彼女はポニーテールが似合う

普段あまり動かないけど
たまに振り返った時に揺れる髪が好き

二年になって同じクラスにいる彼女を見た時
一瞬で恋に落ちた


挨拶はするけど直接話した事は無くて
グループになって話してる時に
たまに聞こえてくる笑い声や
会話してる時の甘い声にニヤけてしまいそうになる

毎月行われる席替え
誕生日月にになって初めて隣同士になれて
神様が私にプレゼントをくれたんだと思った

やっと自然に会話できるようになったのが
誕生日を四日後に控えた13日の金曜日

なんとなく誕生日の話になって
今年は火曜日だからよかったて話してたんだけど

何故か彼氏の話になって今はいないけど
好きな人はいるって聞いた時
この世の終わりかと思うくらい落ち込んだ

土曜は部屋に引きこもり
日曜に気持ちをリセットしようと美容院へ

その途中で小嶋さんに似あうシュシュを見つけ
最初で最後のプレゼントだと思って渡したのに
お返しをしたい、誕生日だからプレゼント代わりに
なんて言われたら思い出にデートして欲しい!
とは言えないから
誕生日の日に一緒にいれる方法を考えた


そして誕生日当日
シュシュをつけてきてくれた小嶋さん♪
今日はなんていい誕生日なんだ(-∀-`)


「本当に二人でもいいの?」

「いいよ(бвб) 」

「いつも一緒に帰ってる子達はいいの?」

「別に毎日帰ってるわけじゃなくて
たまに寄り道して帰ってるだけだから気にしないで」


緊張してるからかつい
否定するような事を言ってしまう(;´-∀-)


「いつもは何食べてるの?」

「いつもは・・・ビックマックだけど
今日はチーズバーガーでいいや」

「どうして?値段は気にしなくていいよ」

「でもあれ安いし(;´-∀-)」

「安いって・・・1019円は安くないよ」

「え!?」

「多分それくらいかなーて(汗)」


同じ店で買ったんだと思う
だってあれはホームメイドのお店で売ってたやつだもん


「もしかして持ってた?」

「あの色は・・・持ってないから
本当に嬉しかったよ」

「だよね、小嶋さんおしゃれだもん持ってるよね(;´-∀-)」

「だから、ピンクは持ってないの!
飲み物は?」

「あ、えーと・・・ホットコーヒーで」

「ビックマックセット二つ
両方ともホットコーヒーで」


小嶋さんもビックマック好きなのか、一緒じゃん(-∀-`)
なーんて思ってるおめでたい私
諦めたはずなのに・・・


「お誕生日おめでとう(бвб) 」

「ありがとう(-∀-`) 」


コーヒーで乾杯


「お友達からプレゼント貰えた?」

「佐江は失恋の涙を拭く用にして
とか言ってタオルハンカチだし
才加なんてティッシュケースだったんだよ酷いと思わない」

「付き合ってたの?」

「ううん、片想いのまま失恋かな」

「ふーん・・・一緒だね」

「え、小嶋さんも失恋したの?」

「え、うん・・・」

「小嶋さんなら告白したら
絶対大丈夫だと思うのにしなかったの?」

「大丈夫じゃなかったから失恋したんじゃん」

「そっか・・・じゃーさ、失恋した者同士
仲良くしようよ」


何言ってんだ優子、今まで通りじゃないと
苦しむのはお前なんだぞ(怒)


「なにそれ(笑)
それにもうクラスメイトだし仲間じゃん」

「そうだけどさ、あまり話した事無かったでしょ
これからは友達として話したり
こうやって遊んだりしようよ」

「大島さんが良いならいいけど・・・」

「私はウエルカムだよ(-∀-`) 」



「ねえ・・・・本当に失恋したから髪を切ったの?」

「それはノーコメントで(;´-∀-)」

「ポニーテール似合ってたのに・・・」

「そうなの?」

「揺れてるのを見るの結構好きだった」

「うそ・・・・(;´-∀-)」


私を見てたって事?


「もっと早く言ってよー
だったら切らなかったのにー」

「・・・・・え?」

「え?・・・・・」

「どういう意味?」

「い、意味は別にないけど(;´-∀-)」


しまった


「どうして陽菜が早く言ってたら切らなかったの?」


え〜いもうどうにでもなれ!!

大島優子誕生日に同じ相手から二度目の失恋をします
全然良い誕生日じゃなかったじゃんかよ

それもせっかく友達になりかけたのに前より悪くなるかも(。-∀-)


「私ね、同じクラスになって
小嶋さんを初めて見た時一目惚れしちゃったんだ
それからずっと好きだった」

「・・・・・」

「でも、遠くから見てただけで
ストーカーとかじゃないから安心して
それにもう諦めたし・・・」

「どうして諦めたの」

「それは・・・片思いの人がいるって
小嶋さんが言ってたから」


おもむろにカバンを開け何かを取り出す小嶋さん



「これ・・・・・」

「え・・・それって
色違いのシュシュ・・・・」

「本当はね大島さんの誕生日にあげようと思ってたの」

「でもこの髪には・・・」

「切ってるって知らなかったから
土曜日に買いに行ったのに
月曜日に学校へ来たら切ってるんだもん
驚いたんだから」


あぁぁぁ!何やってんだ私
もう一週間我慢してれば小嶋さんから
誕生日プレゼントを貰えていたのに(泣)


ん?あれ・・・・グループも違うし
それまで話すこともあまりなかった私に
どうしてプレゼントを?


「陽菜もね大島さんのポニーテール好きだった」

「ポニーテール・・・が?」

「大島さんも!」

「うそ・・・」

「もう、恥ずかしいからトイレに行ってくる(汗)」


真っ赤な顔をして立ち上がり行ってしまった小嶋さん


ちょっと待って・・・
好きな人≠私?
私は私に失恋して髪を切ったって事?


なんてこったー!!
やらかしちまったぜ


机の上に置いてある水玉のシュシュ

お揃いで付けれたかもしれないのに
早とちり野郎のバカ野郎(怒)

なんとか付けれないものかと
髪をくくろうと試みるも
ちょんまげにしかならず断念(。-∀-)

どうしたらいいんだぁ〜