その日から怒涛の毎日が始まった

陽菜はと言うと席で鼻歌を歌いながら何かを書いたり
パソコンとにらめっこしたりしてるだけ

私は机に積み上げられた資料を前にヘッドフォンをつけ
英会話レッスンを聞きながらクライアントの名前や
今までしてこなかった仕事内容を覚えてるんだけど
聖徳太子でもない私が
沢山の事を一度に聞き分けたりしたり出来るわけがない

それに家に帰ると超我儘な猫が二匹(笑)

なーんにもしないし
相変わらず服も脱ぎっぱなしだし
ゴロゴロしてゲームばっかりしてるし
同じ時間に帰って
何なら私の方が沢山仕事していて
家でも休む暇もなく働いて
夜は夜で・・・・・コホン


昨日だって疲れてるし眠いから嫌だって言うのに
社長命令だ!とか言ってなかなか寝かせてもらえなかったのに
今なんて自分だけ会社の高級ソファーでグーグー寝てるんだよ(怒)

理不尽だ!(怒)


「あぁぁぁぁぁ!!」

「え、なに?びっくりしたぁー(бвб) 」

「もうムリ!私には出来ません(。-∀-)」

「何が出来ないの?」

「全部だよ全部!英語聞きながら名前覚えたり
仕事覚えたり出来るわけないんだ」

「・・・・当たり前だし」

「へぇ?」

「普通は出来ないと思うよ
なのに一緒にしてるから優ちゃんて凄いなーて思ってた」

「でもはる・・・社長がしろって」

「陽菜は一緒にしろとは一度も言ってないけど(бвб) 」


確かにそうかも・・・早く覚えろとは言われたけど


「もっと早く言ってよ〜(;´-∀-)」

「聞かないからじゃん」

「そうでした・・・・」


今日までの私の苦能は何だったんだよ


「ねえ、まず何からすればいいかな」

「うーん・・・英語は陽菜が話せるし
仕事も陽菜の世話だけしてくれてたらいいし
取り合えずクライアントの名前と顔を一致させて
趣味とか好みを覚えてくれたらいいかな」


・・・・なんだよ・・・
始めからそう言ってくれればよかったんじゃんか


な〜んて言ったらまた怒り出しかねないから
ここは大人の大島さんがぐっと我慢して


「わかりましたそれを最優先に覚えます」

「で、何人くらい覚えたの?」

「えーと・・・五人?」

「はぁ?二週間もあってたった五人?」

「だって英語も覚えないといけないし
陽菜に関する特殊な仕事も覚えないといけなかったんだよ」

「はぁ・・・・・」

「ため息つかないでよ・・・・」

「もう少し仕事できるかと思ってた」

「・・・だったら峯岸副社長に戻って来て貰えばいいだろ!」

「みーちゃんは経営で忙しいの」

「だいたいただの営業で入った私が
特殊な部門の仕事をすぐに出来るわけないじゃん
それに昨日だって嫌だって言ってるのに全然聞いてくれないから
寝不足で全然頭に入ってこないし
それを置いといたとしても
せめて自分の事は自分でしてよね
もういい大人なんだから(怒)」

「・・・・・・・」


勢いで言ってしまってから気が付いた

陽菜の顔が凄いことになっていることに(;´-∀-)

どんどん近寄ってくる陽菜

壁に追い詰められ上から見下ろされてる大島さん


「自分の事は自分でしてるし(怒)」

「し、してないよ」

「ご飯だって自分で食べてるし
お風呂だって一人で入ってるし
トイレにだって一人で行ってる」


・・・・それは当たり前の事で
してるとは言わないよ社長さん


「エッチだって嫌!はもっと!の裏返しでしょ」


そうなの?・・・いや違うでしょ(;´-∀-)


「そんなに寝たいんだったら
夜しない代わりにここで襲おうか?」

「すみませんでした・・・・」


どうして私が謝ってるんだよ(。-∀-)


「わかればよろしい(бвб)」



こうなったら一日でも早くクライアントを覚えて
仕事もこなしてやる・・・・・・


「・・・・ねえ」

「ん?」

「どうしてスカートの中に手が入って来てるの」

「今からするから?」

「どうして疑問形?それに今謝ったじゃん」

「それとこれとは別」

「別じゃないよ、ここ会社なのにダメだって(;´-∀-)」

「いいじゃん少し位」

「ちょっ、んっ・・・だめだよ
誰か入って来たらどうするの」

「必ずノックしてくるから大丈夫
まあ、たまにみーちゃんが駆け込んでくるけどね」


マジですか(;´-∀-)


「夜してもいいから今はダメ!」

「わかった、じゃー夜にね(бвб) 」


フンフンと鼻歌を歌いながらデスクへ戻る陽菜


・・・・やられた(;´-∀-)

単純な大島さんはまんまと引っ掛かかりましたとさ