可愛い恋人   33

次の日、午前中は水族館での撮影

「二人で自由に見て回ってください、勝手に撮りますから!」

自由にって 普段道理でいいのかな・・・?

「優ちゃん行こうか!」手をつないで歩き出す

「わぁーおちゃかないっぱい 」

「優ちゃんどれが好き?」

「んーとね・・・あっ!あのおっちいの!」

「あれはね、ジンベイザメって言うんだよ 」

「ふーん」

「陽菜はねこの平べったい子!」

「これなに?」  

「エイだよ 」

「エイ?」 

「そう!」

「にゃんにゃんエイちゅき?」 

 「好き 」

「優子もエイちゅき 」 

「一緒だね 」 

「うん!いっちょ 」

イルカショーではジャンプする度に一緒に飛び上がったり

ウミガメ館に行くと「おっちいね!?保育園のかめちゃんもおっちくなる 」

「うふふ、あれはちっちゃいままだよ 」

「ふーん・・・優子はおっちくなる?」

「陽菜よりおっきくなるかもね 」

「にゃんにゃんよりおっちくなったりゃだっこちてあげる 」

「わぁー楽しみにしてるね 」  

「うん・・・ だっこ 」

「えーなんで〜 」 

「まだちったいから 」

「しかたないなー (笑)」

抱き上げると首に手をまわしてきて頬にチュッてされた


「はい!お疲れ様でした〜 」

そうだ、撮影してたんだった

オフモード全開だったんだけど大丈夫かな

「小嶋ちゃん、新しい一面見せてもらったよ」

怒られなかったって事は・・・いいんだよね?


「じゃー少し早目の昼食にして午後からは離島に移動しまーす」

「優ちゃんお腹すいた?」  

「おなかちゅいたー 」

ご飯を食べ終えるとウトウトしだした優ちゃんを抱っこして飛行機に乗り込む

「こじはるさん、お母さんみたいですね」

「だってはる・・「お母さんの練習してるんだよね」・・」

むぅ・・・才加うるさいし・・・

「優子ちゃんのお母さん心配しないの?」

「優ちゃんのお母さん死んじゃったから」

「そうなんだ、なんかごめん こじはるさんに懐いてるのはそのせいなんですね」

うーん・・・まあそう言う事にしとこうかな

可愛い恋人   32

「お客様もうすぐ着陸態勢に入りますのでお子様を座席にお戻しください」

客室乗務員に起こされてゆっくり目を開けると
いつの間にか優ちゃんが陽菜の膝に座って胸に顔を埋めて寝ていた

いつ抱きついたんだろう気づかなかった

「優ちゃんもうすぐ着くから起きて」

とりあえず膝からおろして席に座らせベルトをする

「優ちゃん起きて!」

「ん〜にゃぁ・・・」 ・・・ネコ?

目をコシコシしてうにゃうにゃ言ってる、寝ぼけてる?

「外見てごらん海、綺麗だよ 」

しょぼしょぼした目で窓を覗き込む

「わーおっちぃーちれー 」

あーあーガラスに手垢とか着いちゃってるし・・清掃員さんごめんなさい


着くとホテルにチェックインしてランチをしながら打ち合わせ

「陽菜達はお話があるから優ちゃんはおとなしくご飯食べててね」

「はい 」

バイキング形式だから好きなものを一緒に取に行って、
テーブルの一番端に座らせその隣に陽菜、前は才加、後はスタッフ

話をしながらも気になってチラチラ見ていると、ウエイターやウエイトレスに
相手してもらってるみたいで手を振ったりピースしたり、
ニコニコしながらご飯を食べていた

今日は陽菜の撮影だけになったので優ちゃんと才加は見学したり
ホテルを探検しに行くらしい・・・むぅ・・・陽菜も行きたかったし・・・

撮影を終えて部屋に戻ると二人でキャッキャッ言いながら遊んでる

抱き上げてぐるぐる回ったり上に投げ上げたり
凄く仲良くなってませんかお二人さん

「あっ、にゃんにゃんおかえいー 」

「こじはるお疲れ様」

「二人仲いいじゃん」

「そうだよ、優子と心友になったんだよね〜」

「ちゃいかとちんゆう 」  

「「ねぇ〜」」

声揃ってるし・・・・優子って呼び捨てになってるし・・・

「ふーん、優ちゃん今日才加と寝れば 」

途端に眉毛がハの字に下がって泣きそうになりながら

「やーの!にゃんにゃんがいいの 」

しまった と思った時には遅くて泣いちゃった

陽菜最低・・・子供相手に拗ねちゃったし・・・

おろおろする才加

「優ちゃんごめん、嘘だから 」

「にゃんにゃん、にゃんにゃん、 」

ギューて抱きしめて「一緒に寝ようね」  

「うん・・・」

才加にも手を合わせてごめんてした

わがままな女神   86

優子

温泉から帰ってくるとお盆まではバイト三昧

小嶋先輩は私が部屋に帰ると必ずいてる
昼上がり・夕方上がり・夜上がり

どの時間に帰ってもいるんだけど・・・・・
まさか引きこもってる・・・わけないか(笑)

今日は一週間に一度のバイトが休みの日(´-∀-)

「こじぱ!お盆はどうするんですか?」

「・・・・・」

「一週間は寮閉鎖ですよね」

「・・・・・」

「去年まではどうしてたんですか?」

「男の家とかホテルに泊まってた(бвб) 」

もしかして・・・触れてはいけないところに触れちゃったのかな(汗)

「あっ、あのう・・・もしよければうちの実家に来ませんか?
田舎ですけどご飯は美味しいですよ(´-∀-)」

「陽菜が行ってもいいの?」

「お母さん居なくて、おばあちゃんと父と兄の三人住まいですけど
それでも良ければ来てください(´-∀-)」

「・・・行ってあげてもいいけど(бвб) 」

「アハッ(´-∀-)お願いします!こじぱ美人だから
父も兄も喜びますよ!」

「いつ帰るの?」

急に機嫌がよくなったような・・・

「えーと、一週間後の火曜日に帰ります」

「いつまで?」

「寮が始まる日に帰ってきます」

「ちょうど一週間か・・・・」

「そうなりますね」

「荷物送るから住所教えて」

「鞄2個ぐらい大島さんが持ちますよ!」

「入る鞄ないし・・・」

・・・・・どれだけ送るつもりなんだろうか(汗)
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