優ちゃんを布団に寝かせ
まだ眠くないからもう一度露天風呂へ

だってこんな部屋
もう二度と泊まれないかもしれないでしょ


ゆっくり湯船に浸かり空を見上げる


「すごい綺麗(бвб)」


そういえばこの空を見せたいって言ってたっけ

星はもちろんだけどお月さまも都会より大きく明るく見える

それに今日は満月

嫌いだった満月だけど
優ちゃんと出会ったのも満月だった・・・

これから好きになっていけるのかな


部屋へ戻ると気持ちよさそうにすやすや寝てる優ちゃん、でも


「すごい寝相(笑)」


大の字とかアイドルとは思えない寝相


「風邪引くよ」


掛け布団をかけ直してあげて
隣に敷かれた布団に入り目を閉じた



朝、誰かが叫んでる声で目が冷める

もちろんそこにいたのは優ちゃんで


「おはよう、どうかした?」

「私なんで寝ちゃったんだよ
陽菜に見せてあげたかったのに(怒)」

「夜空のこと?」

「そう!それ」

「見たよ、一人でだけど(笑)」

「起こしてよね(怒)」

「酔って寝てるのに起きないでしょ
それにお風呂に入るなんてもっと危ないから」

「だって、一緒に見たかったのにー(怒)」


あまりにも悔しがるから


「また見に来よう」

「絶対だよ!約束だからね」


目をキラキラさせて覗き込んでくるからうんと頷くと
満足したのかお腹すいたーと言ってフロントに電話をかけていた




帰りもタクシーで帰ろうとする優ちゃん
でもあの金額が頭をよぎり・・・・・

今度はサングラスとマスクを付けさせ電車で帰ることに

なんとかバレずに東京駅に着いた


「昨日今日とありがとう・・・じゃーまた連絡するね・・・・・

ねえどうしてついてくるの?こっち方面?」

「違うけどスーツケースおいたままだから取りに行く(-∀-`)」


そういえばそうだった


都会で電車はまずいかなと思ったけど
若い子はほとんど下を向いてスマホを弄ってるからバレずに済んだ



「これからの予定は?」

「無い!(-∀-`)」

「とりあず工事の見積もりお願いする電話とか
全部済ませちゃってからでもいいなら車で送るけど」

「陽菜車運転できるの!?」

「おばあちゃんを病院に連れて行くのに便利だから一年前に取ったの」

「すごいじゃん、これから車で旅館いける」

「あぁ・・・・・高速乗れないんだよね(汗)」

「なんで?高速のほうが走りやすいじゃん」

「ほら、合流とか危ないでしょ」

「マジか(;´-∀-)」

「下道なら任せて(бвб)」

「事故らないようにお願いします」


だって、病院の行き来だけなら高速乗らなくても良かったんだもん
後は少し離れたショッピングセンターへ行くくらいかな

お店の買い物は自転車で行けるし・・・・


家に着くともう一度水道屋さんに電話をかける


「なんて?」

「すぐ行きますって
多分二階も見られると思うから
優ちゃんは・・・・・寝室へ行ってて」

「いいの?」

「寝ててもいいよ、帰り全然寝なかったでしょ」

「丁度眠かったんだ(-∀-`)
今から行ってもいい?」

「いいよ」


一度泊まって場所を知ってるから
おやすみと言って出て行った


それから水道屋さんが来てあちこち調べ


「明日、見積もりを持ってお伺いします」

「よろしくお願いします」


結構時間がかかって
1時間以上たっていた

お昼遅くなっちゃった
送って行く途中で何か食べに・・・・
て、出来ないよね

どうしよう・・・・・