可愛い恋人   27

泣き疲れた優ちゃんを寝かせて明日の準備

パックをしながら瞼も冷やす、明日腫れたら嫌だからね

優ちゃんの用意も大きめのカバンに詰めて・・・

保育園だっていきなりは無理なわけで・・・うん、きっと大丈夫

一人で納得して目覚ましをセットして、優ちゃんお休みおでこに一つキスをした


目覚ましが鳴り支度をする、朝食はフレンチトースト!

優ちゃんを起こして椅子に座らせるけど船漕いでるし・・・・・

早すぎて無理だよね ラップに包み持っていくことにした

水筒にジュースを入れ、濡れタオルで顔を拭き服を着替えさせる

寝たままだからなかなか進まない

携帯が鳴り「下に着いたから降りてきて」

「ごめん、荷物多くて持っていけないから取りに来てくれる!?」

「わかったすぐ上がるから」

ピンポーン!「これとこれお願い!」

「こんな大きなカバン何入ってるの?」

「いろいろとね いいから先降りてて」

「早くしろよ!」  

「わかってるから 」

さーてと・・・優ちゃんを抱えて、靴も持っていかないと・・・忘れ物は無いよね

「お待たせ! 」

車に乗り込む

「・・・・・・・ちょっと!その子誰 どうしたの?」

「陽菜の子供 」

「・・・・・えぇぇっ ・・・いつ産んだんだよ 」

「はあ?馬鹿じゃないの産むわけないじゃん、ずっと一緒に居たのに
そんなこともわかんないの 」

「確かに、お腹おっきくなってたことなんてないか・・・じゃーどういう事?」

「説明はするから早く車出さないと間に合わないよ」

「ああっそうだった、あまりにもびっくりして仕事忘れるところだったよ 」

叔父さんの事や養女になったことを説明すると

「とりあえずこじはるの子供だって言うことは隠しておこう!
社長にもまだ黙っといた方がいいかもね・・・
でっ、この子どこに送って行けばいいの?」

「連れて行くよ 」

「そう!連れて行く・・・えっ どこに 」

「ショーに決まってるじゃん」

「ちょっと、今隠しておこうって言ったばかりだよ 」

「親戚の子供って事でいいじゃん、出てる間才加が見ててね 」

「ええぇぇ〜 」 

「もう、さっきから驚きすぎだし 」

「大丈夫なの?泣かない?」

「優ちゃんおとなしいし賢いから大丈夫だと思う・・・」

「思うだけかよ 」

「でも入れるかな・・・」

「無理でも入れてもらう 」    

 「恐るべしこじはる 」

「何か言った?」  

「いえ何も言ってません 」

「あと10分ほどで着くよ!」

「優ちゃん、優ちゃん起きて!」

「んん・・・にゃん、にゃん・・・」

「おはよう 目、覚めた?」

「うん」目をコシコシしながら頷く優ちゃん

「これから陽菜がお仕事するところに優ちゃんも行くんだけど、
部屋の中に入れないと思うから、廊下やお外で今、車運転してる
お姉ちゃんとお仕事終わるまで待っててくれるかな?」

「・・・・にゃんにゃんのおちごとに優子も行くの?」

「そうだよ!」  

「行ってもいいの?」

「いいけど、おとなしく待ってられるかな?」

「優子、かちこいからまってりゅよ、にゃんにゃんおちごとがんばってね 」

「ありがとう 」

頭を撫でてあげると目を細めてエヘヘと笑う

「もう着くよ!」

「優ちゃんのご飯、鞄に入れてあるから食べさせてあげて」

「わかった!」

「優ちゃん、あのお姉ちゃんの言う事ちゃんと聞いてあげてね」

「ハーイ 」おでこにチュッとキスをして車から降りた

可愛い恋人   26

火曜日出発になったから日曜日はお休みを貰って優ちゃんと
動物園に行く事にした、せめてもの罪滅ぼしかな・・・

「にゃんにゃん、あちたくまちゃんおっきちてるかな
りゃいおん、ガオーちたらこわいね〜 」

食事中もお風呂タイムも嬉しそうにずっとしゃべってる

楽しみなんだね

興奮してなかなか寝ようとしないから無理やりベットに連れて行って
寝かせようとしていると携帯が震えた・・・・・嫌な予感しかしないんだけど

携帯を開くとマネージャーの才加からで

「夜遅くにごめんね、ルナちゃんが怪我したらしくて
明日のショーに出れなくなったらしいんだけど社長が
代わりにこじはるどうだ!って押してくれたらしくて
明日丁度休みで仕事ダブってないし、出てみないか?」

そのシューは凄く有名で陽菜も出たかったショーで・・・

話を聞きながら後ろを振り向いて優ちゃんを見ると
起き上がって陽菜を見ているその大きな瞳には涙が浮かんでいた

「陽菜明日休みだから・・・」

「こじはるにとってチャンスだよ!」

「でも・・・」

大粒の涙を流しながら

「にゃんにゃんおちごといっていいよ、パパおちごとだいじって
ごはんたべれないからって・・・」

「優ちゃん・・・」

「優子ほいくえんちゅき」

泣きながら好きって・・・

「もしもし、こじはる聞いてるの?こんなチャンスもうないかもしれないよ!」

「・・・わかった何時?」

「朝7時に迎えに行くから」

「了解」

電話を切り優ちゃんと迎え合わせに座って手を握り

「陽菜ね、優ちゃんがすごく大事、でもねお仕事も大事なの、わかる?」

コクント頷く

「明日ね、出る筈だった友達が怪我してね、陽菜が出ることになって・・・
その仕事前から凄くしたい仕事だったから・・・ごめんね」

こんなこと言ってもわかんないよね

何も言わずに声を押し殺してなく優ちゃんを抱きしめて

「今度は絶対に動物園に行こう、アンパンマンのお弁当も持って行こうね」

泣きながら首を縦に振る

私こんなん事で優ちゃんを幸せにできるのかな・・・

我慢ばっかりさせて・・・つらい思いしかさせてないじゃん

涙がこみ上げてくる・・・「優ちゃん・・・ 」

顔を上げて陽菜を見た優ちゃんは小さな手で涙を拭ってくれて

「にゃんにゃんエーンちたらだめ」

自分だってぐちゃぐちゃの顔してるのに・・・優しい優ちゃん

二人で少しの間泣いていた

わがままな女神   84

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