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月の女神 17

「ねえねえ」

「なに?」

「ルナ様が卒業されたら優子はどうするの?」

「どうするって、今まで通りみんなとここで勉強するよ」

「生徒会に入らず?」

「入らないといけないの?」

「いけない事はないけど
生徒会の方々から選ばれて
夜も食事を共にできる妹は
お姉様が卒業した後
無条件で生徒会に入れるのに」

「私一般人だよ?」

「それが特別な妹の特権なの!」

「そんな特権いらない
私は普通の生活が送りたいの!」

「ここにいる時点で普通じゃないけどね(笑)」

「そうだけど、ともちんやともーみと一緒に
勉強して生活したいよ」

「私調べたんだ」

「何を?」

「一般校舎から特別な妹に選ばれた人数と
生徒会に入らなかった人」

「よくそんなの調べられたね(笑)」

「細かい事は置いておいて
お姉様制度を始めたのって誰か知ってる?」

「知らない」


知ってるけど・・・


「なんと、あの女神さまのお母様だったんです」


陽菜様がそう言ってたよね・・・・


「でね、それも一般校舎からある人を呼びたいがために
作ったと言われてるんだって」


ある人・・・


「でもその人はお姉様が卒業した後生徒会には入らず
元の生活に戻ったらしいよ」


お母さん・・・


「へえ〜勿体ないね」

「後にも先にも生徒会に入らなかったのは
その人だけだったんだって」

「じゃー他に一般校舎から選ばれた人は
全員入ってって事?」

「それがその人以来前田さんが選ばれるまで
一般校舎から特別な妹に選ばれた人はいなかったらしいよ
まあ、接点がないから夜這いでもして
気に入られない限り無理だよね」

「夜這いって(;´-∀-)」

「向こうの寮には入れないから外にいる時しかないけど」


だから礼拝堂であんなことがあったのか


「普通の妹だったら礼拝の時可愛いだけで
目を付けてもらえるけど軽い関係で終わっちゃう」

「それこそ卒業されたらおしまい」

「なんか寂しいな(;´-∀-)」

「それが暗黙の了解だから」

「前田さんは多分生徒会に入るだろうから
優子が入らないなら二例目になるね」


親子で例外を作るのか・・・・


「でもさ前田さんて元々一般校舎に
いるような人じゃないでしょ
どうしてこっちにいるんだろう」

「そうなの?」

「こっちで一番お金持ちだって言ったでしょ
それも二番手とは桁違いなお金持ち
それに入学式から一週間後には
タイには証がついていて
礼拝の時に麻里子様の隣にいるから
みんなびっくりしてたもん」

「そうなんだ・・・・」


何かありそう
だって少し心を閉ざしてるように見えるし
麻里子様にでさえあまり話さないし・・・

それとも二人の時は話してるのかな?


気になったらそのままにしておけないのが
私の長所でもあり短所でもある性格


その日の夕食に行くまでの時間
前田さんの部屋へ行く事にしたんだけど


「ねえ、前田さんの部屋ってどこか知ってる?」

「え、前田さんの部屋に行こうとしてるんですか(汗)」


何故か驚く同室の指原さん


「うん、少しお話ししたいなーて」

「お話ですか・・・きっと返事は返って来ないですよ」

「どうして?」

「指原は前田さんと同じクラスなんですが」


初めて知った・・・て、えっ?A組なの?
特別クラスじゃんか(;´-∀-)


「挨拶しても返ってこないし
先生の質問にさえ答えないんですよ」

「それで怒られないの?」

「テストの成績は悪くないし
悪い事をしてるわけではないので
今では指名もされません」

「同室の子はどうしてるの?」

「同室は居ません」

「一人部屋?」

「始めは居たんですが
一月ほどで一人になってましたね」


余計に理由を知りたくなっちゃったじゃん(;´-∀-)


「とりあえず行ってみるから教えて」

「部屋に入れてもらえないのが普通なので
怒ったり騒いだりしたらダメですよ(汗)」

「わかってる、ダメだったらすぐ戻ってくるから」

「指原に聞いたって言わないでくださいね(汗)」

「わかったから早く教えて」


そんなに怖いかな?

ただ話さないだけだと思うんだけど・・・











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