スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

月の女神 18

なんとか部屋を教えてもらい
今ドアの前に立っている


ふぅ〜と息を一つ吐きドアをのノックした


コンコンコン・・・・・

コンコンコン・・・・


返事があるわけないか


「前田さんいる?大島です大島優子です」


カチャッとドアノブの音がして
ゆっくり開くドア


「アハッ来ちゃった(-∀-`) 」

「まだ早いけど(∵)」

「あ、うんそうなんだけど
前田さんとお話ししたいなーて(;´-∀-)」

「・・・・話すことない」


閉めようとするから


「陽菜様の事で相談にのって欲しくて(;´-∀-)」


動きが止まった

もう一押し


「一般校舎からは私と前田さんだけでしょ
色々聞いて欲しいし教えて欲しいんだけど
ダメかな(;´-∀-)」


閉まりかけていたドアが大きく開かれた


これって入ってもいいって事?


「お邪魔します」


中へ入っても何も言われないのは良いって事だよね?

わかりにくいよ(;´-∀-)


部屋の中は元々二人部屋なのを
一人で使ってるからかガランとしていた

立ってるのも気まずいから床に座ろうとすると


「椅子に座れば」


自分はベッドに座ってるから
勉強机の椅子の事を言ってるんだろう


「失礼します」


少しの沈黙

早くしないと夕飯の時間になっちゃう


「私の生い立ち知ってる?」


興味ないという顔をして首を少し担げる前田さん


「陽菜様には言ってあるんだけど
私は陽菜様には相応しくないんだ
だから断りたいんだけどどうしたらいいかな」

「相応しいとか相応しくないとかは
にゃんにゃんが決める事だから」

「そうだけど、陽菜様の名を汚すようなことにならないかって
心配なんだよ(;´-∀-)」

「だったら私も相応しくない」

「え?でも前田さんの家柄は
特別校舎に入れるくらいだって聞いたよ?」

「家柄・・・か・・・」


何かを考えてるのか目は空中を見ていた


「にゃんにゃんが信用している大島さんにならいいかな」


そう言うとゆっくり話しだす前田さん


「私ね、養子なんだ
それを知ったのはここに入る少し前でね・・
はじめは特別校舎に入る予定だったんだよ
でもさ、なんか違うなって思って
急きょこっちにしてもらったんだ」


無表情で淡々と話す前田さんだけど
言葉の端々につらさがにじみ出ていた


「養子でも前田家で育ったんでしょ?
だったらもうそこの子供だよ」

「そうなんだけどさ
本当の両親じゃないって知った時
頭が真っ白になっちゃって
私がn前田家の財産を使っていいのかって
考えちゃったんだよね」


だから心を閉ざしたのか


「あ、この事を知ってるのは
総代であるにゃんにゃんと
姉の麻里子だけだから黙っててね」

「もちろん言わないよ
でも麻里子様に見つけて貰って
妹にして貰えてよかったね」

「見つけて貰えたというか
私から会いに行ったの」


凄い行動力
でも、だったらなぜ総代である
陽菜様にしなかったんだろう


「そしたら向こうが勝手に妹指名してきて
断ったんだけど敦子は篠田の妹だからって
これをつけるのは当たり前なの!
て聞かないからつけてあげてる」


ん?どういう事
会いに行ったのは妹にして欲しかったからじゃないの?


「そのおかげでタダで美味しいもの食べれてるから
少しだけ感謝してるけどね(笑)」

「妹になりたくないのに
麻里子様に会いにいったの?」


「本当のお姉ちゃんに会いたかっただけだから」

「・・・え・・えぇぇ!!?」



本当のお姉ちゃん?
麻里子様と前田さんは本当の姉妹だって事?

え、でも夜、部屋へ・・・




「まさか大島さんも
にゃんにゃんと本当の姉妹!とかじゃないでしょ?」

「違う違う(;´-∀-)恐れ多くて
口が裂けても本当の姉妹だなんて言葉言えないよ(;´-∀-)」

「じゃーどうして他人に興味がない
にゃんにゃんが大島さんを妹に指名したの?」

「それは・・・・」



私の生い立ちから出会った時の事
陽菜様のお母様と私のお母さんの事も全部話した


「・・・大島さんは苦労してるんだね」

「私は全然苦じゃなかったから
苦労だなんて思った事無い
なんなら今の方が色々苦労してるかな(;´-∀-)」

「そっか・・・こんなに人と話したの
麻里子以外にいないから
ちょっと楽しかったかも」

「これからはもっと話そう(-∀-`) 」

「うん、あ、私の事は敦子でいいよ」

「呼捨てはちょっと・・・
あっちゃんでもいいかな
陽菜様もそう呼んでるし」

「いけど、私が優ちゃんて呼ぶと
にゃんにゃんが怒りそうだから
優子って呼び捨てにしてもいい?」

「いいよ(-∀-`) 」



コンコンコン


「はい(-∀-`) あ、ごめん私が返事しちゃった(;´-∀-)」

「いいよ(∵)」

「ここ前田さんの部屋だよね?」

「才加なに?」


ドアが開き


「なにって、あれ大島さんもいたんだ」

「こんばんは(-∀-`) 」

「こんばんは・・・じゃない
ディナーの時間なのに敦子が来ないって
麻里子が騒ぎだして才加に見て来いって言うんだよ
酷くないか(怒)自分で行けよ」


あの二人は全く・・・・
とブツブツ怒りながらも行ってあげる才加様は
良い人なんだと思う


「ほんとだ、もうこんな時間じゃん
お腹すくはずだよぅ」

「陽菜まで騒ぎ出す前に早く行ってくれ(汗)」



いつもより急ぎ足で特別寮へ

手前の麻里子様の部屋には誰もいなくて
二人で陽菜様の部屋へ行くと


「あつこぉぉぉぉ(涙)
何かあったのかと思って寿命が縮まったよ(汗)」

「きっと寝てるんだよって言ったんだけど
優ちゃんも遅いから心配してたんだよ
何かあったの?」

「すみません(;´-∀-)
二人で話していて時間見てなくて
才加様が来てくださって気づきました」

「なにも無かったのならいいけど・・・
2人ってそんなに仲良かった?」

「はい!今日で仲良くなりました
ねえ、あっちゃん(-∀-`) 」

「あっちゃん?」

「お腹すいたよぅ(∵)」

「今日はここで食べよう
いいよねニャロ」

「今日もでしょ!陽菜は良いけど」


私の方を見るから


「食事は人が多い方が美味しいですよね(-∀-`) 」


ふっと微笑む陽菜様の顔に見とれてしまった
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2020年11月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
アーカイブ
カテゴリー