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大富豪刑事と詐欺師 6

「優子だったら何に使う?」

「3億円ですか」

「うん」

「そうですね・・・・・」


じっと返事を待っていると


「持ったことがないのでわかりません」

「そう・・・・・はぁ、もう下がっていいわ」

「かしこまりました、オヤスミなさいませ」


お辞儀をして部屋を出ていく優ちゃん


「つまんない・・・」


出会ったころ、誰にも懐かず笑わなかった陽菜を
必死に笑わそうとしてくれたり
泣いてる時はただそっと寄り添っていてくれたのに
今はただの使用人と主人の関係

それ以上でもそれ以下でもない・・・・




「おはようございます」

「遅いぞ」

「まだ時間前ですけど」

「またあいつの詐欺事件だ」

あいつ・・・か

現場に向かうと
陽菜の家の半分ほどの大きさの家で


「2億円入ってたんだ(涙)」


金庫の中には宝石がきちんと並べられていた


「また現金だけやし
指紋も髪の毛一つも残して行きよらへん(怒)」

「禿げてらっしゃるのですかね?」

「それも考えれるね、カツラもかぶりやすいだろうし」

「じゃー男の方かしら?」

「いや、わざと剃ってるのかも知れない」

「尼さんかお坊さんでしょうか(бвб)」

「それは極端すぎるでしょ(汗)」

「犯人に心当たりは?」

「あの保険の女だ、会社だとゆっくり話せないからと
夜中にやって来て俺に色目を使いやがって(怒)
ベッドへ行くとバイアグラだと言って薬を飲ませやがった」

「女だという確証はありますか?」

「胸だ、胸!細くて小さいくせに
デカい胸してそれを押し付けるように言い寄って来たんだ」

「偽物と言う事は考えられませんか?」

「いや、あれは絶対に本物だった
触り慣れたこの俺が間違えるはずがない!」


そう言い切る社長さん

偉そうなこと言ってるけど
スケベ根性出すからそう言う事になるんだよ(бвб) 


「で、朝目覚めたら金庫は開いていて現金だけなかったと」

「さっきからそう言ってるだろ
早く捕まえに行けよ」

「暗証番号はどなたかに教えていましたか?」

「そんな事するわけないだろ
俺の頭の中と貸金庫の中にだけ置いてる」


と言う事は鍵を開ける技術を持ってると言う事か・・・


「例え犯人が捕まったとしても
現金は戻ってこないものと思っていてください」

「くそーあいつ見つけ出して犯してから殺してやる」



警察が見つけれないんだから
無理だと思うし社長さんも犯罪で捕まるけどいいのかな


「これからはお金はちゃんと銀行に預けた方がよろしいですわよ(бвб) 」

「煩い、俺の勝手だろ」

「ケチ臭い人ほど預けないから盗まれるのですわ 」

「な、な、何なんだこいつは(怒)」

「申し訳ありません(汗)にゃろ行くよ」

「本当の事ですのにー(бвб)」




「被害者を怒らせてどうするの」

「正論を言ってるのに怒る方が悪いと思いますわ」

「はぁ・・・・もういいわ」

「どうやって探すのですか?」

「被害者の証言だけで証拠も何もないから
すぐ打ち切られると思う」

「もしかしてそれの繰り返しですか?」

「そう、この前の殺人事件で少しは追えると思ったけど
あれも違ったしね」


麻里子が言ったとおり保険やさんは実在しなかったし
防犯カメラには後ろ姿は映ってたけど
お金を運ぶ所や夜中に来た時の映像が無くて
すぐに打ち切られた



「なんかね署内がピリピリしててウックリできないの」

「それはお困りですね」

「何とかして」

「陽菜様のお仕事に関しての事は
わたくしは何も出来ません
それ以外の事は何なりとお申し付けください」

「つまんない」

「映画か何か見られますか?」

「優子がつまんない」

「他の者と代わりましょうか?」

「・・・・優子はそれでいいの!
陽菜がもしその人を好きになったらどうするの」

「変わるのはわたくしの母親ですが」

「・・・・麻里子って背が高くて
頼りがいもあって面白いの」

「そうですか・・・・良い方と出会えて良かったです」

「・・・・・・・バカ」

「おやすみなさいませ」


悔しいのか悲しいのかわからないけど
勝手に涙が出てきてベッドにもぐり泣いた





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