記憶喪失? 19

美容室から戻って来てばっちりメイクをし
完璧な陽菜が出来上がる


「うん、優ちゃんが好きなメイク出来上がり(бвб) 」


洋服も少し下を向けば胸元が見える短めのワンピース

後は・・・・



(外に出てるから用意出来たら呼んでね)



これでよし(бвб)


この陽菜を見てどういう反応するかでわかるはず


近くのカフェで時間をつぶしていると
(出来ました)と簡単な文のlineが送られてきた


「せめて絵文字一つぐらい付けてくれてもいいじゃん」


そっけない文面に落ちそうになる気分を保ち
マンションへ



「ただいま〜」

「・・・・・・」


お帰りも出迎えも無しか・・・・

そのままリビングへ行くと
寝室から出てきた優ちゃん


「・・・・おかえりなさい
荷物少しだけまとめてました」



どうしてずっと敬語なの?

目が合ったけどすぐそらし
キッチンへ移動しながら淡々と話してくる

相変わらずマスクはしてるけど見逃さなかったよ
眉が一瞬動いたとこ

テーブルの上には陽菜の好きなおかずばかり


「すごーい、陽菜の好物ばかりだ(бвб)」

「最後ですから・・・」


確かに最後の晩餐って送ったけど
言葉で最後とか言われたら涙が出そう


「シャンパンかってあるから飲もう」

「お昼なのでやめておきます」

「最後の晩餐・・・・でも?」

「・・・・・わかりましたでは乾杯だけ」


優ちゃんが記念日に買ってきてくれた
シャンパングラスを出してきて
陽菜が注ぎグラスを合わせる


「これ、ここに引っ越してきての一周年記念に
陽菜が買ってきたんだ」


ほら、また眉がピクンと動いた
だって優ちゃんが買ってきてくれたんだもんね


「うん、美味しいこれ優ちゃんが好きな味だったんだよ
陽菜はもう一つのほうが好きだったのに
こればっかり買ってくるからいつの間にか好きになっちゃったんだ」


これも嘘、ホントは逆で陽菜が好きで
優ちゃんが仕方なく飲んでて
いつの間にか好きになっちゃったって笑ってたもん


「この美味しいご飯はもう食べれないのか・・・」

「今は宅配も美味しいですから」

「ウーバーなんちゃらだっけ?
それだけを仕事にする人もいるんでしょ」

「ウーバーイーツをする人が増えすぎてるのも
問題視されてますけどね」


どうして最近のことを覚えてるのかな?
記憶があるところはまだウーバーは無かったはずでしょ

それにあの時は気づけなかったけど
お揃いのスーツケース・・・・
名前も書いてなかったのにどうして優ちゃんのがわかったの?


これで確信した
優ちゃんの記憶は戻ってる
だったらどうして分かれようとしてるの?


「ごちそうさまでした
荷物なんだけど必要なもの詰め終わったので
残りは適当に捨てて下さい」

「もう来ないの?」

「必要が無い限り・・・・」

「陽菜の最後のお願い聞いてくれる?」

「なんですか?」

「抱いてほしい」

「それは・・・・・・」


今のは中学生の反応じゃないよね
大人の・・・今までの優ちゃんの反応だよ


「最後なんでしょ!最後の思い出に抱いてよ
それとも愛してもいない人は抱けない?」

「ごめん・・・・」

「わかったもういい」


立ち上がりバックを持ち玄関へ向かう


「どこへ行くの」

「優ちゃん以外なら誰でもいいから
ナンパされてくるあ、どうせだったら
お金持ちそうなおじさんに買って貰おうかな」

「だめだよ(汗)」

「関係ない人にダメって言われる筋合いはない」

「わかったから、やめて」

「じゃー抱いてくれるの?」

「私覚えてないんだよ小嶋さんはそれでもいいの!?」


小嶋さん呼び・・・・そこまでして何をしたいの?

でもそれはまだ聞かずコクンと頷くだけにする



「わかった・・・・でもまだお昼だし
心の準備もあるから夜まで待って」


敬語じゃなくなってるね
気づいてないのかな
でも陽菜も気づいてないふりを通す


「わかった」

「また夜に来るけど最後の晩餐は終わったから
ご飯は作らない」

「わかってる」

「じゃーまた夜に」


そう言うとまとめた荷物をもって出て行った


本当に最後なの・・・・

もうあの楽しかった日々は戻らないの?・・・・

それが本当なら

辛いよ、優ちゃん


記憶喪失? 18

「おっは〜・・・・て、どうしたのその顔」

「優ちゃんが出て行った」

「どうして?喧嘩でもした」

「陽菜とは友達でもなんでもないから
一緒に住むのは嫌なんだって
週末に荷物まとめに戻ってくるから
その間麻里子の家泊めてね」

「篠田はいいけど・・・本当にいいの?」

「仕方ないじゃん、何にも覚えてなくて
陽菜と住むのはつらいって言うんだから」

「初めはあんなに乗り気だったのに?」

「・・・・・・だよね・・・
きれいなお姉さんと恋人同士だとか言って
喜んでたのにいきなり辛いとか変だよね・・・」


それに離れて暮らす?って聞いたとき
一緒にいたいって言ったのは優ちゃんじゃん
どういうこと?


「様子変じゃなかったの?」

「どうなんだろう、表情変えずに
淡々と話すし喉痛いとかでマスクしてたから
嘘ついた時のヒクヒクがわかんなかった・・・」

「それホントにのどが痛いからなの?
バレないようにマスクをしてたんじゃないの?」


確かにそうだ・・・・まさか記憶戻ってるの?
じゃーどうして戻ってないふりして
出ていこうとしてるの?

確かめなきゃ


(昨日はごめんなさい、このまま別れるのは嫌だから
今日か明日に最後の晩餐しよう)


お昼休みにLINEを送る
すぐ既読は付いたもののなかなか返信が来なくて
夕方にやっと(レストラン予約しましょうか?)

てきたから、優ちゃんに作ってほしいって送ったら
分かりました
では明日の昼食を作りますって返ってきた

夜は嫌なんだね
それになんで敬語かな(怒)


「一人で大丈夫?」

「ありがとう、優ちゃんとだから大丈夫」

「LINEくれたらすぐ行くから」

「せっかくの休みなんだから
あっちゃんと楽しんで」

「ホントに気を使わなくていいからね」

「わかってるって、陽菜が気を使った事ある?」

「あぁ・・・・無いか(笑)」

「それはそれで酷い(笑)」


先輩だけど最高の親友に
気持ちも少しらくになった

さーてと
明日は最高の陽菜を見せなきゃだから
今日はエステを予約して・・・・

明日は朝一で美容院の予約っと・・・


これでよし


ネイルも行っておこうかな〜
えぇ・・・空いてないじゃん・・・


仕方ない


「課長・・・」

「どうした小嶋」

「さっきから体調悪くて・・・・」

「顔色は・・・・悪くないが」

「女性特有のあれでして」

「あぁ・・・・そうか(汗)」

「今から早退してもいいですか」

「早退って、まだ始まってないだろうが(汗)」

「じゃー生理休暇取りまーす(бвб) 」

「ニャロさん(汗)」

「後はよろしくね」


机の上に置いていたバッグを持ち部屋を出て
そのままネイルサロンへ直行


あ、本当の時は取れないじゃん・・・
不規則ですって言えばいっか(бвб) 


取りあえず今が大切だから

綺麗な陽菜を見せつけて
別れようとしてることを後悔させてやるんだからね!

こんにちは(-∀-`)

連ドラ来ましたね(≧▽≦)

だから24時間テレビ出れなかったのか( ̄▽ ̄)

まだ撮影が始まっていないにしても
大勢と接触するリスクは避けたいですもんね


だとしたら小嶋さんはどうして出なかったんだろう
イメージ的にもうアイドルから離れたいのかな?

それか苦情の処理に忙しいのかも(汗)

安い商品なら仕方ないかで済むけど
結構な値段だと文句言いたくなりますもんね


特に一般人はね
ヲタクだったらそんな事言わないで我慢するはず(笑)


ドラマ視聴率よかったらシリーズ化きそうな内容ですよね
どうにでも話を作れるし
スピンオフも作れちゃう♪

あ、続きはHuluで!は、やめて頂きたい


文乃さんてまだ優ちゃんの事好きなのかな?
銭戦の時たしか憧れてるって言ってましたよね

カッコいい菜々緒さんも好き
この前のドラマの役はあんまりでしたが・・・(汗)

室井滋さんも好きだな
昔何かのバラエティで演歌歌手として
どさ回りさせられてませんでしたっけ?


バイリンガルで明るいけど闇がある役柄・・・

優子その物じゃん!
これ、演じなくてもそのままで行けるんじゃね?(笑)

アクションシーンもありそうだし
楽しみでしかない(ワクワク)

もう、九月飛ばして10月がくればいいのに
コロナも一緒にぶっ飛べばいいのに( ̄д ̄)


全然こじゆうが来ませんが
みなさん頑張って生きていきましょう(笑)

優ちゃんの誕生日にこじゆうが来ますように

こじゆうが来た〜!!て叫びたい

神社行ってお願いしてこよう(-∀-`)


ではまた(бвб)人(-∀-`)



ぷーな


記憶喪失? 17

「お風呂先に入って」

「う、うん・・・・」

「どうかした?」

「あのさ・・・・今日約束したけど
やっぱり今度じゃダメかな(;´-∀-)」


抱く約束の事?


「ほら、慣れない仕事で頭使うし
対人関係も気を遣うから疲れちゃってて・・・」

「そうだよね・・・・焦ってごめん」

「違う、にゃんにゃんは何も悪くないんだよ
私が要領悪いからさ(;´-∀-)」

「そんなことないよ記憶ないのに働いてる自体すごいんだから
優ちゃんの仕事が落ちついたらにしよう」

「ごめんね」


申し訳ない顔をして謝る優ちゃん

そうだよ、あんな難しい仕事
記憶をなくしてるのにしてるんだから疲れも出るよね


「でも、抱きしめて寝てもいい?」

「あ、うんそれは私も嬉しい(-∀-`) 」


私が抱きしめるより抱きつかれて眠る方が多かったけど
今は仕方ないか・・・・


次の日
仕事から帰ってきてご飯を食べお風呂に入ると疲れたからと
すぐ寝てしまう優ちゃん
早く寝るからか朝は早く起き陽菜の寝ている間に出て行ってしまう

テーブルの上には一人分の朝食


「どんなに朝が早くても朝食は一緒に食べようね」


ここのマンションに住むときに決めた決まり事の一つだった

記憶がないんだから仕方ないけど
それが三日も続くと流石につらい・・・・

その日の夜


「仕事大変なの?」

「あ・・・うんん・・・ほら私新人みたいなものだからさ
朝掃除してるんだ」

「優ちゃんがしなくても掃除の人いるでしょ?」

「そうだけど気持ちの問題というか・・・・」


嘘だってわかるよ優ちゃん


「陽菜といるのつらい?」

「・・・・・・実家に戻ってもいいかな
あ、家賃は今まで通り半分出すし」

「・・・・・・・(涙)」

「このまま記憶が戻らなかったらにゃんにゃんに迷惑かけるし
傷は浅いうちがいいでしょ」


前までの優ちゃんだったら陽菜が涙を流したら
そんな淡々と話しできなかったよね・・・

やっぱり無理なのかな(涙)


「優ちゃんがいないならこんな広い部屋いらないから
引っ越そうかな・・・・」

「そこはにゃんにゃんに任せる
ここに居る間は半分出すから焦らなくてもいいよ」

「・・・・いつ戻るの?」

「週末に荷物まとめて月曜日からは実家から通おうと思う」

「週末って・・・・今日木曜だよ
そんな早く出ていかなくったっていいじゃん
そんなに陽菜といるの嫌なの」

「嫌じゃないけど友達でもないのに一緒に暮らせないでしょ」

「友達でもないって・・・・酷い」

「私にしたらにゃんにゃんは赤の他人なの
佐江とだったら暮らせるけど・・・・」

「もういい、今すぐ出て行って
週末は麻里ちゃんちに泊めてもらうから
陽菜のいない間に荷物まとめて出ていって(怒)」

「そうだよね・・・・もう私の顔なんて見たくないよね
今日は佐江の家に泊めてもらうから
着替えだけ持っていくね」


お揃いのスーツケースに二日分の着替えと
小物を少し詰め優子が二人の部屋から出ていった

記憶喪失? 16

いつ付き合い始めたのか覚えていない

多分大学の時、浮気された陽菜が彼と別れて・・・・
男なんて信じられないって話をした時
じゃー女と付き合ってみる?
て言う話になって・・・・
冗談かと思ってたのに
いつの間にか陽菜の部屋に優子が入り浸って・・・

就職してそこからは会社が遠いからって
一緒にマンションを借りた

と言う事は大学生の時から
付き合いだした事になるのか・・・


でも初めて結ばれた日は覚えてる
男の人と経験はあると言っても
女性同士は初めてなわけで・・・
苦労したもん(笑)

付き合いだしたのは大学時代なのに
初めて結ばれたのは社会人になってからだったのは
どうしてだったっけ?

キスはしてたと思う
優ちゃんてはじめからキスが上手かったんだよね
だから沢山経験してるんだなーて思ってた
聞きはしなかったけどね

男子とよく遊んでたし
合コンだって良く行ってたし・・・

一緒に住みだしてからも
帰ってこない日が結構あったけど
大学では必ず会うわけで・・・・

その頃は何も思わなかったのに
社会人になって
夜遅かったり朝早かったりと生活のズレが生じ
一緒に住んでるのに会わない日がよくあって
寝てたら気を遣うから部屋を別々にしようって言われた時
何故か涙があふれてきて
あぁ・・・陽菜優子の事が好きなんだって気づかされたっけ

そっか、陽菜がまだ優子の事を好きだって気づいてなかったんだ
だから優子は手を出してこなかったんだ

今考えたら凄い我慢してたんだね

今の陽菜なんて十数日しかたってないのに
優子を襲いそうだもん(汗)


「ただいま(-∀-`) 」

「お帰り(бвб) 」

「課長凄いんだよ
部長をひと睨みして何か言っただけなのに
今日の飲み会なくなったんだ」

「良かったね」

「私お酒強いの?」

「う〜ん・・・強いと言えば強いけど
家では飲まないかな」

「にゃんにゃんも?」

「うん(бвб) 」

「そっか、じゃー飲まなくてもいいや」


今飲んでも脱ぐのか確かめたいという願望はあるけど
やめておく
それこそ襲ってしまいそう・・・・
ううん、襲っちゃう自信しかないから

あれ?でもそう言えば今日の夜する約束したよね?
じゃー酔わせてもいいのか・・・

ダメダメ酔ってる優子を抱くなんて絶対にダメ!

心の中で葛藤していると顔を覗き込んできたから
ごまかすために


「仕事どう?」

「楽しい(-∀-`) 」

「そっか・・・・よかったね」

「にゃんにゃんは楽しくないの?」

「楽しくはないかな、優ちゃんみたいに
したかった仕事じゃないし
生活していく為に仕方なく働いてるだけだし」

「そうなんだ・・・・」

「あ、でも嫌いじゃないよ
職場には麻里ちゃんやあっちゃんもいるしね」



この時どうして気づかなかったんだろう
優ちゃんのハの字眉が最上級に下がっていたことに


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