シャワーを軽く浴びてからフロントに電話しショップの場所を聞いて
部屋を出ようとしたら

「Where are you going?」

ドアの横にボディーガードが立っていた

「ドレスを買いに行くんだよ、持ってきてないからね」

「私が車でお連れします」

「そっか助かる、タクシーで行こうと思ってたからね
場所わかる?」

住所を書いた紙を渡すと

「地図は熟知しておりますのでお任せください」

クイクイと後ろから私の服の端を引っ張る陽菜に

「この人が連れて行ってくれるって
どうやら私達専用のボディガードみたい」

「この辺そんなに危ないの?」

「この辺は安全なはずなんだけどねー」

いったい患者はどういう人物なんだろうか・・・

マフィア?なーんて事はないか
わざわざコペンハーゲンまで来ないだろうし(笑)

大体の見当はついてるけどね
どこの国でも派閥争いはひどいから

日本ぐらいじゃない?命にかかわらない争いは(笑)

ショップで派手でもなく地味でもないドレスを選び・・・
陽菜には少しだけそそるのを選んだけどね

あ、それと脱がせやすいドレス?

もちろん私が・・・・(-∀-`)

「・・・・顔、キモいんだけど(怒)」

「コホン、上司に向かってキモイは失礼だよ」

「こんな時だけ上司とかありえないんだけど
もう、優子でいいや
優子もそう言う服着ると女性に見えるね」

「白衣着てたって女性だよ触ってみる?」

手を取って胸へ誘導すると

「そんなところがオヤジなの(怒)」

「アハハ褒めてくれてありがとう(笑)
ちょうど良い時間だ、どこに行くのか聞いてないけど
連れて行ってくれそうだからこのまま行こう」

中に入らず外で待っているお兄さんに・・・

「名前なんて言うの」

「・・・ブース」

「OKブース食事の場所知ってたらこのまま連れて行ってくれる」

「かしこまりました」

陽菜と後部座席に乗り込み少し化粧直し

「え?化粧してたんだ(汗)」

「失礼な、これでも一応レディなんだから
ナチュラルメイクしてたよ
陽菜は・・・・よくわかるけどね(笑)」

「むぅ・・・化粧お化けって言いたいんでしょ(怒)」

「大丈夫、ナースの子たちより薄いから(笑)」

「なにそれー(笑)」

車が止まりドアが開いた

「ここは・・・」

どう見てもレストランやホテルでもなくて

「家?」

「どうぞ、ジェーン様もお待ちです」

玄関には執事がいて案内される

「ワァーオ♪ビューティフォー、アイ ラブ ユウ ユウコ♪」

抱き付いてくるジェーン

「ハルナは・・・・うん、良いからだしてるねやっぱり第二夫人に・・・」

「もういいから、で、こちらの方たちは?」

「名前は言えないけど患者はこのご夫婦の息子さんなんだ」

上品な老夫婦と綺麗な女性・・・たぶん奥さん

「ユウコオオシマです、こちらは助手をしてもらうハルナコジマ」

「よろしくお願いします」

私達の手を取るとしっかり握りしめ
お願いしますと必死に訴えてきた

「出来る限りの事はさせていただきます」

そう言うと安心したような顔をして

「食事を用意してますのでどうぞこちらへ」

大理石の床で広い吹き抜けの玄関を歩き奥のドアへ

そこはダイニングルームでテーブルの上には
お皿とナイフやフォークがセッティングされていて
こちらへお座りくださいと促された

出て来たのは高級レストランに見劣りしない料理の数々

高級ワインも出てきて陽菜はご機嫌

「美味しい♪お肉柔ーい!あ、これトリュフだ♪」

久しぶりに食べる高級食材にテンションMax(笑)

「ユウコも飲みなよ」

「十分にいただいてるよ」

「これも珍しいんだぜ」

何故か必死に飲まそうとするジェーン

「私がアルコールに強いの知ってるでしょ」

「うっ・・・そうだった・・・」

しゅんとするジェーン
酔わせて何をしようとしてたんだか(笑)

「ふふふジェーン可愛いー(笑)」

「そ、そうかハルナこのワインも美味しいよ」

今度は陽菜に乗り換えたな

「陽菜、その辺で止めとかないとおいて帰るからね」

「やだー、もう飲まないから連れて帰ってね(бвб)」

そんな可愛い顔で訴えられたら・・・・

ハッとして横を見たらデレッとしてるジェーン

やばい・・・これはヤバいんじゃないか(汗)

「そろそろ失礼したほうがいいんじゃないかジェーン?」

「え?・・・そうだなもうこんな時間か」

老夫婦と夫人にお礼を言い挨拶をすると
また手を握られお願いされた

「では明日病院で」

そう言って車に乗り込む・・・ん?

「ジェーンは向こうの車だろ」

「良いじゃないか僕は真ん中に座るから
両端にユウコとハルナが座るといい」

そんな事さすわけないだろ

「この車に乗りたければ前に座るしかないよ
嫌なら自分の車で帰りな」

「くっ・・・前は僕の乗る場所じゃない
明日の打ち合わせとかあるから帰ったら僕の部屋に」

「行くわけないでしょ、陽菜酔っちゃってるし話は明日朝聞くから」

「はぁ・・わかったよ今日はあきらめてやる」

「なんか言った?」

「グッナイユウコ」

「グッナイジェーン」

渋々自分の車に乗り込み帰って行った

「ブースゆっくり安全運転でたのむね」

「かしこまりました」

同じホテルだから少しでも遅い方が会わなくていいからね(笑)