国体予選の頃にはにゃんにゃんの足も完治していて
いつもの練習風景

私も距離を少しおいたし
佐江が釘を差したからなのか
気をつけてみていたけど
いじめられてる様子はなかったから心配なく予選会に打ち込めた


迎えた決勝戦

もちろんさや姉も一緒
たとえ予選であっても、もう負ける訳にはいかない

スタートラインに立っていたらあっちゃんの声が聞こえて
そっちを向きながら小さく手を挙げる

もちろんその横にはにゃんにゃんがいて心配そうに見つめていた

大丈夫、今度は1位で本戦出場を決めるから

スタートの姿勢を取っていると

「優子先輩、山本先輩頑張って!」

全然張ってない小さな声に笑いそうになり
緊張が吹き飛ぶ

うん、いい感じだ(-∀-`)

楽に切れたスタートぐんぐん加速するスピード
気持ちよすぎてあっという間にゴールしていた


だからなのか大会新記録が出ちゃったよ
うん、私って凄い?(笑)

着替えてみんなと合流
帰りは2年生に話があるからって残ってもらい2,3年だけでマックへ

1年生はあっちゃん、たかみなとファミレスへ行くと
LINEが来た


あっちゃんとたかみなには終わったら合流するから待っててと返信
その間にみんなの宿題を見てあげるから
小嶋さんの家に集まるのはどうか聞いておいてって言ったのに
忘れてたみたいで帰る前に合流できてよかったよ(汗)


話はトントン拍子に進み明後日の昼から宿題会をすることになった



宿題会当日ちょうど同じ方向だし
これからのことについて才加と話しておこうと思って
午前中早めに家を出た

「よ、お疲れ(-∀-`)」

「お疲れ、しっかり休んだか」

「それそのまま返すよ(笑)」

「あはは、そうだな
お互いじっとしてないもんな
それよりさ急に思いついてくるの止めてよね
今日はトレーニングしようと思ってたから
小嶋さんのお誘い断ったんだぞ、しなかったら嘘ついたことになるだろ」

「お誘い?て何だよ」

「昨日スーパーで偶然会ってさ
明日宿題会するので来られませんか?て言われたんだ」


才加に来て欲しかったってこと?
私なんて無理やり押しかけるだけで
誘われたことないのに・・・

もしかしてにゃんにゃんの好きな人って
やっぱり才加なの?

そりゃー毎日一緒に帰っていて
キャプテンだし、にゃんにゃんより背も高いし・・

でも、ゴリラだよ!チョウコクだよ!


「なんか気分悪くなってきたんだけどなんでだろ(汗)」

「変なもん食ってっからだよ(怒)」

「なんで怒ってるんだよ、私なんかしたか?」

「な〜んにもしてねえよ(怒)」

「変なやつだな(汗)で、話って何」

「あ・・・」

そうだった話しをしに来たんだった

「国体予選終わったから本戦に出ない三年生はもう大会ないだろ」

「そうだな・・・私達4人以外はないか・・・」

「去年の先輩方はこの大会で引退したじゃん」

「夏休み終わったらもう私がキャプテンだった」

「今年はどうする?私達以外は自由でも良いと思うんだけど」

「先生とも相談しなきゃだけど
本人に聞いてみるのが一番だな」

「そうだね、出来れば最後まで一緒に練習したいけど
受験勉強とかも有るだろうし強要はできないしな」

「佐江以外はみんなそこそこ出来るから大丈夫だろ(笑)」


とりあえず学校が始まる前に集まって話し合うことにした


「まだ早いな」

「え?」

「なんでもない、じゃーね」


話が早く終わって時間にはだいぶ早いけど
才加の家でご飯も食べたし
することないしそれに・・・・・・


少しでも早く会いたかったからスーパーでアイスを買って先に訪問した


お母さんはいなくて二人っきり

何か話さなきゃって思ったらつい聞いちゃった(汗)


「にゃんにゃんてさ」

「はい(汗)」

「憧れてる先輩とか居たりする?」

「いますけど・・・みんなも要ると思います」

「そっか・・・・・」


さっきのモヤモヤがつい口を滑らせてしまった
やっぱりいるんだ・・・・

でもさ、憧れてる先輩って聞いたから
好きな先輩じゃないよね?

好きと憧れは違うでしょ?

・・・・・違わない・・・・か・・・


私が変なことを聞いたから静まり返ってしまった部屋

先に口をついたのはにゃんにゃんで

「あのう・・・」

何か言いかけた時インターホンが鳴り二人の時間は終わってしまった


何やってんだよ私、せっかくの時間を・・・はぁ・・・

15分前にやってきたのは1年生で
遅れるかと思ったあっちゃんも時間通りにやってきて
宿題会がスタートした