俺とお前と時々親友♂ V-31

Y 転校生はマジ女だった 23

「オヤジ!組長!」

「まって、優子・・・」

「名前を呼ぶな(怒)」

「すまなかった私が弱かったばっかりに
二人には迷惑をかけた」

「うるせえ今さら謝って貰っても
母さんは帰ってこねえんだよ」

「あいつは・・・麻衣は私が初めて愛した女性だった

大島家は一子相伝の家系でな、子供が何人産まれても
長女が後を継ぐ、たとえ喧嘩に弱くてもだ
ただしそいつが子供を産む前に死ぬと次に継承権が移るんだ

だが三つ子は初めてだったから誰が継ぐのか
試してみないとわからなかった・・
しかし試せるのは18歳を超えてからで
こいつらも試したのは去年だ」

「じゃー何故私と母さんを捨てた!」

「捨てたんじゃない、あいつがお前をつれて出て行ったんだ」

「・・・なんで・・・」

「お前は産まれた時一番小さくて病弱でとても跡目になれるとは
思わなかった」

「だからって・・・」

「三つ子は先に生まれたものが長女だとか
一番後に生まれたのが長女だとかその年代によって
違っていたからな、それにこの家から出て行けば
もしかしたら跡目にならないかもしれないと麻衣は言った」

「だからって見捨てる事は無いだろ」

「勿論援助はしようとした
だがきっぱり縁を切らないと優子が関係ない事にならないと言われて
お金を送っても決して受け取らなかった・・・」

「くっ・・・」

「だがな、やっぱり心配で大島家とは関係ない
その頃はまだ下っ端だった篠田に頼み
子供を優子のもとへやって守らせようとしたんだ
丁度年も同じで女の子だったからな麻衣も怪しまなかった」

「母さんは知らなかったのか?」

「ああ、知っていたら離そうとしたかもな」

「だからって・・・他に助ける方法なかったのかよ」

「優子さん、オヤジは何度も会いに行かれたんです
でも抱くことも声をかける事も許してもらえず・・・」

「私達は母さんを知らない写真さえなかった
そんな私達を麻里・・・サドのお袋さんが
サドと一緒に我が子のように育ててくれた
サドが同じ幼稚園にいないのが不思議で聞くと
別の幼稚園に通ってると言われそこからほとんどあわなくなった
優子と同じところに通ってたんだな」

「組には行事の時にしか来なくなりほとんど話さなくなっていた
優子との事がばれるのを恐れていたんだろう」

「すいませんでした・・・
優子さん、組長はお母さんの時に何もできなかったからと言って
世界中から病気の権威者達を呼びよせ優子さんを助けて下さったんです
日本の医者はさじを投げていたのに決してあきらめ無いと言われて・・・」

「麻里子その話はいいから」

「だめです、幼稚園の頃から私の家に来ては
今日優子は何をしていた?とか体は大丈夫そうか?とか
いつも優子さんの話をされてて・・・
私が話すとそうかそうかと嬉しそうに微笑まれていて
こんな私にいつも麻里子ちゃんがそばに居てくれてよかった
優子をよろしく頼むねって言ってくださって・・・クッ・・・」

「麻衣が優子を連れて出て必死に育ててくれたから
優子は元気になって人の痛みをわかる人間になれた
麻衣には感謝してもしきれない」

「死んでから感謝しても仕方ねえんだよ」

「その償いを優子!今からさせてくれないか?
麻衣の分までお前を愛したい」

「っ・・・今更親父ずらされても・・・
どうしていいか分かんねえよ」

「組に戻って来てくれ」

「私は・・・私には学校が・・・ラッパッパがある」

「卒業してからでもいいから頼む」

くそーどうしたらいいんだ・・・陽菜から離れたくねえ
あいつついて来てくれるかなぁー・・・・
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