佐江ちゃんに連絡するとすぐに上司に聞いてくれて
優ちゃんさえ大丈夫ならいつ来てもらっても良いという返事をくれた


「どうする?ついて行ってあげたいけど
すぐには休めないと思う、でも来週なら・・・」

「宮澤さんもいるし、仕事場に行くだけだから大丈夫!
だと思う・・・・・仕事するわけじゃないし
無理ならすぐ帰ってくるから心配しないで」

「会社の前まで送っていくよ」

「宮澤さんが駅まで迎えに来てくれるんでしょ?」

「そう言ってたけど」

「じゃ〜大丈夫(-∀-`)」



早く記憶を戻したいからって次の日に行くことになった


「なんかスーツを着ると大人になった気分になるね」

「大人だよ」

「あ、そっかにゃんにゃんと同い年だった(-∀-`) 」


記憶は中学生だから仕方ないのかもしれないけど
たまに別人みたいで嫌だなと思う時もある・・・・


「気分悪くなったり、頭痛くなったらすぐ佐江ちゃんに言うんだよ」

「わかってる」

「何かあったら陽菜に連絡してね」

「心配性だなー、体は元気なんだから大丈夫だって」


そうだけど・・・・


一緒に駅までの道を歩きながら考える

出張や研修がない限り毎日一緒に通っていた道
まだ数週間しか経ってないのにすごく懐かしいように感じる
またこうやって通える日が来るのかな


「にゃんにゃん?」

「え?」

「どうかした」


記憶が無くても陽菜の変化に気づいてくれるんだね


「どうもしないよ今日のお昼何食べようかなって考えてただけ」

「え〜朝ごはん食べたばっかりなのに
もう考えてるの?(笑)」

「毎日同じものにならないように大事なんだから」

「アハッにゃんにゃんらしいね(-∀-`)」

「陽菜らしいって・・・・記憶戻ったの?」

「え、あ・・・・戻ってないけど
何となくそう思ったんだ(汗)」


顔をじっと見るけど嘘ではないみたい


「降りる駅もう一度言ってみて」

「本当に心配性だなぁ(笑)」


笑いながら降りる駅を復唱する優ちゃん

「西出口の改札で待ってくれてるから
わからなかったら駅員さんに聞くんだよ」

「もう、お母さんみたい(笑)」


どちらかと言うと優子の方がしっかりしていて
いつも陽菜を引っ張って行ってくれていたのに・・・

逆になっちゃったね


電車は陽菜の方が先に降りるから


「家に帰ったら連絡してね」

「わかった(-∀-`) いってらっしゃい」


電車の中からいつまでも手を振って見送ってくれてる

無意識にしてるんだろうけど
いつもしてくれてたから泣きそうになった