優子

「優子ってさ小嶋君といて楽しいの?」

「えっ?楽しいよ(-∀-`) 」

「ずっと優子しかしゃべってないじゃん」

「陽菜は無口だけどちゃんと頷いてくれるから
聞いてると思う・・・・」

「優子の事だっておい!とかお前!しか呼ばないしさ」

「昔は呼んでくれてたもん・・・」

「幼馴染って言うのは知ってるけど
付き合ってるわけじゃないんでしょ?」

「・・・・・」

「だよね、付きあってたら毎日呼び出されてないよね(笑)」

「陽菜は照れ屋さんだから言えないだけだもん・・・・」

「もしかしてさ好きな人いるんじゃない?」

「えっ!?」

「私はね、2組の前田さんあたり怪しいと思うんだ」

「なんで?」

「この前優子が風邪で学校休んでた日あったでしょ」

「うん・・・」

「その日見ちゃったんだよね」

「うっ・・・何を?」

「笑顔で話してる小嶋君!」

「・・・ツッ・・・」

「優子と話してても笑わないのに
前田さんの前だと笑うんだーって思っちゃった」

「うそだ!」

「ウソじゃないよ、ゆきりんもいたから聞いてみれば」

なんで・・・好きだって言ってくれたじゃん
・・・・子供の時だけど・・・

いつから名前で呼んでくれなくなったんろう・・・
確か中学入った頃で丁度あっちゃんが転校してきたとき・・・

我慢できなくて帰りの途中で聞いてみたら

好きな人いるって言われて嘘つかないって・・・

やっぱり私じゃなかったんだ
陽菜優しいからずっと私の好きに付き合ってくれてたんだね
やばい泣きそう(汗)

泣き顔を見られたくなくて駆け出すと

「ちょっと待てよ!」

後ろから陽菜の声が聞こえたけど慰めてなんていらないもん

ドンドン声が遠くなって行く

「いてっ!!」

えっ?こけた?

振り返ると学生服を着たガラの悪そうな二人組に絡まれてる?

陽菜弱いのに・・・どうしよう(汗)

少しずつ近づきながら見ていると財布を出してお金を払おうとしてる・・・

カツアゲ?助けに行かなきゃ(汗)

夢中で駆け出しお金を奪おうとしてる人に鞄を投げつけた

「イテーな、なんだよお前(怒)」

「カツアゲしてんじゃねえよ(怒)」

「はぁ?ちっこい女がなにいきがってんだ?
はっはーんヤッテ欲しいんだな(ニヤニヤ)」

「煩い!陽菜行こう!」

鞄を拾いに行こうとしたら

「キャッ!」

腕を掴まれ引き寄せられて羽交い絞めにされた

「はなせよ(汗)」

「お前はもう行っていいぞ(笑)」

暴れる私を抱きかかえて行こうとする二人組

「グエッ///」

急に二つ折れになったから
落ちかける私を誰かが抱きかかえてくれた・・・

間違えるはずがない匂い・・・陽菜・・・

「汚ねえ手で触ってんじゃねえよ
優子に触ってもいいのは俺だけなんだよ(怒)」

はる・・な?

「チッ、今のは油断したけど
男女が俺ら二人に勝てると思ってんのかよ」

同時に殴りかかってくる二人を私を抱きかかえたまま
蹴りとパンチを叩きこむ

「ぐはっ・・・・」

地面に倒れ込む二人を見下ろし

「二度と俺達の前に現れんな!」

そう吐き捨て鞄を拾って歩き出した