にゃんにゃんが出ていくとみーちゃんに電話を掛けた

(もしもしどうなってるの)

「みんな近くにいる?」

(少し離れたから大丈夫)

「みんなには知られたくないから言わないで」

(どうすんのよ)

「東京の友達に会っちゃって
話ししたいから今日はその子の家に泊まるって言っといてもらえるかな」

(いいけど・・・・・・大丈夫)

「うん・・・・・・ごめんね」

(こっちは任せて)


「よろしくね」


お願いをして電話を切りドアを開けて周りを見渡す

誰も居ないのを確認して部屋を出て来た方へ向かって歩いていると
見たことのある顔が向こうから歩いてきたから
顔を少し伏せ気味に通り過ぎようとしたら

「大島さん?」


どうしよう、バレた(汗)


「お久しぶりです」

顔を上げ挨拶すると
すごい顔をしたマネージャーさんが居た


「どうしてここにいらっしゃるんですか
もう会わないでほしいってお願いしましたよね」

「たまたまこっちに遊びに来ていて
チケットを貰ったので見に来ただけです」

「・・・・・・どうして向こうから歩いてこられたんですか
もしかしてさっきこじはるが誰かを引っ張って行ったって言うのは
大島さんだったんですか」

「・・・・・・・」


返事も、言い返すこともできず俯いていたら


「本人にはまだ言ってませんが
パリコレに出ることも決まってるんです
今騒ぎを起こされたら今までの努力がすべて水の泡になるんです」

「・・・・・・」

「何を言いたいかわかりますよね」


「・・・・・・・これ、返しておいてください」


さっきもらった鍵をマネージャーに渡し


「私の友達と連絡を取り合ってるみたいなので
データーを消さないとまたこういう事が起こりますよ」


それだけ言い残し走って外へ出た


「つうっ・・・・・・」


涙が溢れてきて止まらない

やっぱり見に来なければよかった・・・
東京へなんてこなければよかった・・・・


後悔したって遅いのにそう思わずには居られなかった