「おはよう(-∀-`)」
「おはよう(бвб)」
今日もいつものように駅まで一緒に登校
「あのねにゃんにゃん」
「ん?」
「明日から彼女を迎えに行くことになったから
朝早く出ないといけないんだ、だから・・・」
「そっか、陽菜は大丈夫だよ」
「ごめんね」
申し訳なさそうに俯くから
「彼女・・・前田さんだっけ?
その後どうなの」
「え、聞いちゃう(-∀-`)
実はねぇ・・・昨日初めて手をつないで帰ったんだ♪」
「なにそれ、可愛い(笑)」
「笑い事じゃないよ、どれだけ緊張したか(汗)」
「えぇ〜優ちゃんすぐ抱きついてくるじゃん」
「それはにゃんにゃんだからでしょ
あっちゃんにはそんな事できないよ(汗)」
・・・・・陽菜のことはなんとも思ってないからだって
言われたみたいですごく傷ついた
「優ちゃんなら大丈夫だよ頑張って!」
「アハッありがとう
また相談に乗ってね」
「んっ」
それだけ言うのが精一杯で・・・
目の前に駅が来ててよかった
その夜も、次の朝からも優ちゃんに会えなくて・・・
陽菜は部屋に籠もりきり
相変わらず喧嘩してる二人の声を
隣に逃げていけないから
布団を被りやり過ごす
日曜日の夜
「にゃんにゃん聞いて♪」
すごい笑顔で部屋に入ってきた優ちゃん
月曜日の朝に会ったっきりだったのに
何も変わらないのは少し悲しい
「今日ねキスしちゃった(-∀-`)」
「・・・・・良かったね」
どうしよう泣きそう
「軽くだったんだけどね
ドキドキしすぎて心臓破裂するかと思った」
陽菜の心臓は締め付けられて苦しいよ
そう言えば
「雨降ってるの?」
優ちゃんの頭が濡れてたから話題をそらす
「そうなんだよいきなり降ってきてさ
マンションまで少しだったからこれくらいで済んだんだけど
今すごいよ」
ゴロゴロゴロ・・・
「雷なってる(бвб)」
「ホントだ・・・・」
グシャン!!
「わぁっ(汗)」
叫んで陽菜に抱きついてくる優ちゃん
「ふふ、相変わらず苦手なんだね(笑)」
「だって、いつ落ちるかわかんないし怖いじゃん(;´-∀-)」
雷が鳴ると必ず陽菜のところに来て抱きついてきてた
この役も前田さんになるんだね
その時また始まった喧嘩
「私の部屋に来る?」
「・・・・いい、ありがとう」
優ちゃんのいない生活に慣れなきゃ
通り雨だったみたいで30分ほどすると雨もやみ
優ちゃんも隣へ帰っていった
リビングへ行くと割れたお皿と飛び散った雑誌
それをいつも陽菜が片付ける
ママしかいないからパパはきっと寝室
「後少しなんだから喧嘩しないでよ」
「パパに言って」
夏休みに入る前にパパとママは離婚する
陽菜はママについていき
高校の近くのアパートに住むらしい
パパもここは広すぎるから売って一人暮らしをするんだって
だから優ちゃんと会えるのも後二ヶ月ほど
もちろん優ちゃんは知らない
せめて高校を卒業するまではお隣さんでいたかったけど
幸せそうな優ちゃんを見てるのが苦しくて
離婚に賛成したんだ