敦子

小さいころからずっと好きだった
隣同士で唯一の同い年だったあいつ

始めはにゃんにゃんの事が好きなんだと思っていた
話しかけられるとデレっとして顔を赤くしてたから
私にはない反応・・・

優子が猛アピールして嫁!とか言ってても
涼しい顔してたから違うのかな?なんて思ったり・・・

ある日たまたま私しかいなくて保育園に優子を迎えに行った時

「みなみはあっちゃんの事が好きなんだぜ(´-∀-)」

何も聞いてないのに教えてくれた事実

子供の言う事だけど・・・・
両想いだったんだて思ったら凄く嬉しかった

あれからあまり変わっていない二人の関係

キスはしたことあるけど付き合ってと言われてないし・・・

そのキスだって二十歳になって初めてお酒を飲んだ日
私の方から勢いでしたっきり・・・

やっぱり優子の勘違いだったのかな

ずーとそばに居て姉弟のように育ってきたから・・・
だからあんな簡単に幼馴染て言えるんだろうな

部屋でそんな事を考えていたら隣で言い合ってる声が聞こえて
静かになったと思ったら部屋のドアをノックされて

優子の声で「今からみなみが入って行きまーす(´-∀-)」

同時にドアが開きみなみがなだれ込んできた

廊下の優子と目があい「兄貴をよろしく!」

年下とは思えないくらいかっこよく去って行った

「いってぇー・・・」

倒れた時におでこを打ったみたいで
顔を上げると赤くなっている

「大丈夫?」

「あっ・・・うん・・・」

優子とは対照的にカッコ悪いみなみ(笑)

そのまま起き上がりドアを閉めて私の前まで来ると
何かを決意したような顔をしてゆっくり口を開く

「俺さ、才加兄みたいに頭良くないし」

「うん」

「佐江や優子みたいに運動神経よくないし」

「うん」

「いいとこ何も無いんだよね」

「知ってる」

「いや、そこは嘘でもそんな事ないよとかさ・・・」

「フフ、でもみなみはみんなの中で一番優しいよ」

「そっかな(テレ)」

「一番気が付くし、自分の事より人の為に走り回ってる」

「それただのお人よしやん(汗)」

「私はそんなみなみがす「ちょっと待った!俺に言わせて」

「みなみ?」

「俺自分に自信持てなくてさ、才加兄は医者だし
佐江はプロバスケットボーラー
優子だって将来有望なサッカー選手
でも俺はなんとなく大学行ってなりたいものとか夢とかなくて」

「・・・・・」

「でも、こんな俺でも昔から変わらず思い続けてきたことがある」

「それはなに?」

「敦子とずっと一緒に居たい、敦子を幸せにして
温かい家庭を築きたい!」

「ッ・・・みな・みぃ・・・」

「苦労させると思うけど俺と結婚してください」

「はい」

いつもヘタレなみなみが凄くカッコよく見えた

「やっ、やったー!!」

ガッツポーズをして喜ぶみなみ

「でもねみなみ、付きあってもないのに
プロポーズは反則だよ(笑)」

「へぇ?俺達付き合ってなかったんか?」

「付き合ってって言われた事ない(怒)」

「言ってなかったっけ?」

「言われてないよう(怒)」

「ごっごめん(汗)じゃー付き合って下さい!」

「だめぇ!」

「うえっ!?」

「プロポーズされたから結婚する
夫婦になるんだから付き合わない」

「いや、まだ就職も決まってないし結婚はまだまだかと・・・」

「えー早くしないと浮気するからな!」

「敦子(泣)」

やっぱり最後はヘタみな(笑)

にゃんにゃん、妹だけど先に幸せになるね
にゃんにゃんも頑張れ!