「さっきからハルナなら出来るとか大丈夫とか言ってますけど
落ちこぼれで・・・杖だって小さいままで・・・
属性もわかんなくて・・・こんなハルナに
そんな重大な事出来るわけないです(涙)」

「この学園に来た時
杖は誰にも触らせるなって言われなかった?」

「言われました」

「何故だかわかる?」

「わかりません」

「人にはそれぞれ属性があるでしょ
杖にも同じ属性があるの」

「はい・・・・」

「その杖を違う属性の人が持つと杖は反発して砕けちゃう
砕けた杖は修復するのに数年かかってしまうから
絶対に触らせちゃダメなんだよ」

「でも先生の杖はハルナが持っても
砕けなかったじゃないですか」

「そう、砕けなかったよね、どうしてでしょうか(笑)」

「ふざけないで下さい」

「ふざけてないよ、どうだったら砕けないと思う?」

「それは・・・同じ属性の人が持った時」

「よくできました(*`ω´)」

「先生とハルナが同じ属性って事ですか?」

「正解!
もしくはハルナがどの魔法にも属してないかかな」

「だったらハルナは
どこにも属して無い方だと思います・・・」

「そう思ったりもしたけど
釉薬を見極める目を感じた時私と同じだって確認した」

「でもいくら勉強しても魔法の力は向上しないんですよ」

「そりゃそうだよ、戦場では関係ない魔力
回復の中でも薬学系の治癒の魔力だからね」

「治癒の魔力・・・・」

「一週間したら目に見えてわかると思うよ」

「?」

「ハルナの小さな杖が成長して大きくなっていくから」

「うそ・・・・」

「騙されたと思って一週間頑張ってみない?」


今は何にでもすがりたい
そう思った


「それが本当にハルナの属性で
みんなの役に立てるならやってみたいです」

「はい、決まり!担任には私から言っておく
今からさっそく治癒の魔法の練習をしまーす」

「よろしくお願いします(бвб)」




いつもの日常から抜け出した
特別な日だと気付くのはもう少し後の話





「どういうことだよ(怒)」


もうすぐお昼になるという時間
いつものように勢いよくドアを開け入ってきたユウコ


「どうしてハルナが教室に居なくて
ここにマリコと二人でいるんだよ(怒)」

「それは私とハルナがもう一心同体になったからかな(*`ω´)」

「な、な、な、なんだとぉぉ
あんな下っ端の敵を相手にしてる間に
こんな婆にハルナを取られただなんて・・・・(。-∀-)」


「誰が婆だって(怒)」

「イダイイダイ(汗)」


ユウコの頭をこぶしで挟みグリグリしてる先生

同級生だったから仲がいいのか・・・・


「グスン・・・お古でもいいから戻ってきてよ(涙)」



お古って酷い(怒)
ん?どうしてお古なのかな・・・



「早くここから脱出しよう(;´-∀-)」

「ハルナは今日からここで勉強することになったんだよ(*`ω´)」

「またまた〜そんな冗談真に受けるわけないでしょ(-∀-`) 」

「ホントだよ(бвб)」

「うそ・・・・嘘だよね?」

「うそと冗談はユッピーの顔だけ(笑)」

「じゃー、じゃーあの地下室で生活するの?」

「地下室?」

「気にしないで、頭おかしい子だから」


マリコ先生の顔が一瞬変わったのを見逃さない


「全部教えてください」

「はぁ・・・まあいつかは分かることだからいっか
この学校に地下があるの知ってる?」

「古い魔法書などが置いてある書庫が有る所ですよね」

「そう、でもこの敷地であんな狭い地下しかないって
本当に思ってた?」


そんなこと考えたことなかったかも・・・


「その顔は考えてなかったって事か(笑)
敷地の下全部が地下道と地下室になっていて
もしここが襲撃されても全員そこに避難して
数日暮らせるようになってるんだけど
そこでユッピーはずっと暮らしてきたの」

「一人でですか?」

「殆ど一人かな、
朝起こしに行ったり食事を運んだりは
私がしてたけどね
戦闘帰りは一瞬治療室ですぐ地下へ」


「じゃー戦場と地下の行き来だけで
何十年も暮らしていたって事ですか(汗)」

「初めはね私たちと学んでいたんだよ
でも歳を取らないでしょ
おかしいって思う子たちが騒ぎ出して
そこからは学校に来れなくなってずっと地下暮らし
先生からは戦死したって聞いてたから
誰も知らなかった」

「じゃーどうしてマリコ先生が世話係に?」

「それは前任の治療室の先生が亡くなられる時に
すべて受け継いだから、その時本当の事を聞いて
久しぶりに見たユッピーの姿に驚きを隠せなかったなぁー
だってあの時のままだったんだから」

「マリコはおばさんになってたもんな(-∀-`) 」

「・・・・・・(*`ω´)」

「わぁわぁ黙ってます(;´-∀-)」


だったらどうして今になって地上に出てきたの?
また昔の繰り返しになるのに・・・