追い出したけどお腹は空いたままだから
仕方なく麻里子の作り置きをチンして食べた


お腹がいっぱいになって少しまた冷静に考えてみる



考えれば考えるほど悪いのはあいつで
やっぱり腹の虫がおさまらない

麻里子に連絡してチビのLINEを教えてもらおうとしたら


(グループLINE見ればわかるでしょ)


なるほど・・・盲点だったわ(бвб) 

すぐLINEを送った


”今すぐ来ないと下着の写真や裸の写真をみんなのLINEに載せる”


すぐ既読が付いたからどれくらいで来るか楽しみ♪

直接LINEしたからなのか
今から電車乗りますとか
今駅に着きました!とか逐一連絡して来るチビ

からかってやろうと
やらしい動画を開き音量を最大限にしておく

インターフォンが鳴り今度はすぐに出て入って来るように言って
自分はリビングのドアの付近に隠れた


「お邪魔します」


大きな声を出し玄関から入って来るチビ


「小嶋さん何処にいらっしゃいますか」


近づいて来たのを確認してからボタンを押す


「んっ・・・はぁ・・・あっ・・・」


見えないように除くと頭を抱えうずくまっているから音量を下げながら
ゆっくり近づくと
うぅ〜うぅ〜うなってるからつい面白くて声を出しちゃった


「クックックッ」


陽菜の笑いに顔をあげる小さい子


「何してるの(笑)」


スマホの画面を見せながらそう言うと


「ひどぃ・・・・」

「え?聞こえない」

「いくら先輩だからってしていい事と悪い事があります」


真剣に怒ってるのを初めて見たかも・・・


「そりゃ、私は地味で・・・・」

「なに泣いてるの冗談じゃん」


からかったりはするけど泣かれるのは苦手(汗)


「真面目だけが取り柄で中学高校では、がり勉って言われて
友達も少なくて・・・・
だから大学で変わりたくて演劇部に入ったのに、クッウ・・」

「その割には変わったように見えないけど」

「これでも私なりに頑張って・・ツゥっ」

「頑張ったつもりでいても他人から見て頑張ってるように見えなかったら
頑張った事にはならないよ」

「だから辞めようと思ってたのに世話係にされて・・・」

「・・・・・・」


そんなに嫌だったんだ



「小嶋さんみたいに努力しなくても
何でも出来ちゃう人にはわからないんだ!」

「はぁ?陽菜が努力してないって言いたいわけ」

「練習にもちゃんとこないし
男の人と遊んでばっかなのに先輩たちは何も言わないし・・・
なのにセリフも演技もちゃんと出来て・・・
私の失敗にまでアドリブで対応できちゃう天才だし
そんな小嶋さんに私の何がわかるって言うんですか(涙)」


「そんな風に思ってたんだ・・・・
わかった、世話係の件は才加に解除してもらうように言っておく
でも部を辞めるか辞めないかはクリスマスの公演が終わってからでも
遅くないと思うから考えてみて」

「つぅっ・・・・失礼します・・・」

「まって、これ」


帰ろうとするから着替えを渡す
もしかしたらもう会わないかもしれないから


「洗っておいたから持って帰って
ここに置いておかれるのも困るから」


受け取り袋の中を見て
頭だけ下げると逃げるように出て行った