陽菜

「麻里子ちゃんが分娩室に入ったわよ」

お母さんに肩を叩かれ目を開けて周りを見ると
あっちゃんもたかみなも寝ていた

「んっ・・・今何時?」

「五時前よ」

結構寝てて態勢が悪かったのか体が少し痛い

「陣痛はいつから?」

「あなたたちが行ってから少しして微弱陣痛が始まったのよ」

「早かったね(бвб) 」

「そうね、このまま安産ならいいんだけど」

「麻里ちゃんなら大丈夫だよ、おばさん来たの?」

「ええ、一時間ほど前にね
三時間しか抜けれないらしいから
ちょうどよかったんじゃないかしら」

「そうなんだ・・・みんな起こして行く?」

「そうね、廊下で待ちましょう」

「うん・・・優ちゃん起きて(бвб) 」

ママはあっちゃんとたかみなを起こしに行った

「う〜ん・・・」

「もうすぐ生まれるって(бвб) 」

「んっ?」

一瞬考え込んであっ!て言うと飛び起きた

「男?女?」

「まだだって(笑)」

「見れるかな?」

「生まれたら見せてくれると思うよ」

みんなで分娩室の廊下に行くと
疲れた顔をして座ってるお兄ちゃん

「大丈夫?」

「麻里子はもっと苦しい思いしてるんだから
これくらい平気だ!」

お母さん曰く、ずっと起きて手を握ってあげて
腰をさすってあげてたらしい

長椅子に座ると隣に座り腕をからませて
もたれかかってくる優ちゃん・・・・
なんか男女反対にような気もするんだけど・・・
仕方ないか・・・

看護士さんが中から出てきて

「ご主人は立ち合いますか?」

「はい!」

上に割ぽう着みたいなのを着させられ
中に入っていった

「オレもにゃんにゃんが産むときは一緒にいるから」

「試合中だったらどうするの?」

「ぐっ・・・・やっ休む?」

「そこが子供なの(怒)
プロになったら責任持たなきゃいけないんだから
そんなことで休んじゃダメだよ(бвб) 」

「そんな事じゃないじゃん!あの麻里子が
こんなに大変なんだから
弱いにゃんにゃんは死んじゃうじゃん(涙)」

中のうめき声?が外に漏れてきてるから
すごく弱気な優ちゃん

「陽菜意外に体強いんだから(笑)
優ちゃんの方が弱いでしょ(笑)」

「そうだけど・・・」

(んっ・・・イタイッ・・・ハアハア・・・んんっ)

確かにリアルすぎて中学生には早かったかもね(汗)

「おぎゃーおぎゃー!!」

「///産まれた///」

すごい、なんか涙が出そう(бвб) 

「ぐすっ・・・」

隣を見ると鼻水を垂らして泣いてる優ちゃん

「汚ーい(笑)」

「だっでぇー・・・」

ティッシュを渡してあげる

赤ちゃんの泣き声が止まり少しするとドアが開き
看護士さんが赤ちゃんを抱いて出てきた

「女の子ですよ!」

わぁー・・・・くしゃくしゃでかわいくないかも(汗)

「猿みてぇー」

あっちゃんに睨まれて竦むみなみ

確かに猿の子供みたい(笑)

麻里ちゃんにはすぐ会えないみたいだから
いったん帰りまた夕方に来ることにした