俺とお前と時々親友♂ U-93

麻里子

みんなでワイワイしながら食べていると
ニャロとゆっぴーが入って来た

ある者は箸を落とし、ある者は口から食べ物がこぼれ
ある者はテーブルをフォークで突き刺している

そりゃー今の二人の姿を見たら誰ってそうなるよね

ニャロはゆっぴーをお姫様だっこして入って来たその顔ときたら・・・(笑)

この世の物とは思えないくらい崩れていて
抱っこされてるゆっぴーも陽菜の首元に顔を埋めて
クスクス笑ってる・・・

さっきまでの修羅場はなんだったんだろう・・・
 
使った体力を返して欲しいよ、まったく・・・

まあ、この二人はこうでなくっちゃね(笑)

敦子は一瞬だけ二人を見てくしゃって笑ったと思ったら
また下を向いて黙々と食べだした

この細い体のどこにこれだけの食べ物が入るんだろうか・・・

ゆっぴーを敦子の隣に座らせその横に座り急いで食べてるにゃろ・・・?

んっ?なんで急いでるんだ?

ゆっぴーは敦子に話しかけながらマイペースで食べてるけど
普段食べるのが遅いニャロだからペースは同じくらいかな(笑)

食べ終えると

「あっ!そうだ、みんな色々とすまなかった
優子とは、まあ・・・見ての通り元通りって言うか
さらに愛が深まったというか・・・
まあ、そう言う事だから!
じゃー俺達は昼寝をするからだれも邪魔すんなよ(бвб) ♪ 」

昼寝って・・・・(汗)

そんな嬉しそうな顔をして寝るだけじゃないだろ(ニヤニヤ)(*`ω´)

またゆっぴーをひょいっと抱き上げて部屋から出て行った・・・

あっけにとられるその他大勢(笑)

かってなやつだなーまったく・・・

まあ、それがニャロなんだけどね(笑)

俺とお前と時々親友♂ U-92

陽菜

麻里ちゃんに事のすべてを話すと

「ゆっぴー凄く泣いてたなー・・・あんな顔初めて見たかも」

なんて言われて、また落ち込んで・・・
ドアが開くたびに優子かも?ていう思いは打ち砕かれ
麻里ちゃんがご丁寧にみんなに説明するもんだから
みんなに罵声を浴びせられ佐江には殴られそうになるも
寸前の所で才加が後ろから羽交い絞めにしてゆきりんが優しく諭してる

俺がすべて悪いんだから言い返せるわけがなく・・・きつい言葉を
全て受け止めて猛反省中の俺・・・

はあ・・・ほんと、最低だよな・・・少しの沈黙の後

またノブが回る音がして今度こそって思って立ち上がると
あっちゃんだけしかいなくて・・・・一気に力が抜けて座り込んだ

ダメだ・・返ってこなかったらどうしよう

こぶしを握りしめて唇をかみしめていると
こぶしの上にフワッといつも感じている温もりが・・・・

「陽菜ごめんね」

少しハスキーなずっと聞きたかった声に慌てて顔を上げると
目を腫らしたハノ字眉毛の優子が立っていた!

顔を見てるはずなのにだんだんぼやけてきて・・・
あれっ?おかしいな・・・おれ泣いてるのか?

そのまま、もう絶対離すもんか!と言う気持ちを込めて
きつく抱きしめる

その後は、自分が何を言ってるのかわかんないくらい
思い浮かぶ謝罪の言葉を全部言って最後に

「嫌いにならないでくれ!大嫌いって言わないでくれ(泣) 」

と言ったのは鮮明に覚えている

なりふり構わずすがりつく俺に優子は

「大嫌いって言ってごめんね、何を言われてもどんな事をされても
陽菜の事、嫌いになんかなれないもん・・・
お父さんやお母さんより好きになっちゃったんだもん
陽菜の事しか考えられないんだもん 」

子供が甘えるように、もん!を連発する可愛い優子

「オレだって毎日、いや!ずっと頭の中は優子でいっぱいで
世界一!いや宇宙一愛してるからもうどこにもいかないでくれ 」

コクント頷いて・・・・

「陽菜キスして 」

うえっ!? ・・・い、今優子が、優子からキスしてって言ったよな?

あたりを見回すと誰も居なくて・・・あいつら気を利かせやがって

抱きしめていた手を緩め肩に手を置き優子の目を見つめる

くはっ・・・この上目使い・・キスのサインだよな(бвб) 

顔を近づけると目をつむる優子・・・

ゆっくり重なって行く唇・・・触れるだけの優しいキス

もう一度見つめ合っていると

「ぐうぅぅー・・・ 」

「・・・・お、お前 (汗)」

「アハッ(´-∀-)走ったからお腹すいちゃった(笑)」

「仕方ないなー(бвб)食べに行こうぜ(笑)」

立ち上がって手を差し出すとモジモジして真っ赤になりながら

「抱っこ(´-∀-) 」

・・・クハッ!!これをわざとやってないって言うのか?
何回オレを殺す気なんだ(汗)
はあ・・これから我慢して行けるんだろうか・・・頑張れ俺!

「仕方ないなー、今だけだぞ!」

必死で下心を押さえながら抱き上げると、耳元で

「ご飯食べたらベットへ行こうね(´-∀-)」

心臓が止まりかけて落としそうになったのは黙っておこう

Y スレチガイ 48

朝、目が覚めたらベットに一人で寝ていた

・・・あれ?ここ何処?

起き上がるとテーブルの上に置手紙が・・・

「良く寝ていたので起こさずに行くね
栃木に帰るときは連絡しろよ
黙って帰ったら許さないから(笑)
優子の花より♪」

花ちゃんらしいや(笑)

私栃木に帰るって言っちゃったんだ・・・
あんまり覚えてないや(汗)

そうだ部屋に戻んなきゃ小嶋さんに言ってなかったんだった(汗)

もう、九時だから起きてるよね

「コンコン」

「はい」

「優子です」

「開いてる」

「おはようございます、すみません昨日花・・・
戸島先輩の所で寝ちゃったみたいで(汗)」

「うん」

「まだ、帰らないですよね?」

「うん」

「シャワー浴びてきてもいいですか?」

「うん、場所分かる?」

「はい、昨日見つけたので」

「10時半に出るから」

「わかりました急いで入ってきます」

「うん」

着替えを持って部屋を出る

小嶋さんどうしたんだろう・・・元気ないみたいだけど
遅くまで話しててあんまり寝てないのかな?
・・・それとも二日酔い?

バファリンなら持ってるんだけど・・・

服を脱いで鏡を見るとネックレスが目に入った

最後の思い出・・・か

大切にしなきゃだね

部屋に戻るとご飯食べに行くよって言われてついて行く

食堂には寮母さんみたいな方がいて用意してくれた

「ありがとうございます」

「いいえ、また二人で遊びに来てね」

「あ、・・・はい」

たぶん来る事は無いと思うけど一応返事しとかなきゃ変だもんね

「何時に出るんだい?」

「10時半に出て11時半の新幹線に乗ろうと思ってるの」

「そう、車で駅へ送ってあげようか?」

「助かる!よろしく」

送って貰った分二台早い新幹線に乗る事が出来た

もちろん席は隣・・・うぅ・・・嬉しいけど緊張する(汗)

でもこうやって隣に居れるのも最後かもしれないから
忘れられない時間にしたい・・・

十年後とかのOG会であの時の事覚えてますかって
笑顔で会話できるようなそんな時間に・・・

「平日だから空いてますね」

「うん」

「昨日はお友達と久しぶりだったんですか?」

「うん」

「話弾んでましたよね(´-∀-)」

「うん」

「あのう・・・頭痛いんですか?」

「え、なんで?」

「なんか、少し上の空だし元気ないから・・・
二日酔いだったらバファリンなら持ってますよ、飲みますか?」

「優子ほど飲んでないから」

「そうですよね・・・すいません(汗)」

少しの沈黙の後

「ねえ、なんでボロボロなの」

「はい?」

「去るって・・・どこに行くの?」

「小嶋さん?」

「なんで陽菜には本当の事言ってくれないの?・・・」

「何、言ってるんですか?ちゃんと順番にわかるように話してください(汗)」

「陽菜昨日ずっと考えてた・・・
陽菜優子に何かした?嫌な事した?
全然思いつかない
花が何言ってんだか全然わかんないんだけど

でも思い出すのはいつもハの字眉毛をした悲しい顔の優子で・・・
嬉しそうな顔って言ったら合宿に来た洗濯の時に会った時のと
昨日ペンダントあげた時ぐらいしか思い浮かばなくて・・・」

「それはたまたま小嶋さんが私を見た時そんな顔をしてただけで・・・」

「さっきから小嶋さんに戻ってるし・・・」

「っ・・・すいません・・・」

「今、心に思ってる事言ってよ
優子が何考えてるのか何を思ってるのかを知りたい!」

もう、ムリだと思った

これ以上気持ちを隠しておけないと思った・・・
それに栃木に帰るんだしいいかなって
そう思ったらダムが崩壊したかのように次々に言葉が溢れ出て来た
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