可愛い恋人   29

陽菜

メイクをしてもらっていると携帯が光った

優ちゃんに何かあったのかな

急いでメールを読む・・・・・

えっぇぇ ・・・優ちゃんがショーにでるぅ?・・・えぇぇぇ!!

陽菜でさえ、代わりでやっと出れたのに・・・いきなり

でも、向こうも困ってるんだしこれも優ちゃんの運だからね

(今、そっちに行けないから優ちゃんに聞いてみて、ゆっくり噛み砕いて
話せば理解するから)

そう打ち込んで送り返した


才加

本人に聞けって こんな小さい子がわかるのか?

仕方ない・・・美味しそうにトーストを頬張る優子ちゃんに

「優子ちゃんよく聞いてね、さっきこじはる・・こじまさんが真ん中歩いてただろ」

「にゃんにゃん?」

「そう、にゃんにゃんが出てきて歩いてまた向こうに帰って行ったの覚えてる?」

「うん!くるってちてたね 」

「そうだね、ここに来た時に違うお姉さんと子供たちが出てきたのは見た?」

「うん!いっぱいニコニコちてあっりゅいてた 」

「優子ちゃんも一緒に歩きたい?」

「にゃんにゃんと?」

「ん〜にゃんにゃんは一人だったでしょ!
最初に歩いてたお姉さんとお友達とだよ!」

「優子ありゅけるよ はちったらめっていわれりゅからありゅく 」

「良かった!服とかサイズ直しするんで来てください 」

大丈夫なのかな


陽菜


メイクが終わり、どうなったか心配でメールを打っていると才加がやってきた

「優ちゃんは?」

「あそこ!」指さす方を見ると服を着せてもらってサイズを直していた

「歩けるって言ってるけど大丈夫かな
 大勢を前にして足がすくまなきゃいいけど・・・」

終わったのを見て近づいていく

「優ちゃん 」

「あっ!にゃんにゃん 」飛びついてきて

「にゃんにゃんきれ〜 」

「そう、ありがとう 」

「優子もね、ありゅくんだよ 」頭を撫でながら

「さっきご飯食べてたところ椅子がいっぱいあったでしょ」  「うん!」

「あそこにお客さんが沢山座ってて陽菜や優ちゃんが歩くのを見られるんだけど
大丈夫?」

首を横に傾げて眉毛をハの字にしてる・・・難しすぎるかな

・・・・あっそうだ

「DVDで歌歌ってる時お客さんいっぱいいて応援してるでしょ?」

「うん!ふぁいやー・ちゃいばー 」

「そうそう、あそこにもお客さんいっぱい来るんだよ」

「優子うたう 」  

「あはは 歌わないよ、前まで行っておしりフリフリして戻っておいで」

「うん、おててふってもいい?」

「いいよ、あのお姉さん達と一緒ちゃんと歩いていくんだよ」

「はーい 」

他の子供たちに「この子優子って言うの、初めてだから面倒見てあげてね」

「いいよ!優子おいで」

陽菜の顔をじっと見つめる優ちゃん

「行っておいで、終わったら才加と賢く待っててね 」

「うん!あのね・・・・・ぎゅーちて 」

やっぱり不安なのかな・・・ぎゅーと抱きしめる

頬にキスしてあげたいけど口紅ぬっちゃったから

頭をポンポンとしてあげたらニコッと笑って離れて行った

さあ、陽菜も着替えなきゃ!

優ちゃんが見てるんだから恥ずかしくない様に頑張ろう!

可愛い恋人   28

才加


いきなり、陽菜の子供!て言われたときは一瞬固まってしまった・・・

お腹おっきかったか?休んでたっけ??

話を聞くと叔父さんの子供で養女にしたとか・・・

とりあえず社長には黙っておこう

世間にも隠しておこう!て言ったしりからショーに連れて行くとか言い出すし

言い出したら聞かないし・・・腹をくくって会場に向かう

先にこじはるを下ろして駐車場へ

車を止めて後ろのドアを開けると、
目をクリクリさせてシートにちょこんと座っている・・・可愛い

「おはようごじゃいまちゅ」

「おっおはよう 」

「お姉たんといっちょにいりゅ 」

私子供苦手なんだけどな・・・

「降りようか」  

「抱っこ!」

高くて降りれないか 大きい鞄はこの子のだな

鞄を持ち手をつなぎ裏口へ・・・なんか言われるだろうな

「おはようございます・・・・」スタッフの通行証を貰い中に入る・・・?

あれ?なにも言われなかったぞ?小さくて見えなかったか?

いや、そこまで小さくないよなー?中に入るとリハーサルが始まっていて

何も言わなかった理由が分かった

1人のモデルが子供を5人引き連れてランしてる

なるほど、共演者だと思われていたのか・・・ついてたな!

少しの間見ていると、こじはるが出てきた

「あっにゃんにゃんだ!」
走って行こうとするのを慌てて腕をつかんで引き留める

「だめだよ、仕事だから近くに行けないよ」

「あう・・・ごめんなちゃい 」

うわー泣きそうじゃん ちょっと勘弁してよ

ランを終えて中に入ったこじはるが飛んできて

「優ちゃん!」 

「にゃんにゃん!」

ひしっと抱き合う・・・

と言ってもこじはるが抱き上げてるんだけどね

「ごめんね、始まったら陽菜を呼んじゃダメだからね分かった?」

「うん」 

「いい子 」 

 おおー!機嫌が直ったよ

「フレンチトーストとジュースが入れてあるから食べてね」

「うん 」

頭を撫でられてデレデレだし・・・

「ちょっと才加泣かさないでよね 」

「えっ泣いてないじゃん 」

「泣きそうだったでしょ 」   

「すいません・・・」

「本当に頼んだからね 」 

「分かってるよ」

「優ちゃんバイバイ」

着替えに行くこじはる

「パン食べようか」  

「うん」

一番後ろの席に座って食べさせていると

アシスタントの子が飛んできて「この子何歳ですか?」

「さあ?」そう言えば聞いてなかったな・・・

「優子、四ちゃい」 

「この子貸してください」

「いや!それは困るよ 」

「一番小さい子が三日はしかで来れなくなって、
6人いないとバランス悪いからって・・・ショーに出てもらえないですか?」

「えぇぇ〜 」今日は驚いてばっかり

「お願いしますよ、緊急なんです、今更用意できないし 」

「いや・・保護者に聞いてみないと」

「どこにいるんですか聞いて来ます!」

「それは困る すぐ返事するから待ってて」

急いでこじはるにメールした

わがままな女神   85

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