目覚まし音じゃなくて電話の音で起こされた


「・・・・はい・・・・・」

「優ちゃん?」

「ん・・・・・にゃん・・・にゃん・・・」

「まだ寝てるんでしょ」

「目覚まし鳴ってないから・・・・」

「寝ちゃだめ!後30分で迎えに行くからね!」

「なんで・・・・」


スマホの時間を見たら・・・・無意識に止めてたみたい


「うそ、やばいまだお風呂入ってないのに(汗)」

「ご飯持っていってあげるから早く用意しなよ」

「うん、起こしてくれてありがとう」


携帯を切って急いでシャワーを浴び着替えなどを用意していたら
チャイムが鳴る


「今行きます」


玄関を出るとマネージャーさんが立っていた


「まあ、髪濡れたままじゃないの」

「乾かす時間なかったので、短いからすぐ乾きます(;´-∀-)」

「カツラを被るから良いけど・・・」

「すみません」


車に乗り込むとにゃんにゃんが


「はい、ママが作ってくれたお弁当」

「うそ、良いの?」

「うん、優ちゃんにも会いたいって言ったてよ」

「今度お礼言いに行く」

「うん(бвб)」


「二人共気を落とさず聞いてほしいんだけど」

「悪い話なら聞きたくない」

「知らないより知っておいたほうが演技しやすいと思うわよ」

「なに・・・・」

「急な変更で払い戻しができると知って篠田さんのファンの人達が
大勢キャンセルしてるみたいなのよね」

「客席が埋まらないってこと?」

「そう、満席だったはずなんだけど
どれくらい空席が出るのかまだ見当がつかないみたいなの」

「仕方ないですよ、素人な私の主演舞台なんて
高いお金払って見る人はにゃんにゃんのファンとか
出演者のファンだけだと思いますから」

「覚悟していたら幕が上がって空席でも動揺しないでしょ」

「公演は長いんだから徐々に増やしていけばいいじゃん(бвб)」

「減る場合もあるけど・・・」

「そんな弱気でどうするの!
陽菜と優ちゃんが出ていて失敗するなんてありえないんだからね!」

「麻里ちゃんとなら大喝采だったんだろうな・・・・」

「あぁぁ、もう、まだ終わってもないのにそんな事言わないで
やろうよ、キャンセルした人たちに後悔させてやろうよ!」

「うん、そうだね・・・・頑張る」


そうだよ、これはにゃんにゃんにとって初舞台
絶対に成功させてにゃんにゃんの凄さをわかってもらいたい
そして女優としての道を開いて欲しい


大島優子のすべてを掛けてこの舞台、成功させてみせる